「絶対的」の意味とは?「絶対」と「絶体」の違い・英語・対義語・類語
「絶対的」という言葉を使ったことがあるでしょうか。
何となく意味はわかるけれど、明確にはわからないという人も多いかもしれませんね。
それならば「絶対的」という言葉はどのような意味を持っているのでしょうか。
ここでは「絶対的」という言葉について紹介します。
目次
- 「絶対的」の意味とは?
- 「絶対的」の読み方
- 「絶対的」の英語(解釈)
- 「絶対的」の対義語
- 「絶対的」の言葉の使い方
- 「絶対的」を使った言葉・慣用句や熟語・関連
- 「絶対的」を使った例文や短文など(意味を解釈)
- 「絶対的」の類語や類義表現
- 「絶対」と「絶体」の違い
「絶対的」の意味とは?
「絶対的」という言葉は形容動詞で、他の何物とも比べられないような状態や存在であること、という意味を持ちます。
例えば、何があっても信頼を得ている人であれば、「絶対的」な信頼を得ているといえます。
学年トップの成績を取り、誰もその人にかなわないのであればその人は「絶対的」な評価で学年トップと言えるのです。
誰かと比べてどう、というわけではなく、その人自身の様子を客観的に評価したものが「絶対的」、ということになります。
「絶対的」の読み方
「絶対的」という言葉は「ぜったいてき」と読みます。
これは日常的にもビジネスにおいても使える言葉ですから、しっかりと覚えておきましょう。
「絶対的」の英語(解釈)
「絶対的」という言葉を英語にすると“absolute”、“implicit”、“mandatory”、“plenary”、“positive”などという表現が使います。
例えば「彼は絶対的な信頼を得ている」ということであれば、“he has implicit trust.”表現できます。
「それは絶対的に不可能だ」ということであれば、“it is absolutely impossible.”といえます。
普段使っている表現を強調する時も使える言葉です。
「絶対的」の対義語
「絶対的」という表現の対義語は相対的になります。
相対的というのは誰かと比較してこう、という時に使える言葉であり、例えば相対評価という表現が夢ですね。
「絶対的」な評価というのは、例えば80点であれば決して悪くはないけれど、もう少し上が目指せる、という評価になります。
相対的な評価であれば、80点は悪くありません。
むしろ、相対的な評価の場合は30点の人や50点の人などと比べられるわけですから、80点と言えばかなり良い成績なのではないでしょうか。
「絶対的」の言葉の使い方
「絶対的」というのは「絶対的」な基準を持って評価する、ということです。
誰がどこで評価をしても変わらない、人によって変化するということがない、ということになります。
例えば、ある人が右を向いているとしましょう。
しかし、右を向いているというのはあくまでも相対的です。
というのは、右を向いていたとしても方向によって、どちらが右なのか変わってきますよね。
しかし、北を向いていると言えばそれは「絶対的」です。
北というのは1つの方角であり、誰がどう見ても北を向いている人は北を向いているのです。
「絶対的」を使った言葉・慣用句や熟語・関連
ここでは「絶対的」という表現を使った言い回しを紹介します。
- 「絶対的貧困」
- 「絶対的な信頼」
「絶対的貧困」
「絶対的貧困」というのはどこかと比べたわけではなく、誰がどう見ても貧困状態である、ということになります。
子供が5歳まで生きられない、平均寿命が30歳ほどしかない、ということであれば、それは「絶対的」な貧困に陥っているといえます。
その一方で、少なからず食べるものはある、贅沢はできないけれど生きていけるだけの食べ物ならば手に入るということであればそれは相対的な貧困になります。
「絶対的貧困」はあくまでも人間の基本的と思われる生活を営めず、困難な経済状況に陥っているということになります。
「絶対的な信頼」
「絶対的な信頼」というのは、誰からも信頼されている人のことを指します。
全く信頼されていない人に比べればマシ、という人ではなく、誰もが「あの人は絶対に裏切らない」と認めている人を指すのです。
「絶対的な信頼」を得るのはなかなか簡単ではないでしょう。
「絶対的」を使った例文や短文など(意味を解釈)
ここでは例文をいくつか紹介します。
- 「絶対的」を使った例文1
- 「絶対的」を使った例文2
「絶対的」を使った例文1
「あの人は絶対的な確信を持っているから、周りの人がつい納得しちゃうんだよね」
常に「絶対的」な確信を持って行動している、そしてその確信が正しい、という場合、その人はリーダーとしてふさわしいのではないでしょうか。
「絶対的」な確信を持って行動ができる、周りの人を導ける、という人は非常に貴重です。
自信がないけれど多分こうだ、と判断する人より、人の注意を惹き付けやすいと言えます。
「絶対的」を使った例文2
「あの高校では絶対的な評価が行われている」
相対評価というものはなかなかきわどいものです。
例えば、90点を取ったとしてももしも平均点が95点であれば、90点の人は成績が悪くなってしまいます。
しかし、「絶対的」な評価であれば90点の成績は悪くありません。
多くの学校は相対評価をしていますが、学校によっては「絶対的」な評価が行われています。
ちなみに成績は、例えばAの人は全体の何%、Bの人は全体の何%、などと決められている場合があります。
「絶対的」の類語や類義表現
ここでは類義語をいくつか紹介します。
- 客観的【きゃっかんてき】
- 無二【むに】
客観的【きゃっかんてき】
客観的というのは主観的ではない、特定の立場にとらわれずに物事を見たり考えたりすること、という意味を持ちます。
例えば、誰かが喧嘩をしていた時、もしも自分が片方の知り合いであれば、どうしても知り合いの言い分を信じてしまう、などということがあります。
それは主観的です。
しかし、2人を知らない人が喧嘩の仲裁をすれば、より平等に対応できます。
それが客観的です。
無二【むに】
無二とは、同じものが他にないこと、並ぶものがないこと、という意味を持ちます。
無二の親友と言えば、他にはない「絶対的」な親友ということになります。
無二無三というのはわき目もふらず一途になること、あるいは仏となる道はただ1つ、などという意味もありますが、ただ1つしかないこと、2つとないこと、という意味を持ちます。
無二無三という表現は源平盛衰記でも使われています。
「絶対」と「絶体」の違い
同じ読み方の言葉に絶体というものがあります。
これは星の名前から来ている表現だと言われており、体が存続できない限界の状態、体が尽きるような状態、を指しています。
例えば絶体絶命といえば絶体という感じが使われます。
そのため、これは絶対とは意味が異なります。
「絶対的」、という表現は日常的にも使われますし、考え方の上でも非常に大切な概念です。
「絶対的」と相対的という表現の違いをしっかりと理解し的確な判断ができるようになりましょう。