「斡旋」の意味とは?「斡旋」と「仲介」「周旋」の違い・対義語・英語【使い方や例文】
「斡旋」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
例えば留学斡旋会社、転職斡旋会社、などという言い回しがありますね。
しかし、「斡旋」という言葉の意味は正確に理解できているでしょうか。
「斡旋」という言葉と仲介という言葉はどのように違うのでしょうか。
ここでは「斡旋」という言葉の意味をわかりやすく説明します。
目次
- 「斡旋」の意味とは?
- 「斡旋」の読み方
- 「斡旋」の英語(解釈)
- 「斡旋」と「周旋」は同じ意味?
- 「斡旋」の言葉の使い方
- 「斡旋」を使った言葉・慣用句や熟語など(意味を解釈)
- 「斡旋」を使った例文や短文など(意味を解釈)
- 「斡旋」と「仲介」の違い
- 「斡旋」の類語や類義表現
「斡旋」の意味とは?
「斡旋」というのは取り持つ事という意味を持ちます。
双方の間に入り、関係がうまくいくように取り持つ人たちを指しており、最近では転職斡旋会社などという表現を使うことが多いと言われています。
誰かを雇いたいと考えている企業と仕事を見つけたいと考えている人の間に立って中立する人たちのことを指しており、例えば職業紹介事業やハローワークは斡旋業務だと言えるでしょう。
また、もしも仕事の中で問題が起こった場合、労働委員会の使命によって斡旋員が活躍します。
当事者間の紛争解決のために行われる行政法に置いて斡旋という表現が使われるのです。
「斡旋」の読み方
「斡旋」という言葉は「あっせん」と読みます。
斡はつかさどる、めぐる、とも読み、取り仕切る、巡らす、という意味を持ちます。
旋はめぐる、回る、戻ってくる、などという意味を持っています。
「斡旋」の英語(解釈)
「斡旋」という表現を英語にすると“services”、“mediation”などという単語が使えます。
例えば誰かと誰かの間を「斡旋」するならば、“act as intermediary between A and B”という表現が可能です。
また、誰かが仕事を見つけられるように「斡旋」する場合、“help somebody to find a job”という言い回しも可能です。
また、「斡旋」しようともし出るのであれば“offer help”でも良いでしょう。
「斡旋」と「周旋」は同じ意味?
斡旋という言葉とよく似た表現に周旋というものがあります。
周旋は売買や交渉において当事者たちの間に立ち、世話をするという意味を持っているのです。
これらは同義語だと考えられていますが、周旋は国際法において使われる表現です。
「斡旋」の言葉の使い方
最近は転職斡旋業者などが増えましたので、明日、という表現を使う機会も増えました。
あるいは、従業員は職場の斡旋販売によって安く商品を購入できる、という恩恵を受けている人も多いのではないでしょうか。
また、斡旋の類義語には紹介や仲介等といった意味合いもありますが、それぞれの言葉の意味を理解しておくことも大切です。
ビジネスにおいては業務内容が異なってくる場合があるからです。
「斡旋」を使った言葉・慣用句や熟語など(意味を解釈)
ここでは斡旋という表現を使った事は、斡旋業者、職業斡旋業、斡旋手数料、という表現について紹介します。
どれもよく聞く表現ですので、きちんと意味合いを理解しておきたいものです。
- 「斡旋業者」【あっせんぎょうしゃ】
- 「職業斡旋業」【しょくぎょうあっせんぎょう】
- 「斡旋手数料」【あっせんてすうりょう】
「斡旋業者」【あっせんぎょうしゃ】
斡旋業者というのは当事者たちの間に立ち、それらを取り持つ人たちのことを指しています。
例えば職業を斡旋する業者もありますし、留学を斡旋する業者もあります。
留学したいと考える高校生や大学生に対し、留学先のプログラムなどを提供する会社を斡旋業者と呼びます。
「職業斡旋業」【しょくぎょうあっせんぎょう】
職業斡旋業というのは仕事を見つけたいと考えている人と、働き手を見つけたいと考えている企業の間に立ち、マッチングする人たちのことを指しています。
例えば職業案内所やハローワーク等は職業斡旋業と言えるでしょう。
最近は転職したいという人たちも増えましたので、転職を希望する人と働き手を探している人たちの間に立ち、職業斡旋業として仕事をする人たちもいます。
「斡旋手数料」【あっせんてすうりょう】
斡旋手数料というのは、顧客や人材など、斡旋をする業者が斡旋した案件に対して請求する手数料のことを指します。
例えば職業斡旋業の場合、仕事をする人を見つけたいと考えている企業は職業斡旋業に斡旋手数料を払い、良い人材を見つけてもらいます。
そのため、仕事を見つけたいと考えている人たちは無料でこのような業者を利用することが可能なのです。
「斡旋」を使った例文や短文など(意味を解釈)
「斡旋」という言葉を使った例文をいくつか紹介します。
「斡旋」という表現はよく使われる言葉ですので、しっかりと理解しておきましょう。
- 「斡旋」を使った例文1
- 「斡旋」を使った例文2
「斡旋」を使った例文1
「あのエージェントは斡旋手数料が高いからやめたほうがいいよ」
世の中には様々な職業斡旋業者がありますが、斡旋業者によっては斡旋手数料が高いということもあるでしょう。
例えば働き手を探したいと思う企業にとって斡旋手数料は非常に大切です。
確かに手数料を支払うことによって良い人材を見つけてもらえるわけですが、だからといって手数料が高くなっては困ります。
同じサービスを受けられるならば、出来る限り手数料が安い斡旋業者を選ぶという企業も多いのではないでしょうか。
「斡旋」を使った例文2
「この不景気によって職業斡旋業者が非常に知名度を高めた」
不景気になり、リストラされてしまった人や正規雇用でない状態で働く人が増えました。
それによって不安定な仕事を持つ人が増え、職業斡旋業者が知名度を高めることになりました。
ハローワークや職安等には通う人がとても多く、多くの人が仕事を探している状態です。
その一方で企業も働き手を探しているのですが、なかなか良い人材が見つからず、お互いに苦労をしている状態にあります。
さらに最近では転職に対する抵抗がなくなり、多くの人が転職をするようになりつつあります。
「斡旋」と「仲介」の違い
「斡旋」という言葉の類義語に仲介というものがありますが、仲介という表現は「斡旋」とは若干異なります。
仲介というのは不動産業者の物件の売買契約や金融機関が行う金融仲介のような状態で使われることが多いのです。
仲介というのは問題解決や契約締結など、目的がはっきりしているケースがほとんどです。
そのため代理人として専門的な知識を持ち、活動できるということが期待されます。
「斡旋」の類語や類義表現
ここでは「斡旋」という表現の類義語について紹介します。
類義語ではあっても若干意味合いが異なる表現も多いですので、違いをしっかりと覚えておきましょう。
- 仲裁【ちゅうさい】
- 紹介【しょうかい】
仲裁【ちゅうさい】
仲裁という表現は当事者の間に入り、揉め事を解消する役割を指しています。
例えば、夫婦喧嘩をしている人たちの間に大家さんが入り、一肌脱ぐ、などという状態は正しく仲裁だと言えるでしょう。
また、民事紛争を解決するための手続きにも仲裁法というものがあります。
紹介【しょうかい】
また、紹介という表現は「斡旋」の類義語でもありますが、谷引き合わせたり知らせたりするだけ、という状態を指しています。
良い結果になるまで介入するという事はありません。
結果にまで関わるものが「斡旋」、関わらないものが紹介だといえます。
「斡旋」という表現は仕事の紹介などでよく使われる言葉ですので、ぜひ覚えておきたいものです。
また、斡旋業者によってもサービスが異なりますので、もしもこのような業者を利用する場合は自分に適したものを選ぶようにしましょう。