「表示」の意味とは?「表示」と「表記」の違い・対義語・読み方・英語・類語
表示は、聞いたことがないという人は居ないでしょう。
しかし、他の似た言葉と的確に区別して使っている人も少ないのが実情です。
目次
- 「表示」の意味とは?
- 「表示」の読み方
- 「表示」の英語(解釈)
- 「表示」の対義語
- 「表示」の言葉の使い方
- 「表示」を使った言葉・慣用句や熟語・関連
- 「表示」を使った例文や短文など(意味を解釈)
- 「表示」の類語や類義表現
- 「表示」と「表記」の違い
「表示」の意味とは?
表示とは、「はっきりと表して示す」ことです。
漢字のままですが、誰もが分かるような形で表すという意味がある言葉で、受験シーズンに「合格者を表示した」と使えば、校庭の誰もがすぐに見える場所にある掲示板などに合格者の番号が貼り出された、更に、ホームページでも公開したようなことが表せます。
暗に表している(それを匂わせている)ことに対しては使えない言葉で、「はっきり」と表すことという意味で覚えておきましょう。
「表示」の読み方
「表示」は、「ひょうじ」と読む言葉です。
それ以外の読み方をするのは難しいと言っていいので、間違えて読んでしまうことはないでしょう。
それよりも、この言葉は似た言葉と間違えないようにすることの方が大事になります。
詳しくは後述しますが「表記」(ひょうき)などと意味まで似ているものと間違えて使われることも多いので、そちらの方に注意しましょう。
「表示」の英語(解釈)
表示は、英語では“display”(ディスプレイ)と表現します。
この言葉は、カタカナ語としても使われていますが、その場合には人に見せる為の「飾り付け」という解釈になり、それも「表示」することには変わりませんが、それよりも些か派手な意味となっています。
また、パソコンのモニターのことを液晶画面になる前の時代には、このディスプレイと呼んでいました。
このように、カタカナ語としても「表示」と関連が深い言葉なのが分かります。
「表示」の対義語
「表示」の逆の意味は、「誰にも見えない(分からない)ようにする」ことになりますが、その意味の言葉となると、「隠す」が適当だと思われるでしょう。
しかし、それでは一度「表示」したものにしか使えない表現になってしまうので、対義語として多少おかしい言葉となってしまいます。
そこで、後に続く言葉の意味が否定になる「非」を頭に付けて、「非表示」とするのがいいでしょう。
「非表示」なら、「表示」していたものだけでなく、「最初から表示しない」という時にも使える言葉です。
対義語で「非」と付けただけというのはしっくりこないかも知れませんが、英語でも、頭に「un」や「in」(共に日本語の「非」と同様に使います)を付けただけで反対の意味になる言葉は珍しくありません。
「表示」の言葉の使い方
表示は、何かをはっきりと表したい時に使う言葉です。
自らそれを希望して行う場合だけでなく、そのように表さなくてはいけないものや、目には見えない対象にも使える言葉です。
「あの顔は怒りの表示だ」といった使い方をすると、その顔の表情によって、怒っていることがはっきりと分かるようなシチュエーションだと考えてください。
「表示」を使った言葉・慣用句や熟語・関連
表示を使ったよく見られる言葉、及び表現です。
どれも、はっきりとそれを表しているのが分かると思います。
- 「意思表示」
- 「表示板」
- 「表示登記」
「意思表示」
自分の意志をはっきりと表す時に使う言葉です。
「意思表示をする」という形での使い方が多く、「自分がどうしたいのかきちんと分かるように示す」ことになります。
例えば、「行きたいないと意思表示をした」と使うと、はっきりと行きたくないと表現した(伝えた)と解釈できます。
「表示板」
「掲示板」と呼ばれることも多いですが、その役目からすると、この「表示板」という言葉の方が合っているかも知れません。
どちらも共に、学校の校庭や街中の人通りの多い場所などに設置されていて、大事な内容がそこに貼り出されているものです。
どちらかと言えば、「掲示板」の方が一般的な表現ですが、遭えて「表示板」とすることで、そのような物理的なものだという意味を持たせることができます。
今の時代では「掲示板」だと、ネット上のそれのことだと思われてしまう場合が多いからです。
「表示登記」
この「表示登記」とは、不動産用語で、土地であれば、その所在地、地番、地積などをはっきりと載せたもののことで、建物の場合は、同じく所在地、構造、床面積などが記載されています。
このような情報は、不動産登記簿にきちんと登録する必要があり、特に新築の場合には、これが記載された登記事項証明書を発行してもらわないといけません。
「表示」を使った例文や短文など(意味を解釈)
表示を使った例文や短文です。
いくらはっきりと表示されていたとしても、それを見る見ないは人それぞれです(見ていない方がいけません)。
- 「表示」を使った例文1
- 「表示」を使った例文2
「表示」を使った例文1
「列車のダイヤが4月から変わると駅のホームに表示されていた」
この段階では、まだそれ(ダイヤ変更)が行われたという訳ではなく、4月からそうなるということを告知する為に「表示」しているだけのようです。
このような「表示」はきちんと見ておかないといけません。
誰もが分かりやすい場所にそういった紙が貼ってあったとしても、見ない人は見ないものです。
「表示」を使った例文2
「あんな表示方法では分かりにくいだろう」
表示の為の方法について、それでは分かりにくいと言っている例になります。
「表示」するからには、誰もがすぐに分かるような形にしないといけません。
そのような形で貼り出すなどして、初めて「表示」したと言うことができます。
「表示」の類語や類義表現
表示と似た意味の言葉や表現です。
多少意味が違うながら、どれも何かを"表す"為に使う言葉です。
- 「表現」(ひょうげん)
- 「表明」(ひょうめい)
「表現」(ひょうげん)
この「表現」は、「表示」と似た意味で使うことができますが、「はっきりと」というニュアンスが含まれていません。
その為、「きちんと表現したはずなのに、分かってもらえなかった」といったようなことも起きてしまい、そこが「表示」との違いです。
「表明」(ひょうめい)
こちらには「はっきりと」という意味が多分に含まれていますが、自分の意志や決意に対して使う言葉となっています。
それをきちんと示したい時に使ってください。
「意思表明」と使うと、先の「意思表示」より強い意味になり、公の場所で使うことが多い言葉です。
よって、友達の前などでは大袈裟な表現になってしまいます。
「表示」と「表記」の違い
「表記」は、文字や情報として「表示」することです。
「表示」であれば、目に見えない意志や決意などに対しても使えますが、「表記」ははっきりとした記録として残す場合に使う言葉です。
その点が2つの言葉の違いで、「表記」は「表示」の中に含まれる方法の1つだと考えていいでしょう。
表示は、「はっきりと」という意味さえ覚えておけば、問題なく使える言葉です。
似た言葉が多いので、それらと場合によって使い分けることが大切になります。