「物憂げ」の意味とは・読み方・英語【使い方や例文】
「物憂げ」という言葉を聞いたことのある人は、どのくらいいらっしゃるでしょうか?
この言葉を最近では、あまり耳にする機会が少なくなっているような感じがするのですが、今回はこの「物憂げ」について説明していくことにします。
目次
- 「物憂げ」の意味とは?
- 「物憂げ」の読み方?
- 「物憂げ」の英語(解釈)
- 「物憂げ」とアンニュイは同じ意味?
- 「物憂げ」の言葉の使い方
- 「物憂げ」を使った言葉・慣用句や熟語・関連(意味・解釈)
- 「物憂げ」を使った例文や短文など(意味を解釈)
- 「物憂げ」の類語や類義表現(シソーラス)
「物憂げ」の意味とは?
「物憂げ」という言葉を聞くと、何となくどんよりしているような気がする人もいるかもしれませんが、「なんとなく憂鬱な感じがすること」、「何となく気が塞ぎ込んで暗くなるような気持ち」といった意味があります。
「物憂げ」の読み方?
「物憂げ」の読み方は「ものうげ」となりますが、「憂げ」=「うげ」と読むことが難しいかもしれませんので、ここでしっかりとチェックをしておいてください。
「物憂げ」の英語(解釈)
「何となく物悲しい」という意味を持つ「物憂げ」を英語で表現すると、どんな言葉が使えるでしょうか?
- “languorous”
- “weary”
“languorous”
“languorous”という英単語が、「物憂げ」の対訳として扱うことができます。
「物憂げ」という意味の他に、「だるい」、「うっとうしい」という意味で解釈することもできます。
“weary”
“weary”も「物憂げ」の英語表現として出てくる言葉で、「疲れた」、「疲弊した」という意味があります。
「物憂げ」とアンニュイは同じ意味?
最近はカタカナ語も会話の中で、よく使われますが、「アンニュイ」という言葉があります。
これは、「物憂げ」を彷彿させるイメージがあるのですが、意味は全く同じなのでしょうか?
「アンニュイ」は、元々はフランス語から来ており、意味としては、「物憂い」の雰囲気を含み、「気だるい」、「つまらなそうだ」、「退屈」などの意味があります。
このような解釈からすると、フランス語としても、マイナスできなかった要素を持っているように思えるのですが、時にはミステリアスな雰囲気をまとっている女性を指して使うこともあるようです。
気だるさが何処となく、独特の魅力として、惹きつけられるのかもしれません。
「物憂げ」の言葉の使い方
「物憂げ」という言葉が当てはまりそうな場面としては、何となくだるそうな雰囲気を持っている人や気力の無さそうな人を指して使うことがありますが、その他にもどんよりとした曇りの日を表現することもできます。
「物憂げ」を使った言葉・慣用句や熟語・関連(意味・解釈)
では、ここで「物憂げ」を使った慣用句の意味を解釈していくことにします。
- 「物憂げな表情」
- 「物憂げな雰囲気」
「物憂げな表情」
「物憂げな表情」とは、「全くやる気の無さそうな顔」、「暗くて笑顔を出さないような表情」というふうに解釈することができます。
まだ、怒っている方が喜怒哀楽がハッキリしていて、「物憂げな表情」よりマシと言えるくらいに、見ているだけで、こちらも活力が奪われていく感じがします。
「物憂げな雰囲気」
「物憂げな雰囲気」とは、「気持ちが憂鬱になりそうな空気が漂っていそうな感じ」ということになるでしょう。
「物憂げな雰囲気」がある場所は、日の光が届かず、陰湿な空気で充満していそうな所をイメージします。
また、そんな場所に「物憂げ」な人が集まり、さらに重たく憂鬱な空気になっていくような感じがします。
「物憂げ」を使った例文や短文など(意味を解釈)
では、ここで「物憂げ」を使った例文を見ていくごとにしましょう。
- 「物憂げ」を使った例文1
- 「物憂げ」を使った例文2
「物憂げ」を使った例文1
「彼女の物憂げな眼差しが、僕の気持ちまでも憂鬱にさせるだが、またそれが魅力的でもある」
自分の近くに「物憂げ」な人がいると、それだけで気持ちが落ち込んでしまいます。
それが彼女だったなら、最悪と思えるかもしれませんが、中にはそれが魅力に感じてしまうのかもしれません。
「物憂げ」を使った例文2
「昨日から僕は物憂げで、誰とも口も利きたくないんだ」
時にはこんなふうな気持ちになることもあります。
しかし、ずっとそのままでは行けないので、外に出てリフレッシュすることも必要です。
「物憂げ」な状態が続くと、精神的にあまりよくありません。
この頃はオフィスでも、こんな人が増えてきていますが、それは仕事が忙しいだけでなく、複雑な人間関係から来ることもありそうです。
仕事で精神的に追い込まれて、可能性も物憂げ」にならないようにしておかなければなりませんね。
「物憂げ」の類語や類義表現(シソーラス)
「気だるい」などのという意味を持つ「物憂げ」は、他に意味が似ている類義語にどんなものがあるでしょうか?
- 「うっとうしい」
- 「もの淋しい」
「うっとうしい」
「うっとうしい」という言葉が「物憂げ」の類義語として挙げられます。
「気が塞ぎがちになり、心が晴れ晴れしない」という意味になります。
「今月は雨続きでうっとうしい天気だ」こんな場面でよく使われている言葉です。
また、「煩わしい」、「うるさい」と解釈することもでき、「いつもキャーギャーわめき散らしているあいつは、本当にうっとしいな」ということで使われることがあります。
「うっとしい」という言葉を使う場面は、ここで見てきたように天候の状態を表現する時や、人の性格や振る舞いを言い表す時でも使われる言葉ですが、何れにしてもいい意味で使われることは無さそうです。
「もの淋しい」
「もの淋しい」という言葉も類義語の1つとして挙げられます。
「何となく淋しい」、「うら淋しい」という意味で、何が心にポカンと穴が空いてしまっている印象を覚えます。
「夕方になると、どうしてかもの淋しくなるの。
どうしてかな?」子供の頃にこんなことを感じた経験を持っている人がいないでしょうか?
公園で遊んでいて、夕方になると、友達が1人、2人と家に帰っていくのですが、残されたのは自分だけ。
そんな体験が、大人になっても頭の何処かに残っているのかもしれません。
「物憂げ」は、一言で言うと「憂鬱な」ということになります。
普段からバリバリと仕事をしている人は、心が「物憂げ」になることはめったにないでしょう。
また、そんなタイプの人は「物憂げ」がどんなことか理解できないかもしれません。
しかし、そんな人が仕事で大きなミスを犯してしまった時に、「物憂げ」になってしまう可能性もあります。
そのようにならないためには、バリバリタイプの人は、定期的に気分をリフレッシュすることも必要でしょう。