「限定的」の意味とは
「限定的」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
これは限定と名詞に、接尾辞である「的」がついた表現です。
それならば、「限定的」とは一体どのような意味を持つのでしょうか。
ここでは「限定的」という言葉について詳しく解説します。
目次
- 「限定的」の意味とは?
- 「限定的」の読み方?
- 「限定的」の英語(解釈)
- 「限定的」の対義語
- 「限定的」の言葉の使い方
- 「限定的」を使った言葉・慣用句や熟語・関連(意味・解釈)
- 「限定的」を使った例文や短文など(意味を解釈)
- 「限定的」の類語や類義表現(シソーラス)
「限定的」の意味とは?
「限定的」という表現は限定されていることや限られていることを指しています。
何かイベント等が起こったとき、そのイベントが他の出来事に与える影響がわずかである、などという場合に使われます。
あるいは、例えば地震が起こり、「被害は限定的な地域で報告されている」などと言われる場合もあります。
この場合、地震の被害は少ない、ということになります。
内容によっては部分的、と言われる場合もあります。
「限定的」の読み方?
「限定的」という言葉は「げんていてき」と読みます。
これは比較的わかりやすいのではないでしょうか。
きちんと読めるようにしておきたいものですね。
「限定的」の英語(解釈)
「限定的」という表現を英語にすると“Limited”、“limiting”、“restrictive”、などという表現が使えます。
“definite”という言葉が使われる場合もあります。
「限定的」な陳述、ということであれば“A qualifying statement”といえますし、「限定的」な違い、ということであれば“determinate variations”と表現できます。
文章によって単語が変わってきますから、全体的なニュアンスを捉えて英訳ができると良いですね。
「限定的」の対義語
「限定的」という言葉の対義語にはこれといったものが存在しません。
どちらかというと、包括的、全体的、集中的、などという言葉が使われます。
「限定的」というのはあくまでも限られているという意味ですので、全体にわたって影響がある、などという言葉が対義語になるのです。
包括的というのは複数の要素からなっている全体を1つに包み込む、束ねてまとめる、という意味になります。
「限定的」の言葉の使い方
「限定的」という表現は限られたという意味ですが、例えば「限定的」な商品などは特に人気があるのではないでしょうか。
例えばこの地域で限定されているお菓子、この季節に「限定的」な食べ物、などは多くの人の関心を集めます。
その地域の特産物や有名なお土産を食べてみたいと思う人もいるでしょう。
また、例えば桃の節句の時期には3色団子などが人気ですし、端午の節句の時期には柏餅などが人気です。
「限定的」な食べ物は、より多くの人に愛されるのです。
「限定的」を使った言葉・慣用句や熟語・関連(意味・解釈)
ここでは「限定的」という言葉を使った言い回しを紹介します。
- 「効果は限定的」
- 「限定的な戦略」
「効果は限定的」
効果は「限定的」、というのは効果が少ない、効果が極めて限られている、ということになります。
例えば、新たな薬が作られたときにはその薬は実験で試され、人間の身体に適応されます。
しかし、1部の人にしか効果がない、過去このような事例を持つ人にしかこの薬が効かない、男性には効果がない、あるいは女性には効果がない、という場合はその効果が限定的ということになります。
「限定的な戦略」
「限定的」な戦略というのはあまり効果がない戦略という意味もありますが、特定の目的のために行う戦略という意味も持ち合わせています。
具体的な目的を掲げ、そのために行う戦略が「限定的」な戦略になります。
「限定的」を使った例文や短文など(意味を解釈)
ここでは例文をいくつか紹介します。
- 「限定的」を使った例文1
- 「限定的」を使った例文2
「限定的」を使った例文1
「これは北海道で限定的なお菓子だよ、ぜひ食べた方がいいよ」
それぞれの地域には特産品という形で限定された食べ物があります。
その地域に行ったときにはぜひ食べてみたいと思うものもあるでしょう。
特に最近ではテレビなどで特産品が紹介されることも多く、その地域に行ったときにはぜひ、と思っている人もいるかもしれませんね。
「限定的」な商品はいつの時代も人気があります。
期間限定、地域限定、などという商品はすぐに売り切れてしまうと言われています。
「限定的」を使った例文2
「地震の被害は極めて限定的だった」
日本は自然災害が多く、例えば海岸沿いなどであれば、地震が起これば津波の心配をしなければいけません。
しかし、地震が起こったとしてもあくまでも被害が小さく、ごく1部の地域でのみ多少の被害が報じられた、などという場合は被害が「限定的」だった、と表現できます。
それが良いというわけではありませんが、被害が拡大しなければそれなりに安心できますね。
地震が起これば火事が起こることもあります。
日本は木造建築が多いため、地震が起これば大火災が起こる可能性も高く、特に阪神淡路大震災では火事の問題が指摘されていました。
ちなみに、日本は鎖国を終え、明治維新を経て西洋に追いつくための努力を続けてきました。
その力は確かに認められたのですが、関東大震災によって大火災が発生し、日本は世界に「あれだけ発達した日本であっても火に弱い」という印象を持たせてしまったのです。
そこから第二次世界大戦などでは焼夷弾などの爆弾が利用されるようになりました。
「限定的」の類語や類義表現(シソーラス)
ここでは類義語をいくつか紹介します。
- 部分的【ぶぶんてき】
- 線香花火のような【せんこうはなびのような】
部分的【ぶぶんてき】
部分的というのは、存在または部分のみに影響を及ぼす様子、を指しています。
「限定的」というのは限定された状態にのみ影響を及ぼすという意味を持ちますが、部分的の場合はその部分のみに影響を及ぼすという意味になり、「限定的」という言葉によく似ていることがわかります。
線香花火のような【せんこうはなびのような】
線香花火のような、というのは今にも消え失せてしまいそうな状態であることを指しています。
例えば風前の灯、という言い方もありますし、一時的、という言い方もあります。
「限定的」という表現とはなんとなく違うのではないかと思う人もいるかもしれません。
しかし、影響が薄い、効果が限られている、などという意味を踏まえると、線香花火のような、という言い回しも類義語であることがわかります。
「限定的」という表現はなんとなくわかりにくいと感じる人もいるかもしれません。
限定されている、という意味のみならず、あまりない、影響がない、という意味も持ち合わせています。
きちんと意味合いを理解し、正しく使えるようにしましょう。