「神風」の意味とは?駆逐艦や特攻隊など詳しく解釈
知っているようで意外に知らないような言葉って結構あるものです。
例えば「神風」という言葉がありますが、この言葉は聞いたことがあっても、その意味を詳しく知らない人が、若い世代に多いようなのです。
そこで今回は、この「神風」について説明をしていくことにします。
目次
- 「神風」の意味とは?
- 「神風」の読み方
- 「神風」とは?(駆逐艦)
- 「神風特攻隊」とは?
- 「神風」を使った例文
- 「神風型姉妹」とは?
- 「神風」の英語
「神風」の意味とは?
「神風」とは素直に読むと「神様の風」となりますが、「神の威力で吹きおろすという風」のことで、鎌倉時代の元寇(げんこう)の時に、圧倒的な数と戦力で押し寄せてきた元の船を一晩で転覆させた暴風雨のこととが有名です。
また、その他に「命知らずで向こう見ずなことをすること」や「そのような人」を指して言うこともあります。
「神風」の読み方
「神風」は「かみかぜ」という読み方をしますが、使い方によっては、「しんぷう」と発音する場合もあります。
「神風」とは?(駆逐艦)
「駆逐艦」の中には、「神風」と命名されたものがありました。
「駆逐艦」とは、小型で速力が速い軍艦の一種で、魚雷攻撃をしたり奇襲攻撃、護衛なとも任務としていました、
その駆逐艦で「神風型」呼ばれいた船は、「野風型駆逐艦」が改良されて型として建造された大型駆逐艦です。
「艦隊型駆逐艦」とも呼ばれ、27隻の建造が予定されていました。
「神風特攻隊」とは?
「神風」という言葉を聞くと、必ずと言っていい程に出てくる言葉が「神風特攻隊」ではないでしょうか?
正式には「神風特別攻撃隊(かみかぜとくべつこうげきたい)」という名称ですが、第二次大戦で大日本帝国海軍によって編成され体当たり攻撃法を取った攻撃隊でした。
戦闘機に爆薬を抱かせて、直接、敵艦に飛び込んでいった戦法を取っていました。
これはまさに命を掛けた戦法で生きて帰ることを考えず、死の片道キップで飛び込む戦い方でした。
この「神風特攻隊」で多くの若い人達が尊い命を犠牲にしていったわけです。
「神風」を使った例文
では、ここで「神風」を使った例文を見ていくことにしましょう。
- 「神風」の例文1
- 「神風」の例文2
- 「神風」の例文3
「神風」の例文1
「文永・弘安の役では、多くの敵軍に攻め困れ圧倒的に不利な状態だったのが、2度の元寇でも神風によって元に壊滅的な損害を与えたことは、とてもすごいことだ」
日本の歴史を学ぶ中で、元寇のことは、とても不思議な出来事として扱われています。
多くの敵の船を一晩で沈めた暴風か吹いたのですが、それが1度ならずも2度目の元寇の時も起こったのですから、まさに「神風」と呼ぶしかありません。
「神風」の例文2
「第二次世界大戦中に敵艦隊に戦闘機ごと突っ込んでいく戦法を取った神風特攻隊を称賛する人達が、今でもたくさんいます」
神風特攻隊で尊い命が犠牲になったことは、とても痛ましいことです。
しかし、この「特攻隊」の行動を称賛することは果たしていかがなものでしょうか?
「国のために命を捧げる」ということは、ある意味、すごいことですが、命を無駄にしていったのではないかと感じることもあります。
我が子を「神風特攻隊の隊員」として見送って行った親の気持ちを考えると、手放しで称賛することはできないのではないかと思います。
「神風」の例文3
「神風主義という言葉がありますが、何もしないで他人の行動に任せることという意味があり、他力本願的なことであまり好きになれない言葉です」
「神風」主義という表現は普段の会話の中では、あまりに使うことがないのですが、この言葉には、「人任せ」、「他人任せ」のニュアンスが含まれており、自ら努力するという発想が薄いような感じがします。
と言うのも、元寇の「神風」の奇跡にあやかって「神風特攻隊」が編成されたという経緯もあるようで、「神に守られた国」という誤った認識から、「神風主義」という偏った見方が生まれてきたのかもしれません。
「神風型姉妹」とは?
「神風型姉妹」という言葉が若い人達の間で広まっているのですが、これはオンラインゲームの「艦隊これくしょん〜艦これ〜」に出てくる駆逐艦「神風」をベースにした艦娘のことです。
「神風」も現代風にアレンジされて出てきたことから、「神風」の重たいイメージが払拭されて、ちょっとばかり明るいキャラになっている感じがします。
「神風」の英語
「神風」を英語で表現すると、“divine wind”という言葉で訳すことができます。
「神風」という言葉を詳しく知らない人が、この言葉を聞いた時、もしかすると「格好いい」と思われるかもしれません。
それは前項でも挙げたように「神風特攻隊」という命がけで戦った「攻撃隊」の存在があるからです。
しかし、「神風特攻隊」の隊員となった人達は、「格好いい」とか「お国のために」という気持ちより、「死ぬこと」に対する恐怖がとても大きかったのではないかと思います。
尊い命を投げ出して、国民のために尽くしたと言えば、それまでのことなのですが、やはり意思を持った1人の人間なのですから「怖い」という感情が芽生えてもおかしくはありません。
「神風」という言葉を考える時はそのようなことまで考える必要があるのだと思います。