「流用」の意味とは?「流用」と「使い回し」「転用」の違い!類語と英語【使い方や例文】
流用は、場合によっては問題となってしまうこともあるので、それをしても構わないか最初に確認することが大切です。
目次
- 「流用」の意味とは?
- 「流用」の読み方?
- 「流用」の英語(解釈)
- 「流用」と「使い回し」の違い
- 「流用」の言葉の使い方
- 「流用」を使った言葉・慣用句や熟語・関連(意味・解釈)
- 「流用」を使った例文や短文など(意味を解釈)
- 「流用」の類語や言い換え(シソーラス)言い換え
- 「流用」と「転用」の違い
「流用」の意味とは?
流用とは、その対象を決まった用途以外に使うことです。
色々なものが対象になる言葉で、よくある例として、ネット上で見付けた画像を保存し、自分のSNSなどで使うという行為がこれに当たります。
そのような行為を掲載元が認めている場合は問題ありませんが、そうではないケースも多いので、このような流用には注意してください。
特に著作権が絡むような画像となると、後々問題に発展してしまうかも知れません。
また、交通費としてもらったお金を洋服代として遣ってしまったといったような場合も「流用」となります。
上の画像の例では、元のサイト用の画像が違う目的に使われたという「流用」で、こちらは、もらったお金を本来の目的以外に遣ってしまったという「流用」です。
「流用」の読み方?
「流用」は、「りゅうよう」と読む言葉です。
正直なところ、いい響きのある言葉ではありませんが、きちんと許可をとった上での流用であれば、何も問題はありません。
先の画像の問題で、元のサイトにきちんと許可をとった上で他の用途(自分のSNSにアップするなど)に使ったのであれば、誰にも迷惑が掛かりません。
問題はこのように「流用」したことで、誰かしら(または団体や組織)に迷惑が掛かってしまうという点です。
「流用」の英語(解釈)
流用を英語で表現すると、“divert”となります。
そのまま「流用する」と訳せる言葉で、使い方も日本語と同様です。
以下が、この言葉を使った例文です。
“I have diverted the train pass fee to pocket money.”
「定期券代を小遣いに流用してしまった」となります。
過去形の“diverted”として、「流用した」(ここでは「してしまった」)と使っています。
「流用」と「使い回し」の違い
流用は、対象を本来の用途以外に「回す」ことだと表現できます。
それに対し、「使い回し」は何度も同じものを使うという意味の言葉なので、同じ「回す」でも全く意味が異なります。
「使い回し」は、「このポスターのイラストは、先に発売した本からの使い回しだ」といった使い方になり、それが初出でなく、既にどこかで使われたことがある対象に、それだと指摘する為に使う言葉です。
「流用」の言葉の使い方
流用は、それをしてしまった、もしくは何かがそれではないかと思った時に使う言葉です。
それに対して許可をとっていれば、当然何も問題ありませんが、無断で行ってしまった時には相応のパナルティが発生するかも知れません。
怒られる程度で済む分にはまだいいですが、特に著作物に関しては、それを流用してしまった為に、損害賠償などに発展してしまうことまで考えられます。
そのような流用にはくれぐれも注意してください。
「流用」を使った言葉・慣用句や熟語・関連(意味・解釈)
流用の主な使い方と、この言葉を使ってできているよく見聞きする言葉です。
これらの意味を解釈していきます。
- 「流用する」
- 「流用性」
「流用する」
「流用」の一番多い使われ方だと言っていいでしょう。
「経費を流用する」などと、そのまま「他の用途に回すこと」で、自分が行った時に使う表現です。
「流用された」という形にすると、誰かにそれをされたと表せます。
「流用性」
この「流用性」(りゅうようせい)は、「本来の用途以外にも使える可能性」と解釈してください。
「流用」とは違っていい意味のある表現で、例として、「この部品には流用性がある」と言うと、それが本来の用途以外にも使えそうだ(使える)という意味になります。
言い変え表現で、「汎用性」(はんようせい)とも呼ばれます。
「流用」を使った例文や短文など(意味を解釈)
流用を使った例文や短文です。
色々な対象に使っている例を挙げていきます。
- 「流用」を使った例文1
- 「流用」を使った例文2
「流用」を使った例文1
「どこかで見た写真だと思ったら、自分のサイトから流用されたものだ」
誰かが勝手に、自分の管理しているサイトから写真を流用してしまっていると言っています。
個人サイトであろうと、その人の許可なくこのようなことを行うのは感心しません。
そのような行為は決して行わないようにしましょう。
「流用」を使った例文2
「どこから予算が出たのかと思ったら、交友費の流用らしい」
その為の予算がとれなかったので、交友費という名目でそれを確保したらしいです。
このような「流用」もまた、見付かってしまうと大変なことになるかも知れない為、最初から許可をとるのは難しいとしても、後できちんとした対応が求められます。
「流用」の類語や言い換え(シソーラス)言い換え
流用と似た意味の言葉や、言い換えに使用できる表現などです。
似た意味の言葉ばかりですが、微妙な違いがあります。
- 「引用」【いんよう】
- 「借用」【しゃくよう】
- 「援用」【えんよう】
「引用」【いんよう】
文章やイラスト、写真などを対象に使われる言葉で、「この写真は○○サイトからの引用です」などという使い方になります。
「流用」としていることは変わりませんが、「引用元」として、どこが元なのかを明記し、その引用元の許可もとれている場合に使う表現になります。
無断ではないという点が、「流用」との大きな違いです。
「借用」【しゃくよう】
この表現は、していることは「流用」で、許可をとっている場合と、無断で行っている場合の両方に使える言葉です。
つまり、「流用」とよく似た意味で使えると考えて構いませんが、自分のものにしてしまった訳ではなく、「借りているだけ」というニュアンスが強い言葉です。
文章やイラストなどだけでなく、金銭や物品にも使える言葉ですが、許可のない「借用」は、下手をすると「盗難」だと思われてしまっても仕方ありません。
「流用」との言い換え表現になる場合も多いですが、こちらもそれほどいい意味で使わない言葉です。
「援用」【えんよう】
「引用」に近い言葉で、「自分の為に(なるように)引用する」時に使います。
この場合にも、「援用元」の明記が必要で、そのお陰で助かったという意味を含めて「引用」する時に使います。
「流用」と「転用」の違い
「転用」(てんよう)とは、本来の目的とは変えて使うことです。
「このタイヤは別の車からの転用だ」などと使う言葉で、本当は別の車の為のタイヤをその車に使うことにしたという解釈です。
「流用」とは違って、別の用途に回したというだけなので、何も悪い意味はなく、それができてよかったという場合も多いのが特徴です(そうできたお陰で無駄にならなかったというケースです)。
流用は、その言葉自体に悪い意味はありませんが、悪い意味で使われることが多いと覚えておいていいでしょう。
くれぐれも文章やイラストなどの「無断流用」は避けてください。