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「聴く」意味とは?「聴く」と「聞く」「訊く」の違い・「意見」は「聞く」それとも「聴く」?・英語・類語

日本語は実に難しいもので、この「聴く」と同じ発音で、意味も似ている言葉があと2つもあります。

それらとこの「聴く」は、一体どう違うのかを説明していきます。

聴く

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「聴く」意味とは?「聴く」と「聞く」「訊く」の違い・「意見」は「聞く」それとも「聴く」?・英語・類語>


目次

  • 「聴く」の意味とは?
  • 「聴く」の読み方
  • 「聴く」の英語(解釈)
  • 「聴く」と「聞く」の違い
  • 「聴く」の言葉の使い方
  • 「聴く」を使った言葉・慣用句や熟語など(意味を解釈)
  • 「聴く」を使った例文や短文など(意味を解釈)
  • 「聴く」と「訊く」の違い
  • 「聴く」の類語や類義表現
  • 「意見」は「聞く」それとも「聴く」?


「聴く」の意味とは?

「聴く」の意味とは?

「聴く」は、「注意深く聞く」ことだと解釈していいでしょう。

単に話を聞く時には、その文字通りの「聞く」と使った方が自然ですが、その対象が授業や演説などの時には、この「聴く」の方が合っています。

それらを「聞く」としても、別に間違いではなく、無理に「聴く」と使う必要はありません。

ですが、ここが日本語の難しいところで、「聴く」対象だと思われる時には、一般にはこちらを使うものです。



「聴く」の読み方

「聴く」の読み方

「聞く」は、「聞く」と同じく、「きく」と読んでください。

冒頭に書いたように、更にもう1つ「訊く」という言葉があります。

こちらは「きく」と読める3つ目の言葉で、これらの使い分けがきちん人は、きちんと日本語が分かっていると言っていいでしょう。

しかし、これらの全ての「きく」は、「聞く」としても構わないので、間違えるくらいであれば、「聴く」「訊く」を無理に使うことはありません。

「聴く」というところを「聞く」とする分には構いませんが、「聴く」が合っているところに「訊く」としてしまうと、完全な間違いになってしまうからです。

「聴く」の英語(解釈)

「聴く」の英語(解釈)

「聴く」を英語にすると、「listen」となります。

この言葉は、「聞く」も兼ねており、英語でこの2つの言葉の区別はありません。

ただし、「訊く」「ask」となり、その2つとは英語では違う表現になるので注意してください。



「聴く」と「聞く」の違い

「聴く」と「聞く」の違い

「聴く」は、「注目するべきものを聞く」時に使う言葉です。

先の例のような授業や演説の他に、テレビやラジオ、音楽などに対しても使える言葉です。

人の話に対しては、「聞く」の方で構いません。

この言葉は、耳に入ってくる全ての音に対して使える表現です。

その中でも、特に注目して集中的に聞くものには「聴く」と使うということです。

「聴く」の言葉の使い方

「聴く」の言葉の使い方

ここまでに書いてきたように、「聴く」はその対象が限られている言葉です。

集中して聞くべきものに対して使う言葉で、主に多くの人に対して発信されている音(声や音楽)に使うと考えると分かりやすいでしょう。

そして、「注意深く聞く」という本来の意味も忘れてはいけません。

「音楽を聴く」と使うのであれば、ただバックミュージックとして流しているのではなく、きちんと聞いていることが条件です。

「聴く」を使った言葉・慣用句や熟語など(意味を解釈)

「聴く」を使った言葉・慣用句や熟語など(意味を解釈)

聴くを使っている、よく見掛ける表現です。

これらの使いで、本来の意味が分かるというものです。

  • 「声を聴く」
  • 「講演を聴く」

「声を聴く」

この使い方をするのは、「有権者の声を聴く」などという場合です。

単に「聞く」のではなく、声(発言)としてきちんと聞くという意味になり、決して聞き流してはいないという意味にもなります。

「講演を聴く」

授業や演説を例に挙げたように、この講演も「聴く」とするのが合っている対象です。

大勢に対して話している、訴えかけているものを「聞く」時に、集中して聞いている時には「聴く」と使いましょう(聞き流している時には「聞く」の方でも構いません)。

「聴く」を使った例文や短文など(意味を解釈)

「聴く」を使った例文や短文など(意味を解釈)

聴くを使った例文や短文です。

主な「聴く」対象は挙げましたが、それ以外の「聴く」が使える対象やシチュエーションです。

  • 「聴く」を使った例文1
  • 「聴く」を使った例文2

「聴く」を使った例文1

「駅のアナウンスを聴くと、次の電車が少し遅れるらしい」

このようなアナウンスを注意深く聞く時には、「聴く」とするのがいいでしょう。

逆に、聞いていなかった時にはそのまま「聞いていなかった」で構いません。

「聴く」は、きちんと聞いていた時や、これから注意して聞こうと思った時に使う言葉で、「聴いていなかった」とはあまり使いません。

「聴く」を使った例文2

「自分の心音を聴いたが、気持ちのいいものではなかった」

心音や鼓動のようなものも、「聴く」とするのがいいでしょう。

「聴診器」という言葉がありますが、言葉の通り、注意深く聞いて、診察する為に使う道具です。

「聴く」と「訊く」の違い

「聴く」と「訊く」の違い

先に3つ目の「きく」と挙げたこの「訊く」は、「訊ねる」(たずねる)という意味の強い言葉です。

よって、「答えを訊く」「どういうことなのか訊く」といった使い方になります。

これらも「聞く」で代用できますが、「訊く」とした方が「回答を求めて聞いている」というニュアンスが強くなります。

英語でこの「訊く」だけ違う表現になるのは、このような使い方になる言葉だからです。

「聴く」の類語や類義表現

「聴く」の類語や類義表現

聴くと似た意味で使える言葉や表現です。

「聞く」「訊く」はもちろん入れていません。

  • 「聴取する」【しょうしゅする】
  • 「確聞する」【かくぶんする】

「聴取する」【しょうしゅする】

この言葉は、「事情聴取」(じじょうちょうしゅ)という表現で有名ですが、「きちんと聞く」という意味で使います。

「聴」の文字が入っているので、似たような意味だとすぐに分かるでしょう。

「ラジオを聴取する」といった使い方も問題なく、ほとんどの場合で「聴く」と置き換えて使える言葉です。

「確聞する」【かくぶんする】

こちらは「聞」の方の漢字を使っていますが、「間違いなく(確実に)聞く」という意味で使う言葉です。

「確聞したので間違いない」などの使い方になり、しっかりと聞くという意味で、「聴く」に近い表現です。

「意見」は「聞く」それとも「聴く」?

「意見」は「聞く」それとも「聴く」?

その意見をきちんと聞く場合には、「聴く」とするのがいいでしょう。

いくつかの意見をそれなりにという意味で使うのであれば、「聞く」の方でも構いません。

また、「訊ねる」という要素の強い時には「訊く」を使ってもいいでしょう。

対象が「意見」だと、このように、「どのように聞いているのか」によって、使い分ける必要があります(全ての場合で「聞く」としても間違いにはなりません)。

icon まとめ

聴くは、「聞く」の中で対象が限られている場合に使う言葉です。

使い方の項での説明のように、複数の人に対しての発言や、テレビや音楽に対して使うと覚えておくといいでしょう。

そのようなものを「集中して聞く」時に使ってください。