「斥候」の意味とは?「斥候」と「スパイ」「偵察」の違い・読み方・英語【使い方や例文】
「斥候」とは、「敵の状況や戦闘する地形などを探ること・偵察のために部隊から派遣する少数の兵士」です。
「斥候」の「意味・読み方・英語と解釈・使い方・斥候を使った言葉・例文と解釈・斥候とスパイと偵察の違い」などについて、詳しく説明していきます。
目次
- 「斥候」の意味とは?
- 「斥候」の読み方
- 「斥候」の英語(解釈)
- 「斥候」の言葉の使い方
- 「斥候」を使った言葉や熟語・意味を解釈
- 「斥候」を使った例文や短文・意味を解釈
- 「斥候」と「スパイ」の違い
- 「斥候」と「偵察」の違い
「斥候」の意味とは?
「斥候」の意味は、「本隊よりも先駆けて敵の状況や戦闘する地形などを探ること・偵察や追跡のために部隊から派遣する少数の兵士」になります。
「斥候」というのは、本隊よりも前方に配置されて、「偵察・攻撃・追跡」の任務を引き受ける少数の兵士とその活動を意味する言葉なのです。
「斥候」は、部隊の進行方面の状況を偵察しながら敵の動きを警戒する任務で、戦闘する場所の地形や敵部隊の編成・配置などの敵情を探ります。
「斥候」の役割には主に「偵察・攻撃・追跡」がありますが、その中でも地域の支配権を握って戦闘を有利に展開するためにもっとも重要とされているのが「敵情・地形を正確に知るための偵察」の役割になっています。
「斥候」の読み方
「斥候」の読み方は、「せっこう」になります。
「斥候」の英語(解釈)
「斥候」の英語とその意味の解釈は、以下のようになります。
“scouting、a scout”(「スカウト・偵察すること」から、「斥候」を意味します。
「斥候兵」のことを“a scout”と呼びます。)
“patrolling、a patrol”(「巡察する・巡視する」から、「斥候」を意味します。「斥候兵」のことを“a patrol”と呼びます。)
“A small force went out scouting(patrolling).” (小部隊が斥候に出ました。)
“a feeler”(「探る人・打診する人」から、「斥候」を意味します。)
“send out scouts”(patrols)(斥候に送り出す。)
“reconnoiter”(「〜を偵察する・斥候する」を意味する英単語です。)
“We reconnoitered area of the enemy under cover of concentrated heavy rain. ”(集中豪雨に紛れて、敵の陣地を斥候しました。)
「斥候」の言葉の使い方
「斥候」の言葉の使い方は、「戦争で本隊よりも先駆けて敵の状況や地形などを探る任務」について言及する時に使うという使い方になります。
あるいは、「偵察・攻撃・追跡のために本隊から別動部隊として派遣される少数の兵士」のことを指示して、「斥候」という言葉が使われることになります。
例えば、「斥候の働きによって、敵部隊の内部事情を正確に知ることができました」や「斥候は戦闘の勝敗を左右する重要な任務なのです」などの文章において、「斥候」という言葉を正しく使用することができます。
「斥候」を使った言葉や熟語・意味を解釈
「斥候」を使った言葉や熟語を紹介して、その意味を解釈していきます。
- 「斥候兵」
- 「斥候を放つ」
「斥候兵」
「斥候兵」とは、「斥候の任務・役割を受けた兵士」を意味する言葉です。
「斥候兵」は「偵察(敵情視察)・戦闘・追跡」の任務と役割を引き受けた兵士ですが、通常、本隊からその任務を果たせそうな能力・資質を持つ少数の兵士が選ばれて斥候として派遣されることになります。
「斥候兵」には、敵に気づかれずに行動できる機動性や静粛性の資質が求められ、本隊から与えられた偵察・報告の任務だけを忠実に果たすような自己抑制(無謀な攻撃などをしない抑制)も必要になります。
「斥候を放つ」
「斥候を放つ」の言葉の意味は、「敵の支配地域やその境界線に向けて、自軍から偵察や視察、奇襲などを目的とした斥候兵を派遣すること」になります。
「斥候を放つ」というのは、「斥候兵・斥候部隊を敵の支配圏や自軍との境界領域に送り込むこと」を意味している言葉なのです。
例えば、「斥候を放つのであれば、太陽が沈んだ後の時間帯が良いでしょう」や「斥候を放つということは、相手に対して戦闘を開始するのと同じことを意味します」などの文章で、「斥候を放つ」の言葉を使用できます。
「斥候」を使った例文や短文・意味を解釈
「斥候」を使った例文・短文を紹介して、その意味を解釈していきます。
- 「斥候」の例文1
- 「斥候」の例文2
- 「斥候」の例文3
「斥候」の例文1
「敵部隊の編成や兵士の数を正確に把握する斥候が、戦闘の勝敗を分けることになるでしょう」
この「斥候」を使った例文は、「敵部隊の編成や兵士の数を正確に把握する敵情視察のための偵察活動が、戦闘の勝敗を分けることになる」ということを意味しています。
「斥候」の例文2
「斥候とは一般に敵の情況を探る偵察を意味しますが、それだけではなく時に攻撃や追跡行動も行います」
この「斥候」を使った例文は、「自軍と敵の境界領域に潜入する活動は、一般に敵の情況を探る偵察を意味しますが、それだけではなく時に攻撃・追跡行動も行うということ」を意味しています。
「斥候」の例文3
「斥候兵は自軍を勝利に導くやりがいのある職務を担っていますが、敵の勢力圏に近づくため、偶発的な戦闘に巻き込まれやすくなります」
この「斥候」を使った例文は、「敵の支配圏に近づいて敵情や地形を探ってくる兵士たちは、自軍を勝利に導くやりがいのある職務を担っているが、敵の勢力圏に近づくので、偶発的な戦闘に巻き込まれるリスクがある」ということを意味しています。
「斥候」と「スパイ」の違い
「斥候」と「スパイ」の違いは、「斥候」は「軍服を着た軍人・兵士として敵の支配地域に接近し、敵情・地形を探る活動をする人」を意味しますが、「スパイ」は「身分・本性を隠して広義の諜報活動(ちょうほうかつどう)を行う人」を意味しているという違いがあります。
「斥候」は外見が敵の軍服を着た兵士なので発見されればすぐに敵であることが分かりますが、「スパイ」というのは「味方のふりをして潜入している諜報員(服装で民間人を装ったり、敵軍の軍服を着たりして偽装します)」なので、外見的には敵であることが分からない違いがあります。
「斥候」と「偵察」の違い
「斥候」と「偵察(ていさつ)」の違いは、「斥候」とは「敵情・地形などを探る偵察を含む潜入活動」を意味していますが、「偵察」の方は「相手に近づいて相手方の情況を探ったり調べたり監視したりする活動(=広義の敵の動静を探る活動)」を意味しているという違いがあります。
「斥候」の活動の一部が「偵察」であり、「斥候」には「偵察」以外にも「攻撃・奇襲・追跡」などの役割が含まれているという違いがあるのです。
また、「斥候」には「斥候をする兵士・斥候兵」の意味合いも含まれますが、「偵察」には「偵察する人」の意味までは含まれていない違いもあります。
「斥候」という言葉について徹底的に解説しましたが、斥候には「敵の状況や戦闘する地形などを探ること・偵察や攻撃のために部隊から派遣する少数の兵士」などの意味があります。
「斥候」と「スパイ・偵察」の意味の違いについても分かりやすく解説しています。
「斥候」という言葉について詳しく調べたい時は、この記事を参考にしてみて下さい。