「岡惚れ」とは?意味と使い方!例文!類語や英語を紹介!「岡惚れ」と「一目惚れ」の違い
「岡惚れ」、という言葉を知っているでしょうか。
なんだか古い言葉だと思っている人もいるかもしれません。
それならば「岡惚れ」という言葉にはどのような意味があるのでしょうか。
ここでは「岡惚れ」という言葉について詳しく解説します。
目次
- 「岡惚れ」の意味とは?
- 「岡惚れ」の読み方
- 「岡惚れ」の言葉の使い方
- 「岡惚れ」を使った言葉と意味を解釈
- 「岡惚れ」を使った例文や短文など(意味を解釈)
- 「岡惚れ」の類語や言い換え(シソーラス)言い換え
- 「岡惚れ」の英語(解釈)・例文など
- 「岡惚れ」と「一目惚れ」の違い
「岡惚れ」の意味とは?
「岡惚れ」、という表現は脇から密かに恋すること、という意味を指します。
「岡」というのは傍ら、という意味を持ち、よく知らない異性や特に付き合いがあるわけではない人に、傍らから見ただけで惚れてしまうことを指しているのです。
他人の恋人など、決まった人がいる誰かに対し、密かに恋い慕うということを指す場合もあります。
この言葉は江戸時代から使われていると考えられており、恋に落ちやすい人を指すこともあります。
「岡惚れ」の読み方
「岡惚れ」という言葉は「おかぼれ」と読みます。
「丘惚れ」ではありませんので気をつけましょう。
「岡惚れ」の言葉の使い方
「岡惚れ」、という表現は一目惚れがよく似ていますが、密かに誰かを恋い慕う、特に相手がいる誰かを恋い慕う、という状態を指します。
そのため、不倫や浮気等はまさに「岡惚れ」と言えるでしょう。
「岡惚れ」を使った言葉と意味を解釈
ここでは「岡惚れ」という言葉を使った有名な言い回しを紹介します。
- 「岡惚れ三年、本惚れ三月、思い遂げたは三分間」とは?
「岡惚れ三年、本惚れ三月、思い遂げたは三分間」とは?
「岡惚れ三年、本惚れ三月、思い遂げたは三分間」、という表現は、作者不詳の表現であり、江戸時代に作られた都々逸(どどいつ)と言われる定型詩を指します。
七・七・七・五で言葉が並べられており、この表現はその代表作として使われる場合もあります。
人間はよく知らない人に恋をする時間が長く、実際に添い遂げる時間は短い、という表現になります。
「岡惚れ」を使った例文や短文など(意味を解釈)
ここでは例文を紹介します。
- 「岡惚れ」を使った例文1
- 「岡惚れ」を使った例文2
「岡惚れ」を使った例文1
「学生時代に岡惚れをしてしまった経験がある」
学生時代と言えば、様々な失敗をしてしまったという経験を持つ人も多いのではないでしょうか。
特に若い時は、大きくなってから思い起こすと恥ずかしくて赤面してしまうような経験をすることもありますよね。
若気の至り、という表現もあります。
学生時代には「岡惚れ」してしまい、誰にも話をしていない、という人もいるのではないでしょうか。
「岡惚れ」を使った例文2
「好きになった人が結婚しており、岡惚れしたかもしれないと不安になったことがある」
誰でも、すでに恋人がいたり、結婚していたり、という人を好きになったりはしませんよね。
しかし、好きになった人に恋人がいたり、実は結婚していたり、ということが後からわかると、とてもショックを受けるのではないでしょうか。
また、同時に「もしかしたらとんでもないことをしてしまったかもしれない」と不安に駆られることもあるかもしれません。
知らなかったものは仕方ないのです。
それ以上追求しなければ問題はありません。
「岡惚れ」の類語や言い換え(シソーラス)言い換え
ここでは、「岡惚れ」という表現の類義語を紹介します。
- 「片思いする」【かたおもいする】
- 「密かに恋い慕う」【ひそかにこいしたう】
- 「一目惚れする」【ひとめぼれする】
「片思いする」【かたおもいする】
片思いする、というのは誰かに対し、一方的に好きになる、ということになります。
誰であれ、恋愛をするとその人からも好きになってほしいと思いますよね。
しかし、自分が誰かに対して恋心を抱いたとき、あくまでもそれが一方的であり、相手は自分に好意を抱いていない、あるいは相手が自分を好きというわけではない、という状態を片思い、というのです。
その対義語は両思い、になります。
特に恋愛に関しては片想いという表記が用いられる場合もあります。
「密かに恋い慕う」【ひそかにこいしたう】
密かに恋い慕う、というのはこっそりと恋しく思う、という意味になります。
密か、というのは他人に知られないように何かをする状態を指しており、恋い慕う、という表現は恋しがる、愛する、いとしく思う、という意味になります。
そのため、誰にも知られないように誰かを愛する、という意味になるのです。
「一目惚れする」【ひとめぼれする】
一目惚れする、というのは誰かの姿に一目で恋に落ちる、ということです。
中身を知らずに誰かのことを好きになることはありえない、という考えもありますが、綺麗な女性を見て好意を抱いたり、かっこいい男性を見て好きになったり、など、人間の心理にはなかなか説明できない動きもたくさんあります。
心理学的には、男性が女性に一目惚れをするケースが多いと言われています。
「岡惚れ」の英語(解釈)・例文など
ここでは「岡惚れ」という表現の英語の例文を紹介します。
- 「岡惚れ」の英文例1
- 「岡惚れ」の英文例2
「岡惚れ」の英文例1
“He knew she was his best friends girlfriend but he fell in love with her.”
これは「彼は彼女が親友の彼女であると知っていたが、彼は彼女に岡惚れしてしまった」ということになります。
誰かを好きになるのは自由ですが、もしもその人が結婚している人であったり、すでに誰かの恋人であったりする場合はその人を好きになる、という事は避けなければいけません。
ましてや親友の彼女であると知っているならば、なおさらその彼女に手を出す事はできません。
その一方で好きという気持ちは抑えられない、という考え方もありますので、非常に厄介ですね。
「岡惚れ」の英文例2
“He fell in love with her for the first sight.”
これは「彼は彼女に一目惚れした」という表現になります。
先ほど、心理学的には男性が女性に一目惚れをすることの方が、女性が男性に一目惚れをすることよりも多い、という話をしました。
例えば失恋をした後など、バー等に行って出会いを求める人も多いのではないでしょうか。
特にそのような場合は一目惚れをする人が多いと言われています。
「岡惚れ」と「一目惚れ」の違い
「岡惚れ」という表現と一目惚れという表現は同等に使われることが多く、類義語であることは間違いないです。
しかし、実際には若干ニュアンスが異なります。
「岡惚れ」という表現は、もともと江戸時代、幕府が公認していない、つまり公認している唯一の遊郭であった新吉原に対してそれ以外の遊郭を「岡場所」と呼んでいたことから始まります。
お金がなくて新吉原に行き、遊女たちを買えなかった男性が丘場所に行き、女性を飼っていました。
そこの女性に本気で恋をすることから「岡惚れ」という表現が生まれたのです。
つまり、これは一目惚れよりも背徳感がある行為、ということがわかります。
一目惚れの場合、相手はフリーの人であるかもしれません。
しかし「岡惚れ」の場合、既に相手がいる場合がほとんどです。
このように「岡惚れ」という表現は一目惚れという表現とは意味が異なります。
「岡惚れ」は一目惚れの1部だと言えるでしょう。
「岡惚れ」という言葉は比較的古い表現として使われますので、若い人たちには知られていないかもしれません。
しかし、日本に古くから存在する言葉として、ぜひ知っておきたいものです。