「運用」の意味とは?「運用」と「運営」「保守」の違い・英語・類語
運用は、いくつかの意味で使うことはできます。
基本となる元の意味は1つですが、その応用とも言うべき使い方が多いと表現すると分かりやすいでしょう。
目次
- 「運用」の意味とは?
- 「運用」の読み方
- 「運用」の英語(解釈)
- 「運用」と「適用」の違い
- 「運用」の言葉の使い方
- 「運用」を使った言葉・慣用句や熟語・関連
- 「運用」を使った例文や短文など(意味を解釈)
- 「運用」の類語や類義表現
- 「運用」と「運営」の違い
- 「運用」と「保守」の違い
「運用」の意味とは?
運用は、「何かを使って動かす」という意味の言葉です。
基本的な意味はこの1つですが、色々なジャンルに渡る対象に使えるのが特徴となっています。
例えば、「列車の運用」と言うと、列車を走らせるというそのままの意味になります。
そして、「システムの運用」と使った場合には、そのシステムによって何かを行うことだと解釈してください。
このように、物体から、目には見えない対象にまで使える言葉です。
「運用」の読み方
「運用」は、「うんよう」と読んでください。
ごく普通に読めば全く問題のない言葉ですが、「連用」(れんよう、同じものを使い続けること)と見た目が似ている為、そちらと間違えないようにしてください。
「運用」の英語(解釈)
運用は、どのように使うかによって、英語では2つの単語に分かれます。
物体を動かすことが絡む場合には、“operation”と使ってください。
先にも挙げた「システムの運用」などという時は、“operation”でも間違いではありませんが、“management”の方が向いています。
また、下記で説明する"資産の運用"に対しては、“investment”が最適です。
この表現は、金銭や財産が絡む場合に使うといいでしょう。
「運用」と「適用」の違い
「適用」とは、「規則や法則などを当てはめる」という意味のある言葉です。
「この問題には、あの法則が適用できる」などという使い方になり、「運用」とは全く違う言葉です。
漢字で表現した際の見た目が似ていないこともありませんが、そこまで酷似しているという訳でもないので、意味さえしっかりと覚えておけば、間違えて使ってしまうことはないでしょう。
「運用」の言葉の使い方
運用は、「何かを使って動かす」という意味で使う言葉ですが、その対象は、比較的大きなものの場合がほとんどです。
例として、サーバーと、それに繋がっているパソコンが何台もある1つのシステムを動作させることは「運用」と表現できますが、パソコン1台だけであれば、「使う」や「動かす」で充分です。
同じように、列車の「運用」とはよく聞きますが、自動車は「運用」するとはほとんど聞きません。
「運用」を使った言葉・慣用句や熟語・関連
運用を使った言葉や表現で、よく見るものの意味の解説です。
最初の表現は、色々な意味で使える一番見る形です。
- 「運用する」
- 「運用装備」
- 「運用資産」
「運用する」
この言葉を使う対象に関わらず使える表現です。
「列車を休日ダイヤで運用する」、「この構成で明日から運用する」などといった形で、「運用」はこの"する"と使うのが一番多いと言えるでしょう。
要は、様々なこの言葉の対象先の「運用」を行うことです。
「運用装備」
この「運用装備」は、「艦隊これくしょん」というゲームで登場する言葉です。
このゲームの中で行うべき任務の1つに「運用装備の統合整備」というものがあります。
この任務を完遂できると、陸軍戦闘機の一式戦隼II型か紫電一一型、もしくは改修資材×4のいずれかが手に入ります。
それ以外に、この形で使われることは滅多にないので、このゲーム専用の表現だと考えておいていいでしょう。
「運用資産」
「運用資産」と使った場合には、既に「運用させている資産」のことになります。
例として、「運用資産は300万円だ」と言えば、300万円という金額が運用に充てられている(それによって利益を期待している)ことになります。
「運用」と「資産」が逆になった「資産運用」となると、"手持ちの資産を運用させること"となり、意味が違ってくるので注意してください。
一般的なこの「資産運用」の対象と言えば、株式などの有価証券がそれに当たります。
「運用」を使った例文や短文など(意味を解釈)
運用を使った例文や短文です。
色々な対象に対して使っている例を挙げていきます。
- 「運用」を使った例文1
- 「運用」を使った例文2
「運用」を使った例文1
「少し溜まったお金を運用してみたが、全然うまくいかなかった」
それなりの金額が溜まったので運用させてみたが、全くうまくいかず、恐らく損が出てしまったと考えていい例文です。
資産を「運用させる」ことは、「運用に回す」などと表現することもあります。
こう言っては難ですが、この"資産運用"と呼ばれるものは、どれも簡単にはうまくいかないと考えておいた方がいいでしょう。
世の中、そう甘くはないものです。
「運用」を使った例文2
「ホームページが運用できなくなってしまった」
「運用」は、この"ホームページ"という存在に対しても使える言葉です。
このような使い方の場合には、ホームページによって何かを行うことの表現となり、単に趣味で作っているページなどではなく、商売などが絡んでいると考えることができます。
趣味のページを作って、更新したり、訪問者と会話があるくらいのことでは、「運用」とは表現しません。
「運用」の類語や類義表現
「運用」と似た意味で使える言葉や表現です。
どちらも使える対象が「運用」より狭いので、その対象に対する限定の言葉や表現だと考えていいでしょう。
- 「行使」【こうし】
- 「履行」【りこう】
「行使」【こうし】
「何かを使う」という意味の言葉ですが、その対象となるのは権力や権利です。
「有給を行使する」などと使う言葉で、対象が狭いながら、それなりの意志の下に使うという場合に用いられます。
「履行」【りこう】
この言葉は、「要求通りにする」、「約束を果たす」という意味で使われます。
友達同士の些細な約束などに対してはあまり用いられることはなく、「公約として挙げた内容の一部を履行した」などといった形で、比較的大きな対象に使われる言葉となっています。
「運用」と「運営」の違い
「運営」とは、システムを提供し、運用させている側のことです。
「このスマホゲームの運営会社は〜」と言えば、「〜」がそのゲームの提供元(日々の運用を管理している会社)になります。
ネットのショッピングサイトには、どこかに必ずこの"運営会社"の表記があります(法律で義務付けられています)。
「運用」とはそのような違いがあると覚えておきましょう。
「運用」と「保守」の違い
「保守」は、きちんとした「運用」が行えるように、日々のメンテナンスを行うことです。
「管理」と近い言葉で、「保守管理」と一緒にした言葉で使われることも多いです。
「運用」と実際によく聞くのは、"資産の運用"という形だと思います。
この表現は、それに投資した"お金を(それによる利益の獲得の為に)動かす"という解釈になりますが、物理的に"動かしている"という訳ではないのに、この言葉が使えているという点に注目すると、それだけ幅広く使える言葉だと分かるでしょう。