「良くない」の意味とは「良くない」と「悪い」の違い・類語・英語・対義語
「良くない」という表現を使ったことがあるでしょうか。
これは良いという表現を否定した言い回しになります。
それならば、「良くない」という言葉はどのような意味を持つのでしょうか。
ここでは「良くない」という言葉について詳しく解説します。
目次
- 「良くない」の意味とは?
- 「良くない」の読み方?
- 「良くない」の英語(解釈)
- 「良くない」の対義語
- 「良くない」の言葉の使い方
- 「良くない」を使った言葉・慣用句や熟語・関連(意味・解釈)
- 「良くない」を使った例文や短文など(意味を解釈)
- 「良くない」の類語や類義表現(シソーラス)
- 「良くない」と「悪い」の違い
「良くない」の意味とは?
先ほども述べた通り、「良くない」という表現は良いという表現の否定語になります。
良いという言葉は品質的に上等であること、という意味を持ち、それに対して好感を持っているということを表します。
「良くない」というのは品質的に上等ではない、ということになるのです。
ただし、だからといって「悪い」と同じ意味なのか、と言われれば、そんな事はありません。
悪いという表現は水準よりも劣っているということを指しますが、「良くない」というのは上等ではない、ということになります。
つまり、「良くない」という表現の方が悪いという表現よりも質は高いということになります。
「良くない」の読み方?
「良くない」という表現は「よくない」と読みます。
これ以外にも「好くない」などといった表記が用いられることもありますが、「良くない」という書き方が最も適切です。
「良くない」の英語(解釈)
「良くない」という表現を英語にすると“not good”、“not great”、“average”、などといった表現が使えます。
ここからも分かる通り、“bad”とは違います。
例えば、“like”という表現で考えてみましょう。
何か食べられないものが食卓に出てきたとき、日本人は「これ嫌い」と表現することが多いのではないでしょうか。
それに対して英語では“I don’t like this”、つまり「私はこれが好きではないです」と表現するのです。
つまり、嫌いという表現よりも優しい意味合いになることがわかります。
「良くない」という表現もそれと同じです。
「良くない」の対義語
「良くない」という言葉の対義語は悪くない、という言葉になります。
悪くないというのは良いというわけではない、という意味です。
例えば「彼の見た目は悪くないよ」と言えば、「彼の見た目はかっこいいわけではないけれど、決して最悪というわけではない」という意味になります。
「あの人の成績は悪くは無い」と言えば、「あの人の成績は良いわけではないけれど、下の方というわけでもない」という意味になるのです。
「良くない」の言葉の使い方
「良くない」という表現は、けなすわけではないけれどそこまで良いわけではない、という時に使われます。
例えば、「あの食材は味が良くない」と言えば、悪いとは言わないけれど好みではない。
お金を出してまで買ったりしない、という意味になります。
「あの人の成績は良くない」と言えば、あの人の成績は悪くはないけれど、上位というわけではないということがわかります。
「良くない」を使った言葉・慣用句や熟語・関連(意味・解釈)
ここでは「良くない」という表現を使った言い回しを紹介します。
- 「良くない状況」
- 「関係が良くない」
- 「出来が良くない」
「良くない状況」
「良くない状況」というのはそれなりに懸念しなければいけない状況ということになります。
決して確実に悪いというわけではないけれど、「良くない」、心配した方が良い、解決策を考えた方が良い、ということになります。
病状等が「良くない」場合、悪くなりつつあるという意味を持つ可能性もあります。
「祖母の病態が良くない」と言えば、悪化する可能性があるということを示しています。
「関係が良くない」
「関係が良くない」、というのは仲が悪く口を利かないような状況、というわけではないけれど、にこやかにおしゃべりをするような仲ではないということになります。
どちらかと言えば、関係が改善される可能性よりも悪化する可能性がある、という時に使われます。
「出来が良くない」
「出来「良くない」、というのは場合によって、出来が悪いという表現を遠慮した言い回しになることもあります。
例えば、もしも他の子供に対して「あの子は出来が良くない」と言えば、それはその子供に問題がある、育てられ方が間違っている、などといった悪い意味合いを含みます。
しかし「あの子は出来が悪い」と言ってしまえばかなり批判的な意味合いを持ち、周りから反感を食う可能性が高まります。
そのため、遠慮して「出来が良くない」と表現することも考えられます。
「良くない」を使った例文や短文など(意味を解釈)
ここでは例文をいくつか紹介します。
- 「良くない」を使った例文1
- 「良くない」を使った例文2
「良くない」を使った例文1
「あの人の成績は悪くないけれど、良くないとも言われている」
学生時代の成績はとても大切ですよね。
しかし、その一方で悪くもなければ良くもないという成績を取る人もいるのではないでしょうか。
そのような成績の場合、大体中間点にいるということになります。
上から数えても下から数えてもあまり変わらないという場合、悪くないけれど「良くない」、という表現が使えます。
「良くない」を使った例文2
「祖母の病状が最近良くない」
歳をとると病気になりやすくなりますが、その一方で治りにくくもなります。
特に年配になれば、病気がなかなか治らないということもあるでしょう。
入院した祖母の病状が「良くない」という事は、最近悪化しつつある、ということになります。
まだそこまで悪いわけではないけれど、悪化する可能性がある、良くなる可能性は少ない、あるいは治す事は難しい、といった場合に使われます。
「良くない」の類語や類義表現(シソーラス)
ここでは類義語をいくつか紹介します。
- 芳しくない【かんばしくない】
- 素晴らしくない【すばらしくない】
芳しくない【かんばしくない】
芳しくないという表現は芳ばしいという表現の否定語になります。
芳しい、という表現は「かぐわしい」ではなく、「かんばしい」と読みます。
つまり、芳しくないというのは「かんばしくない」になるのです。
これは立派ではないという意味合いを持ちます。
素晴らしくない【すばらしくない】
素晴らしくない、というのは素晴らしい、という表現を否定した言葉になります。
素晴らしいというのは優れていて無条件に褒め讃えられるような状態という意味を持っており、素晴らしくないというのは優れているわけではない、無条件に褒めた讃えられるような状態では無い、ということになります。
「良くない」と「悪い」の違い
先ほど、「良くない」という表現と悪いという表現の違いを少しばかり話しました。
よくないというのは良くは無い、上質ではない、という意味であり、悪いというのは質が低い、ということになります。
そのためそこには若干の違いがあります。
「良くない」という表現は悪いという表現を遠慮して使うこともあります。
場合によっては悪いという表現を使うと角が立つこともありますので、必要に応じて配慮し、相手を傷つけない表現を用いなければいけません。