「花冷え」とは?意味と使い方!類語や英語を紹介!
花冷えは、毎年4月になると必ず聞く言葉だと言っていいでしょう。
この言葉の詳しい意味や、詳しい使い方を見ていきたいと思います。
目次
- 「花冷え」の意味とは?
- 「花冷え」の読み方
- 「花冷え」の使い方
- 「花冷え」を使った言葉と意味を解釈
- 「花冷え」を使った例文や短文など(意味を解釈)
- 「花冷え」の類語や言い換え(シソーラス)言い換え
- 「花冷え」の英語(解釈)など
- 「花冷え」と「寒の戻り」の違い
「花冷え」の意味とは?
花冷えとは、「桜が咲く頃にまた寒くなる」ことを表現する為の言葉です。
桜は暖かさを基準にして開花する習性のある植物なので、これが例年ちょうど暖かくなってきた4月頃に一斉に開花します。
しかし、まだまだ寒いことも多い季節なので、日によっては2月頃の寒さに戻ってしまったと思う日も少なくありません。
そのような日に対して、「花冷えの一日だった」などと使う言葉です。
もう桜(花)が咲く春になったというのに、また寒くなったと言いたい時に使われる表現です。
「花冷え」の読み方
「花冷え」は、「はなびえ」と読んでください。
春に「今日は寒い」と思った時に普通に使える言葉なので、その頃には毎年街中でよく聞かれます。
この言葉を知らなかったとしても、聞いているうちに言葉から何となく意味が想像できるでしょう。
「花」は桜のシーズンであれば、まずそれが思い浮かびます。
「冷え」からは寒さが連想でき、春なのに寒いと言っているのだろうと解釈できます。
初めて漢字で見た時にも、普通に「はなびえ」と読めると思います。
「花冷え」の使い方
花冷えは、桜の開花がニュースの話題になる3月の下旬から、4月の中旬くらいにかけて使う言葉です。
毎日安定して暖かくなってくる初夏になると、もう使うことはありません。
その為、使える期間が短い言葉です。
無理に使うこともありませんが、タイミングを逃してしまうと、来年まで待たないと使う機会がないでしょう。
「花冷え」を使った言葉と意味を解釈
花冷えを使った色々な頃場です。
主に手紙の文頭に用いられることが多く、年配の人はこの季節に好んで用いる表現です。
- 「花冷えの候」の意味
- 「花冷えの折」の意味
「花冷えの候」の意味
この「花冷えの候」は、特に寒い日がなくとも、3月下旬から4月中旬にかけて、今がそのような時期であるという意味で使うことができます。
文頭から、「花冷えの候、いかがお過ごしのことかと〜」などと、この季節の手紙の出だしの定型だと考えて構わない表現です。
初夏に、「汗ばむ季節になりましたが〜」と書いているようなものだと考えると分かりやすいでしょう。
「花冷えの折」の意味
こちらは、上とは反対に、手紙の結びに用いる表現です。
冒頭に「花冷えの候」と使わなかった場合に限り、最後にこの言葉使うと、風情のある文章として締めることができます。
最後の一文を、「花冷えの折、どうぞご自愛くださいますよう〜」のように使うのが一般的です。
先に「花冷えの候」と使った場合には、このような締め方をしてはいけません。
どちらか一方だけにするのが正しいこれらの言葉の使い方です。
「花冷え」を使った例文や短文など(意味を解釈)
花冷えを使った例文や短文です。
意味が決まっている言葉で、特に別の解釈もないことから、どちらも分かりやすいでしょう。
- 「花冷え」を使った例文1
- 「花冷え」を使った例文2
「花冷え」を使った例文1
「桜も散ったというのに、まだ花冷えする日がある」
桜は早いと4月の最初の週には散ってしまいます。
そして、暖かくなって初夏に向かいますが、この頃に寒い日があった時に例文のように使うとちょうどいい表現になります。
「花冷え」を使った例文2
「今年は花冷えと言える日がこれといってない」
先の「花冷えの折」や「花冷えの候」は別ですが、「花冷え」は、その日がそうであると使うことが多い言葉です。
この季節に毎日冬のように寒いことはさすがに少ない為、あの日は花冷えした、花冷えと言える日がないなどと1日単位で用いて使うといいでしょう。
もしまとめて寒かった日が続いた時は、今週は花冷えして寒かったという形にしても構いません。
「花冷え」の類語や言い換え(シソーラス)言い換え
花冷えと似た意味のある言葉や、言い換えに使える表現です。
どれも「春」を表すニュアンスが含まれています。
- 「小春日和」【こはるびより】
- 「麗春」【れいしゅん】
- 「寒も明け」【かんもあけ】
「小春日和」【こはるびより】
4月になる前に、春のような暖かさになった時に使う表現です。
2月や3月に「小春日和で暖かい一日だった」と言えば、まるで4月になったかのような暖かさだったという意味になります。
4月になる前に使う表現なので、「花冷え」とは使える時期が異なりますが、同様にこの時期には覚えておいた方がいい言葉の1つです。
「麗春」【れいしゅん】
すっかり暖かくなり、正に春だという季節に対して使う言葉です。
寒くなるという意味はありませんが、この季節の挨拶文などに「麗春の季節になりましたが〜」などと使います。
意味こそ異なりますが、この季節に言い換えに使用するなら一番向いている言葉だと言えるでしょう。
「寒も明け」【かんもあけ】
本来は2月から3月にかけて使うことが多い表現ですが、4月頃になって、やっと寒さが明けたという意味でも使えます。
2月や3月はまだ寒いのが当たり前なので、実際には4月頃の方が合っている言葉だとも言えるでしょう。
4月頃には、「すっかり寒も明けて、春めいてきました」といった形で使うのがいいでしょう。
「花冷え」の英語(解釈)など
花冷えを英語で表現すると、“a spring chill”となります。
「春の寒さ」という意味ですが、このシーズンに寒くなった日によく使われる表現です。
“Today is a spring chill.”で、簡単ですが「今日は花冷えする」と解釈できる例文になります。
「花冷え」と「寒の戻り」の違い
「寒の戻り」は、「花冷え」と同様に、春になったのにまた寒くなったという意味で使う言葉です。
「寒の戻りが続いている」といった形で、本来は暖かいシーズンなのに寒い日が続いていると表現できます。
よく似た意味の言葉ですが、「寒の戻り」は、「とても寒い」という意味が強い言葉になるので、「花冷え」どころではない真冬のような寒さに対して使います。
こちらは、「春」という季節の表現に使うことも多い「花冷え」とは違い、本当の「寒さ」に対して使ってください。
花冷えは、季節に相応しくない寒さだという意味がありますが、桜の季節(3月下旬から4月上旬)だということを表す言葉だと考えてもいいでしょう。
特に手紙ではそのような意味で使うことがほとんどで、実際の意味はそれほど気にせずに使っているケースもよく見られます。