「川床」とは?意味と使い方!類語や英語を紹介!
「川床」、という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
京都の風物詩として思い浮かべる人もいるかもしれませんね。
それならば、「川床」とはどのような意味を持つのでしょうか。
ここでは「川床」という言葉について紹介します。
目次
- 「川床」の意味とは?
- 「川床」の読み方
- 「川床」の使い方
- 「川床」の有名な場所
- 「川床」を使った例文や短文など(意味を解釈)
- 「「川床」」の類語や言い換え(シソーラス)言い換え
- 「川床」の英語(解釈)など
「川床」の意味とは?
「川床」というのは納涼床のことを指しています。
納涼床は「川床」と言われており、大阪では「かわゆか」、京都では「ゆか」、貴船や高雄では「かわどこ」と言われています。
そんな納涼床と言われる「川床」は京都や大阪の夏の風物詩として考えられているのです。
川がよく見える位置や川の上に料理をする場所や茶屋がある場合、「川床」という言葉が使われます。
5月から9月ごろなどに楽しめます。
もともと明治時代以前から存在していましたが、河川法が制定されたことによって今は許可を得てから設置しなければならなくなりました。
「川床」の読み方
先ほども述べた通り、「川床」は地域によって読み方が異なります。
大阪では「かわゆか」、京都では「ゆか」、貴船や高雄では「かわどこ」と言われています。
そのため、言い方によって出身地がわかるとも考えられています。
一般的には「かわどこ」と呼ばれています。
「川床」の使い方
「川床」という表現は、観光地で使われています。
2010年、国土交通省が観光のために河川敷地占用許可準則を改訂し、納涼床という言葉を「川床」に統一しました。
そのため、今では「川床」という言葉が多く使われています。
「川床」の有名な場所
ここではそんな川床が有名な場所を紹介します。
- 「貴船の川床」
- 「「高雄川床」
- 「鴨川の川床」
「貴船の川床」
貴船神社の川床は川床の中にも特に有名だと言えるでしょう。
20軒ほどのお店があり、京都の料理や流しそうめんが楽しめます。
貴船神社というのは京都市左京区にある神社で、地域名は「きぶね」ですが、神社に関しては清い水の神様であるということで濁らず、「きふね」と読みます。
最近では紅葉の名所と思なり、縁結びの神社としても知られています。
「「高雄川床」
「高雄の川床」は京都市内よりも気温が少々低く、川に対して張り出すように、1番高い位置に建てられたために屋根がある、という特徴があります。
天然の鮎や京都の野菜など、旬の食材が楽しめ、6月から7月までは天然記念物である源氏ホタルを鑑賞できます。
「鴨川の川床」
「鴨川の川床」と言えば、知らない人はいないかもしれませんね。
5月1日から4月30日にかけて、4つのエリアで構成されており、大体90軒のお店が並びます。
懐石料理や京料理などの和食だけではなく、中華料理や西洋料理、焼肉など、様々な料理を「川床」で楽しめるため、外国人にも人気があります。
ただし、食中毒の防止のために6月、7月、8月は昼間の営業をしていません。
「川床」を使った例文や短文など(意味を解釈)
ここでは「川床」という表現を使った例文を紹介します。
- 「川床」の例文1
- 「川床」の例文2
「川床」の例文1
「日本人として1度は川床に行ってみたいものです」
日本人としては、日本の風流である「川床」を経験してみたいと思う人も多いのではないでしょうか。
もしも外国人が来たら、ぜひ連れて行ってあげたいと思う人もいるでしょう。
「川床」の例文2
「川床で食事ができるとは本当にすばらしい、日本は面白い文化をお持ちですね」
「川床」は外国人にも人気があります。
そのため、外国の人を「川床」に連れて行くと、「日本人は素敵な文化を持っていますね」と喜ばれることも珍しくありません。
もちろん時期的なものですが、基本的に喜ばない外国人はいませんので、ぜひ足を運んでみると良いかもしれませんね。
「「川床」」の類語や言い換え(シソーラス)言い換え
ここでは類義語を紹介します。
- 「納涼床」【のうりょうゆか】
- 「涼み床」【すずみゆか】
- 「河床」【かしょう】
「納涼床」【のうりょうゆか】
納涼床という言葉は「川床」の総称で使われています。
豊臣秀吉が橋の架け替えなどを実行し、鴨川の河原を賑わせました。
ここで富裕な商人が物見席を設け、お茶屋さんを作ったことから、納涼床の文化が始まったと考えられており、江戸時代になると石垣などが整備され、羽田町なども作られました。
祇園では特に見物客が集まったと考えられており、江戸時代中期には約400もの納涼床ができたと考えられています。
「涼み床」【すずみゆか】
涼み床も「川床」と同等の意味を持ちます。
そのように江戸時代前から広まっていった涼み床は、明治時代になって、7月から8月は川に向けて床を出すのが当たり前、と定着してきました。
しかし明治27年、1894年には鴨川運河開削が行われ、1915年には京阪電車鴨東川などが作られたことにより、鴨川では左岸の涼み床が姿を消しました。
大正時代になると治水工事が行われることになって涼み床が禁止されます。
「河床」【かしょう】
河床も「川床」と同じ意味を持ちます。
昭和4年、半永久的な床の建設が禁止となり、昭和9年には室戸台風、さらに集中豪雨などで河床壊滅的な悲劇を受けてしまいました。
そこに第二次世界大戦が起こったことにより、このような文化がなくなってしまったのです。
しかし、昭和27年に納涼床許可基準が作られたことにあり、また河床が復活することになりました。
「川床」の英語(解釈)など
「川床」というものは日本の文化ですので、英語で説明するのはなかなか難しいと言えます。
例えば、「川床」を“the breeze enjoyin floor”と表現した上で、これを“mainly for enjoying the cool evenings but in May or September one can also enjoy the coolest of the daytime as well”と表現する場合もあります。
これは河原に張り出した納涼用の桟橋、という意味になります。
- 「川床」の英文例
「川床」の英文例
“In order to prevent food poisoning, the daytime cool floor is not open for business from July to August.”
これは「食中毒を防ぐため、7月から8月は床の川床を営業しません」という意味になります。
いくら涼しかったとしても、夏場の食事には注意が必要です。
そのため、観光客を混乱に陥れないためにも、食中毒を懸念した営業がなされているのです。
「川床」というのは日本の文化ですので、行ったことがあるという人も多いかもしれませんね。
もし行ったことがなければ、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。
京都と言えば日本の文化の中心地とも考えられる場所ですので、夏、涼しさを感じられるそのような地域での「川床」の経験は、非常に風流ですよ。