「拒まない」の意味とは?「拒まない」と「容認する」の違い・英語・対義語・類語
「拒まない」は、否定形となっている言葉です。
元の形の言葉と共に、詳しく意味や使い方を見ていきましょう。
目次
- 「拒まない」の意味とは?
- 「拒まない」の読み方?
- 「拒まない」の英語(解釈)
- 「拒まない」の対義語
- 「拒まない」の言葉の使い方
- 「拒まない」を使った言葉・慣用句や熟語・関連(意味・解釈)
- 「拒まない」を使った例文や短文など(意味を解釈)
- 「拒まない」の類語や類義表現
- 「拒まない」と「容認する」の違い
「拒まない」の意味とは?
「拒まない」の元の形と言える言葉は、「拒む」です。
この「拒む」とは、「断る」、「拒否する」という意味で使う言葉で、その否定形となる為、「断らない」、「拒否しない」となると考えてください。
実際の使われ方としては、「あのアパートは高齢者であっても入居を拒まないと評判だ」といったような形になり、この例では、高齢者だという理由で入居が断られるアパートではないと言っています。
意味となる「断らない」や「拒否しない」と置き換えても同じですが、それらの表現より、若干ながら、上(の立場、名目上の場合も含みます)からの一種の優しさが感じられる言葉となっているのが特徴です。
「拒まない」の読み方?
「拒まない」は、「こばまない」と読んでください。
元の形の「拒む」は、「こばむ」です。
「拒」は「拒む」意味となる「拒否する」からも分かるように、「寄せ付けない」という意味をもつ漢字です。
「それをしない」という使い方になっているので、「断らない」、「拒まない」という意味だとすぐに分かるでしょう。
「拒まない」の英語(解釈)
拒まないを英語にすると、“not refuse”となります。
“refuse”が「拒む」という意味のある言葉なので、「それをしない」という形にする為に、頭に“not”と付けて「拒まない」という表現にしています。
また、“reject”に「拒否する」という意味があるので、“not reject”としても構いませんが、この場合にはその前に“do”と付けて、“do not reject”としてください。
これでほとんど同じ意味になります。
「拒まない」の対義語
「拒まない」の対義語は言うまでもなく、「拒む」です。
むしろ、そちらの方が元の形で、「拒まない」の方が対義語だと考えてもいいでしょう。
意味から、「断る」、「拒否する」も立派な対義語と考えて構いませんが、「拒まない」の反対だけに、「拒む」とするのが一番適切でしょう。
「拒まない」の言葉の使い方
拒まないは、「断らない」ということを若干優しいニュアンスで伝えたい時に使う言葉だと考えてください。
先の高齢者のアパートの件にしても、「高齢者でも断らない」と言うより、「高齢者でも拒まない」と使った方が見栄えがする(きつくない表現になっている)と言えるでしょう。
ただし、同時に堅い表現にもなっているので、友達同士で使うような言葉ではありません。
主に上の立場から、見栄えのするように「断らない」と伝える時に使う言葉だと考えていいでしょう。
よって、使えるシチュエーションがそれなりに限られる言葉でもあります。
「拒まない」を使った言葉・慣用句や熟語・関連(意味・解釈)
拒まないと使っている言葉や表現の意味の解釈です。
どちらも拒否していない。
- 「手を繋ぐのを拒まない」
- 「スキンシップを拒まない」
「手を繋ぐのを拒まない」
手を繋ぐことに対して拒否しない(嫌がらない)と言っている使い方です。
先に紹介したこの言葉の特徴から、どちらかと言えば上の目線で使っていると考えていいでしょう。
逆に、「拒まれなかった」とすると、その相手の方が上(に相当する立場)になると解釈してください。
「スキンシップを拒まない」
肩に手を回したり、軽いボディタッチについて、まとめてこの「スキンシップ」と呼んでいます。
それらをされることに対して嫌がっていないと解釈できる表現です。
こちらの場合も同様に、そのように使っている方が基本的に上に相当する立場だと考えていいでしょう。
「拒まない」を使った例文や短文など(意味を解釈)
拒まないを使った例文や短文です。
使い方が難しい言葉ではないので、どの例文も簡単に解釈できるでしょう。
- 「拒まない」を使った例文1
- 「拒まない」を使った例文2
「拒まない」を使った例文1
「ペットを拒まないアパートを探している」
アパートでパットを飼う場合には、必ず担当の不動産屋や大家さんに確認が必要です。
インコやハムスター程度の小動物であれば、許可されることも多いですが、犬や猫となると、最初から「ペット可」とされているアパートでないと難しいでしょう。
このような場合はいい例ですが、表現次第でこの「可」は、「拒まない」と同じ意味だと考えることができます。
「拒まない」を使った例文2
「誰も拒まないだろうと思っていたが、嫌がる人も居るようだ」
この例では、(名目上の場合も含めて)多少上の立場から、「誰も断らないだろうと思っていた」というニュアンスで使っています。
この言葉は、使う相手を選ばないと偉そうな表現にも見えてしまうので、見栄えがする言葉だとは言っても、その点には注意してください。
「拒まない」の類語や類義表現
拒まないと似た意味で使える言葉や表現です。
どちらも元となる言葉の否定形となっている点と、基本的な意味は一緒です。
- 「拒絶しない」【きょぜつしない】
- 「突っ撥ねない」【つっぱねない】
「拒絶しない」【きょぜつしない】
「拒絶する」で、「強く拒否する」という意味の言葉になるので、その否定形のこの言葉は、強く「拒否していない」と言いたい時に使ってください。
「絶対に拒絶しない」などとすると、更にその意味を強くすることができます。
「突っ撥ねない」【つっぱねない】
こちらも、「突っ撥ねる」の否定形で、その意味の「拒否する」の逆の、「拒否しない」と解釈できる言葉です。
「突っ撥ねる」はよく使われますが、この「突っ撥ねない」という形で使っているのはあまり見ないので、参考までに覚えておく程度でいいでしょう。
「拒まない」と「容認する」の違い
この「容認する」とは、要は「認める」ということです。
その為、この「容認する」だけでなく、「認める」自体も「拒まない」の類義語として扱っていいでしょう。
「拒まない」との違いは、「拒まない」ことは、「認めている」という訳ではなく、「断っていない」、「嫌がっていない」というだけなので、そこの解釈が違います。
「容認する」とした方が、決して嫌がっておらず、むしろ「認めている」という表現になるということです。
拒まないという言葉は、元の「拒む」より使われることが多いと言えるでしょう。
それは、上に相当する立場から、見栄えよく「断っていない」ことを伝えられる為です。