「興じる」の意味とは?「興じる」と「楽しむ」の違い・読み方・英語・類語【使い方や例文】
「興じる」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
見た事はある、聞いた事はある、という人は多いかもしれませんね。
それならば、「興じる」という言葉はどのような意味を持つのでしょうか。
ここでは「興じる」という表現について紹介します。
目次
- 「興じる」の意味とは?
- 「興じる」の読み方
- 「興じる」の英語(解釈)
- 「興じる」と「興ずる」の違いはある?
- 「興じる」の言葉の使い方
- 「興じる」を使った言葉・慣用句や熟語・関連
- 「興じる」を使った例文や短文など(意味を解釈)
- 「興じる」の類語や類義表現
- 「興じる」と「楽しむ」の違い
「興じる」の意味とは?
「興じる」というのは興ずるから来た表現です。
供するというのは楽しんで愉快に過ごす、面白がって熱中する、心から面白がって何かをする、という意味になります。
例えば趣味に「興じる」という表現がありますが、これは趣味を楽しむという意味になるのです。
「興じる」の読み方
「興じる」というのは「きょうじる」と読みます。
興味の「興」と同じ漢字ですので、言われてみれば意味がわかるという人も多いかもしれませんね。
「興じる」の英語(解釈)
「興じる」という表現を英語にすると“amuse oneself”、“enjoy”、“have fun”など、楽しむ、という意味になります。
形式ばった表現にすると“in merriment”という表現も使えますが、実際にはあまり使われません。
例えば、「子供たちは読書に興じた」というのであれば“Children amused themselves by reading books. ”になりますし、「彼は次を興じた」というのであれば“He enjoyed fishing. ”になります。
むしろ英語で聞いた方がわかりやすいと思う人もいるかもしれませんね。
「興じる」と「興ずる」の違いはある?
「興じる」という表現と興ずるという表現は基本的には同じ意味を持ちます。
興ずるの方が古い表現になり、現代では「興じる」という言葉を使うことの方が多いと考えられます。
例えば、感じると感ずる、応じると応ずる、なども同じであり、「ずる」の方が古い表現であることがわかります。
しかし、興ずるという表現でも通じますし、間違いではありません。
「興じる」の言葉の使い方
「興じる」という表現は興味を持って楽しむ、という意味になりますが、あまり気軽な会話で使われる表現ではありません。
例えば、仲の良い友達同士で話しているときに「昨日は釣りに興じて楽しかった」などという事は滅多にないでしょう。
「興じる」という表現はやや形式ばった表現であり、改まった言い回しになります。
文章にするときは問題なく「興じる」という表現が使えます。
「興じる」を使った言葉・慣用句や熟語・関連
ここでは「興じる」という言葉を使った言い回しを紹介します。
- 「雑談に興じる」
- 「会話に興じる」
- 「趣味に興じる」
「雑談に興じる」
雑談に興じるというのは雑談を楽しむという意味です。
井戸端会議等という表現がありますが、友達や近所の人に会うとつい話が弾んでしまい、時間が経つのを忘れてしまうという人もいるでしょう。
雑談はストレス解消にもなりますし、噂話などは興味をそそりますよね。
特に深い意味はない会話ですから、気軽に参加できるという良さもあります。
「会話に興じる」
会話に興じるというのは会話を楽しむということです。
例えば学生時代の同級生に会い、会話に興じるという人もいるのではないでしょうか。
しばらく会っていなかった友達に会い、今どうしているのか、どのようなことが起こっているのか、子供はいるのか、などと話が弾むこともあるでしょう。
仲の良い者同士、お互いどうしているのか聞けると嬉しいですよね。
「趣味に興じる」
趣味に興じるというのはよく使われる表現です。
これは趣味を楽しむということです。
誰であれ趣味がありますよね。
趣味はストレス解消になり、日々の鬱憤を忘れさせてくれる大切なものです。
例えば釣りが趣味ならば釣りをすることで「趣味に興じる」と言えますし、読書が好きな人は1日中図書館に行き、「趣味に興じる」と表現することが可能です。
もしそこまで没頭できる趣味がないならば、いろいろなサークルなどに通ってみても良いかもしれません。
「興じる」を使った例文や短文など(意味を解釈)
ここでは「興じる」という言葉を使った例文を紹介します。
- 「興じる」を使った例文1
- 「興じる」を使った例文2
「興じる」を使った例文1
「彼女は1日中ドライブに興じた」
ドライブが趣味だという人もいるのではないでしょうか。
特に気候が良い時期には窓を開け、あちこち車で出かけてみたい、という人もいるかもしれませんね。
長時間のドライブは体力を使いますが、非日常的な感覚を味わうことも可能です。
ドライブが楽しめたのであれば、「ドライブに興じた」という表現が使えます。
「興じる」を使った例文2
「娘はしばらくかくれんぼに興じている」
興じるという表現は自分以外の誰かに対しても使えます。
例えば、自分の子供がかくれんぼに没頭している、しばらく飽きもせずかくれんぼをしている、ということであれば、「かくれんぼに興じている」と表現できます。
子供は誰でもかくれんぼが好きですよね。
「興じる」の類語や類義表現
ここでは「興じる」という表現の類義語を紹介します。
- 楽しむ【たのしむ】
- 没頭する【ぼっとうする】
楽しむ【たのしむ】
楽しむというのは最も分かりやすい表現なのではないでしょうか。
満ち足りていることを実感して愉快な気持ちになる、好きなことをして満足するなどといった意味がありますが、この場合は後者の「好きなことをして満足する」という意味になります。
例えば趣味を楽しむ、釣りを楽しむ、読書を楽しむ、など、楽しむという表現が使えます。
興じる、より分かりやすい言い回しです。
没頭する【ぼっとうする】
没頭するというのは1つのことに熱中し、他を顧みない状態を指します。
夢中になるなどという意味もあり、好きな事に没頭した経験があるという人もいるのではないでしょうか。
時間が経つのを忘れる、という意味もあります。
興じるというのは楽しむという意味ですが、楽しむという事は時間を忘れる可能性もありますよね。
そのため没頭するという表現が類義語になるのです。
「興じる」と「楽しむ」の違い
興じるという表現と楽しむという表現は基本的に同じ意味を持ちます。
しかし、実は若干の違いもあります。
楽しむというのは対象が自分の心を満たしてくれるものであるという状態を味わうという意味になり、興じるというのはそれに対して興味を持ち、面白く感じる、という意味になります。
「興じる」という表現は日常的に使う表現ではありませんが、ぜひ知っておきたい言い回しです。
風情のある言い回しですので、ふとした時に使えると大きな印象を残すことも可能です。