「放置」の意味とは?「放置」と「放任」の違い・類語・英語・対義語
「放置」という言葉を知っているでしょうか。
放っておく、という意味だと漠然に考えている人もいるかもしれませんね。
それならば、「放置」とは一体どのような意味を持つのでしょうか。
ここでは「放置」という言葉について紹介します。
目次
- 「放置」の意味とは?
- 「放置」の読み方?
- 「放置」の英語(解釈)
- 「放置」の対義語
- 「放置」の言葉の使い方
- 「放置」を使った言葉・慣用句や熟語・関連(意味・解釈)
- 「放置」を使った例文や短文など(意味を解釈)
- 「放置」の類語や類義表現(シソーラス)
- 「放置」と「放任」の違い
「放置」の意味とは?
「放置」というのは、そのままにして放っておくこと、ところ構わず置きっぱなしにしておくこと、などという意味を持ちます。
例えば「放置自転車」などが撤去される、などという表現を聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。
駅などには使われていない自転車が「放置」されていることもありますね。
あるいは空き家が「放置」されている、ゴミが「放置」されている、などということもあるでしょう。
このような「放置」されている状態は社会に悪い影響をもたらすことが多いと考えられています。
「放置」の読み方?
「放置」という言葉は「ほうち」と読みます。
これ以外には読みようがありませんので、しっかりと読めるようにしておきましょう。
「放置」の英語(解釈)
「放置」という表現を英語にすると“leave something as it is”、“leave something to take its own course”、“let something be”、などと表現できます。
誰かを「放置」している場合は“leave somebody alone”ということも可能です。
例えば誰かが亡くなった後、その人の部屋がそのまま「放置」されていたのであれば“his room was left on touched after his death”と表現できます。
「放置」というと悪い意味合いを持っているのではないかと考える人もいるかもしれませんが、必ずしもネガティブな意味はある、というわけではありません。
「放置」の対義語
「放置」という言葉の対義語には2種類あります。
ここではその2つを紹介します。
- 規制
- 処置
規制
例えば「放置自転車」などはしっかりと規制されなければいけません。
そのため定期的に「放置自転車」が廃業されることもありますし、「放置」されたゴミなどが撤去される場合もあります。
ここからわかるとおり、規制という言葉は「放置」という言葉の対義語になります。
これは特定の目的を実現するため、介入や手続き、あるいは禁止などのルールを設けて物事を制限するということを指します。
処置
処置というのは物事を取り計らって形をつけるということを指します。
例えば医療現場においては応急処置がなされることもあります。
怪我をした人が病院に来れば、その怪我に応じた処置をしなければいけませんね。
必要な場合は手術、入院、などということになります。
その一方で、消毒をして絆創膏をつけるだけ、ということもあるでしょう。
「放置」の言葉の使い方
「放置」という言葉はネガティブな意味合いを持つと思われがちですが、必ずしもそういうわけではありません。
放って置かれる、手がつけられていない状態である、などという時に「放置」という言葉が使われます。
事件が「放置」されている、遺体が「放置」されている、などという言い回しをニュースで聞くこともあります。
「放置」を使った言葉・慣用句や熟語・関連(意味・解釈)
ここでは「放置」という言葉を使った言い回しを紹介します。
- 「放置状態」
- 「放置少女」ゲーム
- 「放置ゲーム」
「放置状態」
「放置状態」というのは「放置」されている状態ということになります。
例えば、日本では北朝鮮の拉致被害者問題がいまだに大きな物議をかもしています。
この問題は「放置状態」にあると思っている人もいるのではないでしょうか。
あまりにも進展がないため、拉致被害者家族にとってはさぞ歯がゆいことでしょう。
しかしこれは放っておいて良い問題ではありません。
「放置少女」ゲーム
「放置少女」というのはゲームの名前であり、三国志の世界観を使った、美少女を育てあげるゲームになります。
有名な武将たちが可愛い女の子の姿で出てくるのです。
経験値を獲得して武将たちを育てられる、という意味で、三国志が好きな人や女の子のゲームが大好きという人に人気があります。
少女たちを「放置」し、装備変更をし、ボスに挑戦することで経験値を増やし、強くなっていくというゲームになります。
「放置ゲーム」
「放置ゲーム」というのは暇つぶしに遊べるようなゲームのことを指しています。
ゲームをするのにたいした時間を使う必要がなく、暇な時だけ楽しく遊べるゲーム、ということになります。
放っておいても良いという事から「放置ゲーム」と呼ばれるようになりました。
また、「放置少女」や「放置中年」など、「放置」という言葉が使われているゲームもたくさんあります。
「放置」を使った例文や短文など(意味を解釈)
ここでは例文をいくつか紹介します。
- 「放置」を使った例文1
- 「放置」を使った例文2
「放置」を使った例文1
「あの母親は生後間もない赤ちゃんを放置して殺害してしまった」
生まれたばかりの赤ちゃんをめぐる事件は絶えません。
赤ちゃんを育てる自信がなかった、育児ノイローゼになっていた、そもそも赤ちゃんが泣くから嫌だった、など、様々な理由が存在しますが、赤ちゃんは大人に面倒を見てもらわなければ命を落としてしまいます。
泣いているからといって赤ちゃんを「放置」してしまえば、その赤ちゃんは生きられません。
赤ちゃんは常に抱っこして面倒を見ていかなければいけない存在なのです。
「放置」を使った例文2
「事件を放置したままにしてはいけない」
先ほど述べた北朝鮮の拉致被害者問題のように、解決しなければいけない問題は「放置」したままにしてはいけません。
確かに、日々様々な事件が起こりますから、解決が困難であるような事件に集中することは難しいでしょう。
しかし、だからといって大切な問題を「放置」してはいけないのです。
これは日常生活におけるトラブル等でも同様です。
解決しにくいから、めんどくさいから、などという理由でトラブルを「放置」してしまえば、後で困ることになるかもしれません。
「放置」の類語や類義表現(シソーラス)
ここでは「放置」という表現の類義語を紹介します。
- 放っておく【ほおっておく】
- 蔑ろにする【ないがしろにする】
放っておく【ほおっておく】
放っておく、というのはそのままにしておく、相手にしない、という意味です。
野放しにしておくことなどという意味を持ち、着手しない、無視する、などという意味も持ち合わせています。
蔑ろにする【ないがしろにする】
ないがしろにするという表現は「無きが代(なきがしろ)」という表現が変化したものだと考えられています。
代わりの必要もない、代える必要もない、という意味であり、そこからないものとして扱う、という意味になりました。
物事やある人をないに等しいかのように軽く見る、という表現になります。
「放置」と「放任」の違い
放任というのはほったらかしにして勝手にさせること、という意味があります。
「放置」というのは放っておくこと、という意味ですが、放任というのは干渉しないこと、という意味を持ちます。
放任主義などという言い回しもあり、これは例えば家庭において子供に干渉しない、子供が好きなように行動させる、などという時に使われる言葉でもあります。
親が子供の考え方を重視しているつもりであったとしても、あまりにも親が口出しをしなければ放任主義だと言われてしまうこともあります。
「放置」という言葉を聞くと、なんとなく悪いことを思い浮かべてしまうという人もいるかもしれません。
しかし、この言葉は「事件を放置してはいけない」などのように真剣な場所でも使われる表現です。
適切な使い方ができるようになりましょう。