「体罰」の意味とは?「体罰」と「しつけ」の違い・対義語・英語・類語
「体罰」という言葉の意味や読み方、「体罰」の英語を紹介します。
また「体罰」の使い方や「体罰」を使った言葉や例文を紹介して行きます。
目次
- 「体罰」の意味とは?
- 「体罰」の読み方
- 「体罰」の英語
- 「体罰問題」とは?
- 「体罰」の言葉の使い方
- 「体罰」を使った言葉・慣用句や熟語・関連
- 「体罰」を使った例文や短文など
- 「体罰」の類語や類義表現
- 「体罰」と「しつけ」の違い
「体罰」の意味とは?
テレビのワイドショーを賑わせる話題のひとつに「体罰」があります。
みなさんは体罰の問題についてどのような意見を持っているでしょうか。
一方で「体罰」とは何か、意味を知らない人もいるでしょう。
そこで「体罰」という言葉の意味を紹介します。
「体罰」には、「罰を与える目的でされる、暴力行為」という意味になります。
暴力行為の中でも、殴る、蹴る、びんたするなど、体に直接暴力を振るうケースを「体罰」と言います。
親が子供に対して振るう暴力や、学校の先生やスポーツの指導者が行う暴力行為が問題になっています。
「体罰」の読み方
「体罰」という言葉の読み方を知っているでしょうか。
「体罰」は「たいばつ」と読みます。
「ていばつ」「からだばつ」などと読み間違えないように注意しましょう。
「体罰」の英語
「体罰」という言葉を英語にする事はできるでしょうか。
「体罰」は英語にすると、“physical punishment”(フィジカルパニッシュメント)になります。
“physical”は「フィジカル」「肉体的」という意味があり、“punishment”は「罪」という意味があるため、“physical punishment”は「体罰」という意味があります。
このように「体罰」は英語に直す事ができます。
「体罰問題」とは?
「体罰問題」とは、学校の教員や父母が、指導という目的のもと、子供に暴力を振るう問題です。
戦時中の軍隊教育などから続く、このような「体罰」は、昭和時代では当たり前のように行われていました。
しかし、時代が変わりコンプライアンスも変化する中で、生徒や子供への「体罰」は、あってはならないものになっています。
しかし一部の親や一部のスポーツの指導者は、現在でも子供たちに暴力を振るう事を指導の一環だと言い張り、実行しています。
また一部では体罰を隠蔽し、第三者に知られないよう口封じなどをしながら子供たちに暴力を振るう風潮があるとされています。
このような時代錯誤の暴力が「体罰問題」として認識されています。
「体罰」の言葉の使い方
「体罰」という言葉には、指導目的で振るう暴力という意味があり、危害を加えるのは親や教員、被害に遭うのは子供たちという図式があります。
このような場面に当てはまる時、「体罰」という言葉を使います。
例えば自分が学校で、指導という名の下で教員に暴力を振るわれている時、「体罰」という言葉を使い、第三者に報告する必要があります。
また自分が親で、子供に指導目的で暴力を振るっているとしたら、「体罰」を今すぐ辞めなければいけません。
また子供から教員に殴られた、蹴られたという話を聞いた時も、「体罰」があるとして、学校やしかるべき相談相手に報告する必要があります。
「体罰」を使った言葉・慣用句や熟語・関連
「体罰」を使った言葉や慣用句を見て行きましょう。
「体罰」という言葉が用いられやすい状況や、使われやすい場面が登場します。
- 「部活の体罰」【ぶかつのたいばつ】
- 「体罰の禁止」【たいばつのきんし】
「部活の体罰」【ぶかつのたいばつ】
「部活の体罰」は、小中学校、高校や大学の部活中に指導目的で振るわれる暴力の事です。
特にスポーツの強豪校などの部活動で、教員が生徒に「体罰」を振るう事が問題になっています。
急に始まった事ではなく、連綿と続く暴力の連鎖があるため、「部活の体罰」の根は深いと言えるでしょう。
「体罰の禁止」【たいばつのきんし】
「体罰の禁止」は、最近声を大きくして言われるようになった意見です。
部活動や学校、家庭ではいかなる理由があっても、子供に暴力を振るうべきではないという意見です。
「体罰」が発覚した部活動は活動を中止するなど、厳しい措置が必要だとされています。
「体罰」を使った例文や短文など
続いて「体罰」を使った例文や短文を見て行きましょう。
「体罰」がどのように文章に組み入れられるか、例文を通じて知りましょう。
- 「体罰」を使った例文1
- 「体罰」を使った例文2
「体罰」を使った例文1
「理由があったとしても『体罰』はあってはならない」
この例文のように、どのような理由があっても暴力を振るっていい事にはなりません。
そのため教師に自分なりの正義があったとしても、親が暴力を振るうだけの理由があると思っていても、「体罰」は踏みとどまらなければなりません。
「体罰」を使った例文2
「周囲の人が、『体罰』にいち早く気が付く事が大切だ」
「体罰」はしている親や教員は正しいと信じ、子供も悪い事をされていると考えていない可能性があります。
そのため周囲の第三者が「体罰」に気付く必要があります。
「体罰」が行われている事を第三者が知り、有識者が話し合い、しかるべき措置を取る事が重要で、できるだけ早期に「体罰」に気付く必要があります。
「体罰」の類語や類義表現
「体罰」という言葉の類語や類義表現を紹介します。
「体罰」と同じように社会問題になっている言葉が登場します。
- 「虐待」【ぎゃくたい】
- 「リンチ」【りんち】
「虐待」【ぎゃくたい】
「虐待」には、「子供や弱い立場の人に対して、習慣的に暴力を振るう行為、冷たい行為をする事」を言います。
成長に必要な食事をさせない、口を利かないなどの行為も「虐待」に含まれます。
「リンチ」【りんち】
「リンチ」には「私的で集団的な暴力制裁」という意味があります。
警察などに届け出をせず、罪を犯したとされる人を、集団で暴力制裁する事を言います。
「私刑」と呼ばれる事もあります。
「体罰」と「しつけ」の違い
最後に「体罰」と「しつけ」の違いを紹介します。
「しつけ」には、「社会生活に適応するための生活習慣を身に着けさせる事」という意味があります。
例えば犬に「しつけ」をする時、「人をかまない」「むやみにほえない」など、社会生活に適応できるよう訓練されます。
「体罰」と違う点は「暴力」が伴っていない点です。
「しつけ」では、時には厳しい口調で諭す事もありますが、暴力は伴いません。
このように「体罰」と「しつけ」には大きな違いがあります。
「体罰」という言葉や社会問題について見てきました。
「体罰」の歴史は古く、それが当然と思っている世代も多い事から、根深い問題になっています。
「体罰」は絶対に無くすべきだという認識をもっと広めて行く事が大切かもしれません。