「苦々しい」の意味とは対義語・類語・読み方・英語【使い方や例文】
様子を表す言葉は様々にあり、その表現も多彩です。
良い様子もあればその反対を表す場合もあり、表現の一つに「苦々しい」という言葉があります。
漢字からおおよその意味は認識していても正しく理解している人は少ない言葉とされています。
目次
- 「苦々しい」の意味とは?
- 「苦々しい」の読み方と漢字の構成
- 「苦々しい」の英語(解釈)
- 「苦々しい」の対義語
- 「苦々しい」の言葉の使い方
- 「苦々しい」を使った言葉・慣用句や熟語・関連(意味・解釈)
- 「苦々しい」を使った例文や短文など(意味を解釈)
- 「苦々しい」の類語や類義表現(シソーラス)
- 「苦々しい」と「忌々しい」の違い
「苦々しい」の意味とは?
「苦々しい」という言葉は対象となるもに対して強い不快感・嫌悪感などを抱くことを意味しています。
対象に決まり・制限などはなく、当事者が強く不快感・嫌悪感を抱くものであれば適応します。
また使われるなかで意味が転じて辛い経験という解釈もされています。
体験は過去のことであり、辛いことを嫌なことと捉えた場合に「苦々しい」と表現されます。
「苦々しい」という言葉は使い手が対象に対する感情をどう捉えるかによって解釈も変化します。
そのため場合によっては不快感・嫌悪感以外の意味を持っていることもあるため注意が必要です。
「苦々しい」の読み方と漢字の構成
「苦々しい」という言葉は「にがにがしい」と読みます。
漢字の「々」には前の言葉・単語を繰り返す意味を持っているため、解釈としては「苦苦しい」と「苦」という漢字が連続しています。
同じ漢字を続けて使うことは漢字のもつ意味を強調することになります。
「苦」苦い・苦しい・苦行など暗い・マイナスイメージをもつ言葉とされています。
そのため「苦々しい」という言葉には漢字の構成からも、通常以上に強調されたマイナスな感情を持つとされています。
「苦々しい」の英語(解釈)
「苦々しい」という言葉は感情表現が多彩な英語では多くの訳が存在します。
「苦々しい」をそのまま表す単語はないため、意味の解釈より派生する表現とされており、“Disgusting”という言葉が適応します。
“Disgusting”はおぞましい・最低といった意味を持っており、強い不快感情を表すことからも「苦々しい」の訳とされています。
他にも“unpleasant”には不快・嫌悪・疎ましいなどと解釈され、適応します。
強さの程度は落ちますが、“loathful”、“shameful”といった言葉も同義となるため、それに強調を表す単語が続くことで「苦々しい」とされています。
感情の解釈は様々なため、それぞれに応じた単語の選択が求められます。
「苦々しい」の対義語
「苦々しい」という言葉は不快感・嫌悪感といったマイナスイメージを持つ言葉となり、対義語はプラスイメージを持つとされ、「嬉嬉」が適応します。
「嬉嬉」は語尾によって「きき」「いそいそ」と読みが変わります。
しかし常用漢字ではないため使う機会は少ないです。
日常的な言葉では喜びの感情より「喜ばしい」・不快感や嫌悪感がなく暖かい様子から「微笑ましい」といった言葉が対義語として扱われています。
「苦々しい」の言葉の使い方
「苦々しい」という言葉を使うにあたり、強いマイナスな感情を込めていることが伝わります。
そのため人に使う際には本人に聞かれないようなバイリーンが必要です。
また本や建築物など現実にあるもの・価値観や思考など抽象的なものにも使うことができます。
そのため何に対してどう「苦々しい」のかを明確にしないと曖昧なまま伝わってしまい、誤解を生みかねません。
そして「苦々しい」と感じている対象は相手にとっては「嬉嬉」するものである可能性もあります。
安易に使わず、使っても問題ないか様子を見ることも必要です。
「苦々しい」を使った言葉・慣用句や熟語・関連(意味・解釈)
「苦々しい」という言葉は日常的にはなかなから使う機会の少ない言葉とされています。
実際に使う際には単語単体ではなくそれに続く言葉があるため、熟語や慣用句も存在します。
どのようなものがあるか、例を紹介します。
- 「苦々しい経験」
- 「苦々しい顔」
- 「苦々しい思い」
- 「苦々しい態度」
「苦々しい経験」
ここでの「苦々しい」は過去に起こった経験に対して適応します。
しかし経験が必ず不快感・嫌悪感を持つものとは限らず辛い・苦しいなど他の意味合い・感情を苦々しいとすることもあります。
「苦々しい顔」
「苦々しい顔」は「苦々しい」という感情が顔に現れていることを意味します。
顔に出るタイミングは「苦々しい」という感情が生じているときとなります。
しかしその対象はいま直面している場合・昔を思い出したときなど時期を問わず適応します。
「苦々しい思い」
ここでの「思い」の解釈として考えを持つことを意味します。
その原因は「苦々しい」となるため、「とても嫌な思いをした」と感情を抱いていることを意味します。
「苦々しい態度」
この場合は「苦々しい」という不快感・嫌悪感などの感情に由来した態度を意味しています。
そのため嫌がる様子・抵抗といった行動の解釈とされています。
「苦々しい」を使った例文や短文など(意味を解釈)
「苦々しい」という言葉は日常の中で使うことは少ないのですが見聞きすることはあり、使う場面に遭遇する可能性もあります。
非常にデリケートな言葉のため、どのような使い方が適切か、例文とその解釈を紹介します。
- 「苦々しい」を使った例文1
- 「苦々しい」を使った例文2
「苦々しい」を使った例文1
「友人に『私はあの人のせいで散々な目に遭ってきた。あの人と関わると苦々しい思いでばかりよみがえってくる』と話した」
この場合は「あの人」とされる人物に対して強い嫌悪的な感情を抱いています。
その原因としては過去の出来事の蓄積にあり、関わることも嫌だという旨を友人に対して語っています。
「苦々しい」を使った例文2
「この地域は以前から色々とトラブルが多くて、どうしても苦々しい感情を抱いてしまう」
この場合、対象は個人ではなく地域という大枠になります。
きっかけは地域のなかでの一つ一つのトラブルですが、それらを一まとめにして地域を「苦々しい」対象としています。
「苦々しい」の類語や類義表現(シソーラス)
「苦々しい」という言葉はなかなか使う機会が少ないのですが、同義の感情を抱くことはあり、類語・類義表現で表すこともあります。
どの様な言葉があるか、例を紹介していきます。
- 「汚らわしい」
- 「いけ好かない」
「汚らわしい」
この言葉の意味として、その対象に触れる・関わることで自身が汚れるような思いをすると解釈されます。
しかし実際に汚れるわけではないため、不快感情の表現とされています。
「いけ好かない」
この言葉は対象となるものが明確に存在しており、それに対して好意を抱かない・嫌いであることを意味しています。
「苦々しい」と「忌々しい」の違い
「苦々しい」という言葉は似た表現・言葉の構成で「」忌々しいという言葉も存在しています。
「忌々しい」とは本来、不吉で忌み嫌うこととされています。
しかし意味が転じて「残念」「心残り」から「不愉快」「憤慨」といった意味に変化しています。
「忌々しい」という感情は抱くことはあっても日常的にその言葉を使うことは少ないです。
そのため類語・類義表現も存在しています。
しかしかし強いマイナスの感情を表現するため使い方に注意が必要となります。