「感受性」の意味とは?「感受性」と「共感性」の違い・英語・対義語・類語
この「感受性」には、人間が生まれもったものと、その後の成長の過程で育っていくものがあると言われています。
目次
- 「感受性」の意味とは?
- 「感受性」の読み方?
- 「感受性」の英語(解釈)
- 「感受性豊か」の対義語
- 「感受性」の言葉の使い方
- 「感受性」を使った言葉・慣用句や熟語・関連
- 「感受性」を使った例文や短文など(意味を解釈)
- 「感受性」の類語や類義表現
- 「感受性」と「共感性」の違い
- 「感受性」と「繊細」の違い
「感受性」の意味とは?
感受性とは、「物事を感じ取る能力」のことです。
これが高い人は、「自分の周りの物事に対して敏感に反応してしまう」と考えていいでしょう。
例えば、ちょっと騒がしいだけで必要以上にイライラしてしまったり、自分のことではない会話に対して何か自分のことが言われているのでないかと勘ぐってしまったり、ちょっとしたことでも長く引きずってしまうといった傾向があるようです。
その為、感受性が高い=神経質な人だと思われることも少なくありませんが、逆に人に対して気遣いができるという面も持ち合わせているので、単に神経質に見えるというだけではありません。
「感受性」の読み方?
「感受性」は、「かんじゅせい」と発音します。
読み方として難しい面は何もないと思いますが、逆に漢字にした際に「感受生」とすることが少なくないので、これには気を付けてください。
パソコンやスマホなどでの漢字変換では、そのように変換されることはないので特に気にすることはありませんが、それに慣れてしまっていると、いざ実際に書く時に間違えることがあるかも知れません。
「感受性」の英語(解釈)
感受性は、英語では“sensitivity”と表現します。
少し形は変わりますが、カタカナ語で「センシティブ」とい言葉が、この「感受性が高い」という意味で使われることがあります。
「あの人はちょっとセンシティブだ」と言えば、あの人は感受性が高いと言っているのと同じですが、実際の英語の“sensitive”(発音は一緒)には、少なくともそれが「高い」という意味は含まれていません。
この使い方は、カタカナ語ならではだと覚えておいてください。
「感受性豊か」の対義語
「感受性が高い」と、この「感受性豊か」は多少違う意味になり、後者の方は「様々な物事に対して色々な反応を見せる」人に対して使われる表現です。
反対に、「どんな物事にも興味をもたない(ほとんど反応しない)」人のことは、「感受性に乏しい」と言われることが多いです。
よって、これが対義語だと考えていいでしょう。
「感受性が乏しい」としても構いません。
「感受性」の言葉の使い方
感受性は、それが高い人に対して使われることが多い言葉です。
何事にも反応が薄い人に対して、上で挙げたそれに「乏しい」という使い方もよく見聞きしますが、それよりは、「高い」人を揶揄する為に使われているのが実情です。
前述しましたが、この感受性が高い人は、どうしても神経質に見られてしまいがちです。
しかし、それだけ物事に敏感に反応できる人なので、それが「長所」でもあるのです。
「感受性」を使った言葉・慣用句や熟語・関連
感受性を使った言葉や表現で、よく見掛けるものの意味の解釈です。
これについて色々な形で表現できるのが特徴の1つかも知れません。
- 「感受性が強い」
- 「感受性訓練」
「感受性が強い」
ここまでに書いてきた「感受性が高い」と同様の表現だと考えてください。
この「感受性」は、高い、低い、強い、弱い、豊か、乏しいなど、色々な形で表現することができます。
この「強い」と「高い」のように、ほとんど同じ意味になる使い方も多く、見たままの表現で解釈して構いません。
「感受性訓練」
感受性には、生まれつきのものと、日々の生活の中で育っていくものがあると冒頭に書きました。
その後から育っていくものを育てるのが、この「感受性訓練」です。
何も神経質になることではなく、「豊かな感受性」を育てる為の訓練だと考えてください。
大企業では、新入社員への研修の一環として、これを取り入れていることもあります。
別名でST(Sensitivity Training)といい、専門の講師などがその訓練を担当します。
「感受性」を使った例文や短文など(意味を解釈)
感受性を使った例文や短文です。
小説家や芸術家といった職業の人は、これが豊かなことが多いと言われています。
- 「感受性」を使った例文1
- 「感受性」を使った例文2
「感受性」を使った例文1
「感受性が高くないと、デザインの仕事は難しいだろう」
上記のように、アーティステック(芸術性)な部分が絡む職種の多くは、感受性が大切になると考えていいでしょう。
ですが、「高い」のではなく、「豊か」なことが求められる場合がほとんどです。
この「高い」と「豊か」については先に説明しましたが、豊かな分には悪いことはありません。
「感受性」を使った例文2
「若い頃から感受性が低いと言われている」
「感受性が低い」という言い方は、「何事にもあまり反応がない」と考えることができる表現で、最近ではそのような人が多くなっていると言われています。
「乏しい」とはまた違い、そちらの場合は「何事にも全く興味をもたない」(そう見える)という意味になり、まだ「低い」の方が反応があると表現していると考えていいでしょう。
「感受性」の類語や類義表現
感受性と似た意味で使える言葉や表現です。
どちらも似ている意味ながら、違いもある言葉です。
- 「情緒性」【じょうちょせい】
- 「認識力」【にんしきりょく】
「情緒性」【じょうちょせい】
「情緒」とは、「人に何かの印象や感情を与える(存在)」という意味で使われる言葉です。
「下町情緒溢れる風景」と言えば、「いかにも下町だと思わせるに充分な風景」だといった解釈になります。
この「情緒性」とすると、そのような印象を持つ「度合い」になります。
これが高い人は、あらゆる物事から深く印象を受けるということになり、「感受性が高い」人とよく似ています。
「認識力」【にんしきりょく】
こちらは、「物事をきちんと認識できる能力」だと解釈してください。
特に「色々な方向から見ることができる能力」と使われることが多く、これが高い人ほど、正しく物事を理解できると考えられています。
「感受性」と「共感性」の違い
「共感性」(きょうかんせい)は、「物事への共感(同じように思う、考えること)しやすさ」のことだと考えてください。
これが高い人は、「感受性」も高いと考えていいでしょう。
しかし、あくまで「何かに共感しやすい」というだけなので、「感受性」とは違って芸術性などとの関係もなく、「影響されやすさ」と言い換えてもいいでしょう。
「感受性」と「繊細」の違い
「繊細」(せんさい)な人は、「感受性が高い」ことがほとんどです。
その為に、あらゆる物事に対して敏感になっていると考えることができます。
その為、言い換え表現として使うのであれば、この「感受性が高い」という場合だけに限られます。
それが「低い」や「乏しい」とこの言葉で表現することはできません。
感受性は、高ければいいというものでもなく、かと言って、低い方がいい訳でもありません。
「豊か」なのが一番で、「乏しい」のが一番人間としての感情に薄いと表現できます。