「此方」とは?意味と使い方!類語や英語を紹介!
方向を示す言葉はたくさんありますが、中には日常的に聞きなれない言葉もあります。
そんな言葉の一つに「此方」が挙げられます。
見聞きしたことはあっても実際に正しい使い方・意味を理解している人は少ないため、どのような言葉なのか紹介していきます。
目次
- 「此方」の意味とは?
- 「此方」の読み方
- 「此方」の英語は?
- 「此方」の使い方
- 「此方」を使った例文
- 「此方」の類語
- 「此方」の対義語
「此方」の意味とは?
「此方」の意味として、距離や方向を表す言葉とされています。
対象となるものや場所に対して「此方」と表現することでどこにあるか・向くかの方向の意思表示となります。
またその対象となるものまでの距離に関して、基本的には遠距離ではないものとしています。
あくまで手の届く距離・見える距離となるため「此方」と表現した時に認識できる距離も意味します。
また方向・距離以外にも時間軸に対しての意味も持っており、過去・未来から対象となる現在に向かうまでの時間的経過を表すことも出来ます。
「此方」の読み方
「此方」という言葉は時代の流れに応じて読み方も徐々に変化しています。
元々は「こなた」という読み方をしておりましたが読み方が変化し、現在では「こちら」と読まれています。
また「こちら」も読み方が転じて「こち」「こっち」とより日常的・口語に変化して読まれています。
「此方」の英語は?
「此方」という言葉は英語で訳す際、その意味の解釈からの表現とされています。
一般的には場所を意味することから“here”と訳されており、距離の近さの意味も含められています。
また「this」という単語は「これ」と物を示す意味として認識されていますが、別役で、空間や場所を表す意味も持っています。
その際、対象となるものから近いという意味合いも含まれることから“this”が「此方」の役にもなります。
より意味を強調するのであれば「this 〇〇」のように何に対しての“this”なのかを明確にすることが必要です。
「此方」の使い方
「此方」という言葉は様々な言い方がありますが、実際に使う場合には口語にて「こちら」「こっち」と使う場合が多いです。
その際も近い距離・認識できる範囲の距離や方向に対して「此方」と相手にも認識を促す使い方が主流です。
またプライベートや友人とは「こっち」・ビジネスシーン・上下関係のある相手には「こちら」と同じ「此方」でも使う相手・場面に応じて読み方の使い分けが求められます。
また「此方」を手紙で書く際には自分の状況・近況を書くに当たりの初めの言葉にも用いることが出来ます。
文章にて感じて「此方」を書くと形式的な文体・文章になりやすいため、文面を合わせることも必要となります。
「此方」を使った例文
「此方」という言葉は様々な場面で用いられていますが、その時々に応じて読み方も変化します。
実際にどのように使われているか、例文とその意味の解釈を紹介していきます。
- 「手紙で『あれから数年経ちますが、此方は元気に過ごしております。』と綴った」
- 「自宅の場所を伝える際『此方です。』と伝えた」
「手紙で『あれから数年経ちますが、此方は元気に過ごしております。』と綴った」
この場合、手紙の中で送る相手に対して自身の近況を伝えています。
現在の自分の状況・環境を伝える旨を一言で「此方」と綴り、その上で「元気に過ごしている」とその内容を伝えています。
「自宅の場所を伝える際『此方です。』と伝えた」
ここでは相手に対して自身の自宅の場所を表す意味で用いられています。
もし自宅がすぐ近くにある場合には家自体を表す意味となり、距離がある場合には自宅がある方向・向きを示す意味として解釈されます。
「此方」の類語
「此方」という言葉は様々な読み方があり、その意味からも用いられる機会もたくさんあります。
その分類語も多く存在しているため、意味を今度しないためにもどのような類語があるか例を紹介していきます。
- 「この辺り」【このあたり】
- 「手前」【てまえ】
「この辺り」【このあたり】
「この辺り」という言葉には場所を示す意味が含まれています。
「この」には具体的に示す対象に適応していますが「辺り」と続くことで1か所にポイントは絞らずに周辺という意味合いとなります。
そのため「此方」における場所を表す意味合いで類語とされています。
「手前」【てまえ】
「手前」という言葉には自身の立場や体裁の意味に加えて、目標物に対してその前を意味しています。
後者の意味で「手前」が使われる際には目標物が認識できるものであることが条件となり、認識できるものの手前を示すことで「此方」の類語として扱われています。
「此方」の対義語
「此方」という言葉は対義語も存在しており、一般的には「彼方」とされています。
「彼方」にも読み方が複数ありますが、現代では「あちら」「あっち」が主とされていますが本来は「かなた」とされています。
その意味として、場所や方向・距離などを示しますが「此方」とは異なり遠く離れている・見えない・認識できないほどといった意味を持ちます。
過去・未来に対しても認識できないほど離れた年月に対して適応するため、対義語とされています。
「此方」という言葉が用いられる・適応する場面は非常に多く存在していますが、場面に応じて使い分けも求められてきます。
常識的な言葉としても扱われていることに対し、読み方の多彩さ・類語の存在など使い方・使い分けに注意が求められる言葉となります。