「童心」の意味とは「童心」と「初心」の違い・類語・読み方・英語・対義語【使い方や例文】
この「童心」は、忘れてはいけないと言われたり、そればかりでもいけないと言われるなど、大人にとっては特別な存在かも知れません。
目次
- 「童心」の意味とは?
- 「童心」の読み方?
- 「童心」の英語(解釈)
- 「童心」と「初心」の違い
- 「童心」の言葉の使い方
- 「童心」を使った言葉・慣用句や熟語・関連(意味・解釈)
- 「童心」を使った例文や短文など(意味を解釈)
- 「童心」の類語や類義表現(シソーラス)
- 「童心」と「稚心」の違い
「童心」の意味とは?
童心とは、「子供のような心」のことです。
例えば、スーツ姿の会社員が公園のブランコを見付けた時に、思わずそれに乗ってしまうといったような行動が、それによって行われると考えていいでしょう。
よって、大人に対して使われる言葉で、子供の頃は当たり前だったことでも、大人になるとまず行わない上のブランコのような例に対して、この「童心」によるものだと言われる使い方になります。
「童心」の読み方?
「童心」は、「どうしん」と発音します。
「童」は一文字では「わらべ」とも読む漢字で、「子供」を意味します。
そのような「心」という意味で、この「童心」という言葉になっています。
共に決して難しい漢字でもないので、読み方には特に問題はないでしょう。
そして、その「わらべ」という読み方を用いて、「わらべごころ」といった読み方をすることもできます。
辞書などにも「どうしん」と共に、この読み方の記載があることも少なくなく、そう読んでも構いませんが、一般的には「どうしん」の方だと考えておいて構いません。
「童心」の英語(解釈)
童心は、英語では“child's mind”と表記します。
そのまま「子供の心」という表現で、日本語の「童心」と同様の使い方ができます。
他の表現では、“like a kid mind”でも同様の意味になります。
これらの言葉の“mind”は、“heart”と置き換えても問題ありません。
「童心」と「初心」の違い
「初心」は、「何かを初めて体験した時の心」です。
例として、始めて車を運転した時のそれに使う場合、「いくら運転に慣れてきても、初心は忘れてはいけない」などという形です。
これは、車の運転は慣れてきた頃に事故を起こしてしまうことが多いと言われている為、その教訓のようなもので、よく似たようなことが言われます。
この「初心」は、子供や大人に関係なく、何かを始めた頃の姿勢や気持ちのことだと覚えておきましょう。
「童心」の言葉の使い方
童心は、主にそれを感じた時に使う言葉です。
年甲斐もなく子供向けのパズルに夢中になってしまった時などに使うことが多く、意味の通り、「子供の心」に戻ったような気持ちになったと表現する為の言葉です。
使い方の形は色々とありますが、この言葉を見聞きした時には、どれもそういったことの表現だと覚えておけば間違いはありません。
「童心」を使った言葉・慣用句や熟語・関連(意味・解釈)
童心の使い方の色々な形です。
どれも形が違うだけで、意味するところはほとんど変わりません。
- 「童心を忘れない」
- 「童心に帰る」
- 「童心を思い出す」
「童心を忘れない」
この使われ方は、よく目にする形で、「子供の心を忘れない(ように)」という意味で使います。
大人になっても、子供の頃の「純真」な心を忘れない、忘れてはいけないと言いたい時に使う表現です。
「童心を忘れなかったことが、うまくいった理由かも知れない」と使われた場合、「子供のような心が(それが幸いして)うまくいった理由だろう」と解釈してください。
「童心に帰る」
先に挙げたブランコやパズルの夢中になってしまう様子が、この「童心に帰る」ことだと表現できます。
「子供の頃の心や感覚に戻る」と解釈し、「童心に帰って遊んでいた」などという形で見掛けることも多いです。
「童心を思い出す」
上の「童心に帰る」と同様の意味になる表現で、ふと子供の頃に好きだった公園の遊具が視界に入った時などに、「童心を思い出した」といった形で使うことがあります。
「忘れていた童心を思い出す」と言えば、きっかけとなった何かによって、これまで忘れていた子供の頃の心や感覚が思い出されたいう意味になります。
「童心」を使った例文や短文など(意味を解釈)
童心を使った例文や短文です。
ここまでの説明から分かるように、意味が1つしかない言葉なので、解釈も簡単でしょう。
- 「童心」を使った例文1
- 「童心」を使った例文2
「童心」を使った例文1
「時には童心に帰ることも必要だと感じた」
大人になると、子供の頃の「純真な心」は序々に失われてしまうものです。
それによる弊害も多々あるもので、たまには「童心に帰る」ことも必要だと思ったと言っている例文です。
尚、この「童心に帰る」という表現は、「童心に戻る」としても構いません。
「童心に還る」としても誤用ではありません。
「童心」を使った例文2
「この雄大な景色を見ていると、童心に帰れる気がする」
目の前に広がる雄大な景色から、子供の頃の心を思い出せるようだと言っています。
このような、忘れていた何かを自然(の景色や風景など)から思い出すということは決して少なくないものです。
「童心」の類語や類義表現(シソーラス)
童心と似た意味で使える言葉や、言い換えに使える表現です。
- 「幼心」【おさなごころ】
- 「子供心」【こどもごころ】
「幼心」【おさなごころ】
本来は、「童心」とほとんど同じ意味の言葉ですが、実際には「子供そのもの心」という意味で使われることが多くなっています。
子供に対して言ったことによって「幼心を傷付けてしまった」などという使い方がそれで、「童心」の類語ながら、現実的な使い方としてはあまり似ていない言葉だと言えるかも知れません。
「子供心」【こどもごころ】
これも、上の「幼心」と同様に、「童心」と同様の意味になります。
「幼心」との違いは、こちらの方が本来の「童心」の意味として使われることが多い点です。
その為、置き換え表現にするならこちらの言葉の方がいいでしょう。
「童心」と「稚心」の違い
この「稚心」(ちしん)は、「子供ならではの未熟な心」という意味で使う言葉です。
「童心」や「子供心」は、いい面も悪い面も含んだ意味で使う言葉ですが、「稚心」は悪い意味でしか使わない点が違いになります。
「そのような心は捨てろ」という意味で、「稚心を去れ」という形で使われることがほとんどで、「童心」などとは違っていい意味で使われることはないと覚えておきましょう。
童心は、大人になってそればかりでも困りものですが、決して忘れてはいけないものだと言っていいでしょう。
時にはそれがきっかけになり、いいアイデアが浮かぶことなどもあるものです。