「憶測」の意味とは?「推測」との違い、対義語、類語や英語を紹介!
人は物事を考えるときにある程度先のことを予測して考えます。
しかし時には「その考えがいい加減である・適当」と言ったこともあります。
そんな考えに対して「憶測」という言葉で表現することがあります。
「憶測」は使う機会も多い言葉ですが、意味を正しく理解しないまま使っている人も多いです。
混乱やトラブルを避ける上でも正しい意味を理解し、それに沿って使うことが求められます。
目次
- 「憶測」の意味とは?
- 「憶測」の読み方と「臆測」について
- 「憶測」の英語(解釈)
- 「憶測」の対義語
- 「憶測」の言葉の使い方
- 「憶測」を使った言葉と意味を解釈
- 「憶測」を使った例文や短文・意味を解釈
- 「憶測」と「推測」の違い
- 「憶測」の類語や類義表現
「憶測」の意味とは?
「憶測」という言葉は対象となることに対して考えることを意味しています。
しかし推測するにあたり、その内容については十分に吟味されておらず、いい加減であるとされています。
そのため「考えるにあたり根拠やきっかけ・原因と言った考える要素の有無にかかわらず、深く考えずに想像したり判断をしてしまうこと」を意味します。
そのため悪い意味としてのニュアンスを持っていますが、多くの場合は「深く考えていない」という要素を加味せずに使用されることが多いです。
そのため現在ではマイナス要素は含まず、「個人の意見や考え」といった意味合いとして認識される傾向にあります。
「憶測」の読み方と「臆測」について
「憶測」という言葉は「おくそく」と読みます。
言葉自体は「憶」「測」とそれぞれに意味を持ちます。
「憶」には物事を推し量るという意味を持っています。
そして「測」には推量する意味を持ちます。
しかし数年前から常用漢字の改定に伴い、「臆測」という漢字が使われる機会が増えました。
言葉の意味としては同じのため「憶測」と「臆測」でどちらを選択しても問題はありません。
しかし利用率としては昔からある「憶測」のほうが高いとされています。
「憶測」の英語(解釈)
「憶測」という言葉は様々な表現で訳されていますが、“speculation”がその英訳とされています。
元々は株や経済など相場の変動による売買の意味ですが、それが転じて先行きがわからず不確定な中で予測・推量するという意味も持ちます。
そのことから根拠のない不確かな情報に基づく考え・意見と解釈され、「憶測」の意味を持ちます。
他にも“conjecture”、“a guess”、“supposition”といった様々な表現がされています。
場面や相手によっても使い分けが伴うため注意も必要です。
「憶測」の対義語
「憶測」という言葉は様々な表現があり、それに対して対義語も複数存在します。
一番の対義語としては「断定」とされており、確信に満ちて判断・決断することを意味します。
その背景には「憶測」にはない根拠・理由・原因などがはっきりとしており、それに基づいた判断・決断となるため、対義語とされています。
他にも適当ではなくしっかりと考えるという部分では「熟考」「吟味」といった言葉も対義語になります。
「憶測」の言葉の使い方
「憶測」という言葉は対象となるものに対して考える・意見を持つことですが、それに根拠や中身が伴っていません。
そのため使う際にまるで真実のように語ると大きな誤解やトラブルを生みかねません。
そのため「あくまで臆測」のように事前に個人の根拠のない考えという旨を伝える使い方が適切とされています。
また他者に対して使う際は批判・指摘の意味で用いられることが多いです。
「憶測でしかない」のように相手に対して根拠・証拠など裏付けるものがなくただの個人の意見・適当な考えだと伝えるために用いられます。
しかし相手の意見を否定・非難することになるため、フォローの言葉も併せて用いることが必要となります。
「憶測」を使った言葉と意味を解釈
「憶測」という言葉はマイナスイメージを含んだ言葉であり、どのように使うかも重要です。
実際に「憶測」を使った言葉とその意味の解釈を紹介します。
- 「憶測でものを言う」
- 「憶測の域を出ない」
- 「憶測が飛ぶ」
「憶測でものを言う」
この言葉の意味として「もの」とは話しての意見のことを意味しています。
意見を出すにあたり、その意見は「憶測」でしかないため、でたらめを言っているという解釈となります。
「憶測の域を出ない」
ここでは考えや意見を伝えているが、それは根拠や証明するものなどが足りない・無い状況です。
そのため意見の内容・質として「憶測」の範囲での意見だという意味です。
「憶測が飛ぶ」
ここでは事象に対していろんな場所で噂や話が行われているが、それらが全てしっかりと根拠が伴っていないという状況です。
そのため「憶測」レベルでの話・意見がたくさんの場所で生まれており、それを「意見が飛び交う」に似せて「憶測が飛ぶ」としています。
「憶測」を使った例文や短文・意味を解釈
「憶測」という言葉は使い方にも注意が必要とされています。
実際に使う際にはどのようになるのか例文とその解釈を紹介します。
- 「憶測」の例文1
- 「憶測」の例文2
「憶測」の例文1
「君は本当に何でも憶測で話すね。そんな状態ではまともな話も相談もできないよ」
この場合、君という人物に対しての指摘・注意として用いられています。
話をする中で何に対しても根拠のない話・噂レベルの話をしており、信用ができないと伝えています。
そのため「まともな話や相談もできない」と伝えています。
「憶測」の例文2
「私はいつも憶測で物事を進めないように、しっかりと証拠を固めてから行動している」
この場合、物事を進める上で自身が注意していることを伝えています。
その内容として「憶測」のようにただの考えで行動せず、しっかりと根拠・証拠となるものを備えた上で行動するように心がけているとしています。
「憶測」と「推測」の違い
「憶測」という言葉は時には「推測」という言葉と同義に扱われることがありますが、両者は意味が異なります。
「推測」は「憶測」同様に対象について考えますが、その過程の中でしっかりと根拠や理由などを持ったうえで考えています。
そのため考え自体に根拠や質が伴っており「憶測」と意味は異なります。
「憶測」の類語や類義表現
「憶測」という言葉は様々な場面で用いられますが、類語・類義表現も多く存在しています。
そのためそれぞれ使い分ける上でもどのようなものがあるか紹介していきます。
- 「推し当てる」【おしあてる】
- 「噂」【うわさ】
「推し当てる」【おしあてる】
この言葉は対象に対して考えを持つことを意味します。
しかし考えるにあたり不確かな要素を多く含んでいることが前提となるため、類語とされています。
「噂」【うわさ】
「噂」の意味としては根拠や確実性のない話を意味しており、その部分は「憶測」と同義です。
しかし「噂」は自身の中で考えるのではなく、様々なことがきっかけで自然と生まれていくため、類語として扱われています。
「憶測」という言葉は日常でも多く使われていますが、その言葉の意味とイメージから正しく理解して使う必要がある言葉です。
類語も多く存在するため、それぞれ使い分けも求められます。