「奉仕」の意味とは?ボランティアとの違い、使い方や対義語、類語や英語、例文を紹介!
「奉仕」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
社会に「奉仕」する、「奉仕活動」、などという表現がありますね。
それならば「奉仕」という言葉はどのような意味があるのでしょうか。
ここでは「奉仕」という言葉について解説します。
目次
- 「奉仕」の意味とは?
- 「奉仕」の読み方
- 「奉仕」の英語(解釈)・例文など
- 「奉仕作業」の対義語
- 「奉仕」の言葉の使い方
- 「奉仕」を使った言葉と意味を解釈
- 「奉仕」を使ったビジネスでの例文や短文・言い換えなど(意味を解釈)
- 「奉仕」の類語や言い換え(シソーラス)言い換え
- ボランティアと「奉仕」の違い
「奉仕」の意味とは?
「奉仕」というのは国家や社会、目上の者等のために自分を捨てて力を尽くすこと、という意味があります。
報酬を求めたり、見返りを要求することなく、労働することを指しており、そこに対価が発生する場合は「奉仕」とは言いません。
一般的には宗教的な信念をもとに行われることが多く、例えばカトリックの神父や修道女たちは「社会奉仕」などを大切にしていることもあります。
学校でも「奉仕活動」という名称でゴミ拾いが行われたり、社会に役に立つ活動が行われていることもあります。
キリスト教においては5世紀から6世紀に「奉仕」という考え方が入ってきたと言われており、カトリックではとても大切にされている信念の1つです。
「奉仕」の読み方
「奉仕」という言葉は「ほうし」と読みます。
これ以外に読み方はありませんので、しっかりと読めるようにしておきましょう。
「奉仕」の英語(解釈)・例文など
ここでは「奉仕」という言葉の英語の例文を紹介します。
- 「奉仕」の例文1
- 「奉仕」の例文2
「奉仕」の例文1
“Catholic nuns tend to serve their community”
これは「カトリックの修道女たちは社会に奉仕をする傾向にある」という意味になります。
よく映画でもカトリックの修道女たちが「社会奉仕」を尊重しているシーンがありますね。
カトリックといってもさまざまな宗派があり、中には学校教育などに力を入れているものもあります。
しかし、例えばインドのカルカッタで「神の愛の修道者達」という宗派を作り上げたマザーテレサなどは、特に「社会奉仕」で有名なのではないでしょうか。
彼女はノーベル平和賞を受賞しましたが、その時に開かれるはずだったパーティーに対し、「その分のお金を貧しい人たちに与えてください」と述べたと言われています。
「奉仕」の例文2
“She used to do the front during work at an orphanage”
これは、「彼女は個人で奉仕活動をしたものだった」という意味になります。
個人というのは何らかの事情で親元で生活できない子供たちが集まる場所ですが、よく知られていない一方で、孤児院で生活する子供は少なくありません。
アタッチメントといい、子供が幼い時、親との間に作り上げる愛情や信頼は人生に大きな影響をもたらします。
そのため、ボランティアなどの人の力を借り、子供たちに愛情を示していかなければいけません。
大人たちの行動により、孤児院で育つ子供たちも「自分は愛されている」といった感情を育んでいけるのです。
「奉仕作業」の対義語
「奉仕活動」の対義語にはこれといったものがありませんが、「奉仕活動」という表現をボランティア、と考えるのであれば、仕事、有料サービス、などという表現が対義語に当たります。
「奉仕活動」というものは報酬を目的としたものではありません。
むしろ、「奉仕活動」に対して対価が支払われるのであれば、それは「奉仕活動」でもボランティアでもありません。
それに対し、仕事というものは労働力に対して対価が支払われますので、対義語だと考えられます。
「奉仕」の言葉の使い方
「奉仕」という言葉は、対価が支払われない活動に対して使われます。
例えば、ゴミ拾いや老人ホームでのボランティア活動をしても、それに謝礼が発生する事はありません。
言葉で「ありがとうございました」と言われたとしてもお金をもらうという事は無いですよね。
「奉仕」という言葉が使えます。
ここにお金が支払われた場合、それは有料サービスや仕事になり、「奉仕」にはなりません。
「奉仕」を使った言葉と意味を解釈
ここでは「奉仕」という言葉を使った言い回しを紹介します。
- 「奉仕活動」
- 「奉仕作業」
「奉仕活動」
「奉仕活動」というのは、大家を求めない活動全般のことを指しています。
例えばゴミ拾いであったり廃品回収であったり、謝礼が出ない市民活動のことを「奉仕活動」と呼びます。
つまり、見返りを求めてするわけではなく、心からやりたいと願って、あるいは社会の役に立ちたいと思って活動する内容のことを指します。
ただし、学校などが「奉仕活動」をする場合、その活動によって「自分たちはこんな良い活動をしている」と学校を宣伝する効果でつながることがありますし、自然災害などで打撃を受けた地域に義援金等を回収し、新聞社などに持参することで、学校の知名度を高めようという目的を果たしている場合もあります。
そのため、「奉仕活動」に見えるけれど実際は売名行為、ということも珍しくはありません。
「奉仕作業」
「奉仕作業」も「奉仕活動」と同じく、金銭等の報酬を得ずに社会や人のために尽くす活動を指しています。
金銭等を受け取る場合は「奉仕作業」とは言いません。
「奉仕」を使ったビジネスでの例文や短文・言い換えなど(意味を解釈)
ここではビジネスで使える例文をいくつか紹介します。
- 「奉仕」の例文1
- 「奉仕」の例文2
「奉仕」の例文1
「残業は奉仕活動では無いから、きちんと評価されるべきだ」
日本は長時間労働が問題視されている国家の1つです。
当たり前のように残業しなければならない、周りが残業をしていたら自分も残業しなければならない、という悪しき風習があると考えられています。
そのような中で、残業代が出ない、休日労働の対価が出ない、などということに対して不満を覚える人もいるのではないでしょうか。
当たり前のように残業をしなければならないように言われていますが、時間内に覚えられなかった仕事をするという残業ではなく、仕事量が多すぎて残業しなければならない、休日に仕事が入ったから休日出勤をしなければならない、という場合は、それなりに対価を期待するべき時もあります。
「奉仕」の例文2
「サービス業においては、奉仕の気持ちも大切です」
サービス業というのは、主に接客業などを指します。
接客業などにおいては、「奉仕」の気持ちを持たなければならないことも珍しくありません。
例えば、日本の航空会社は世界的にも高い評価を受けています。
中には航空会社の規定ではない仕事をこなし、乗客から感謝される客室乗務員なども珍しくはありません。
最近では、亡くなった子供の形見としてぬいぐるみを抱えていたお母さんに対し、それが子供に関係するものであるということを素早く察し、「お子さんにもジュースをどうぞ」などとジュースを持ってきてくれた客室乗務員がいた、などという指摘があります。
このような事は航空会社の規定で定められたサービスではありません。
しかしこのような「奉仕」の心が乗客の気持ちを明るくするのです。
「奉仕」の類語や言い換え(シソーラス)言い換え
ここでは類義語を紹介します。
- 「ボランティア」【ぼらんてぃあ】
- 「サービス」【さーびす】
- 「儲け度外視」【もうけどがいし】
「ボランティア」【ぼらんてぃあ】
ボランティアという言葉は、後ほど述べますが、星とは若干の違いがあります。
しかし、これも自分から進んで社会活動などに参加する人、無償で活動する人、などという意味を持ち、類義語だと言えるでしょう。
「サービス」【さーびす】
職務としての役務提供の事はサービス業になりますが、社会や家族に対して「奉仕」のように活動することをサービスと呼ぶ場合もあります。
無料サービス、などという言葉もありますね。
「儲け度外視」【もうけどがいし】
儲け度外視、という表現は商品やサービスなどが利益を考慮されていない様子、損得抜き、などという意味合いで使われます。
儲けを狙ってやるものではなく、相手のためにやるもの、などといったニュアンスもあります。
ボランティアと「奉仕」の違い
よく間違われますが、ボランティアと「奉仕」は意味が異なります。
ボランティアというのは自発的な社会貢献ですが、星というのはあくまでも他の人や社会のために尽くすこと、という意味を持ちます。
修道女は「奉仕活動」をしますが、ボランティアをしているわけではありません。
修道会から支持されて「奉仕活動」をする場合もあります。
自発的に限ったものがボランティアですが、「奉仕活動」は自発的ではない場合もあります。
子供たちが学校の活動の一環でゴミ拾いをする場合、これは「奉仕活動」であり、ボランティアではありません。
なぜなら学校から指示されてやっているからです。
「奉仕活動」という言葉はしっかりと覚えておきたい表現の1つです。
特に残業と「奉仕活動」は別物ですので、サラリーマンとしても違いを把握しておきたいですね。