「謁見」の意味とは?「謁見」と「接見」「拝謁」の違い・対義語・類語・英語
私達の日本語には、色々な言葉がありますが、普段の生活の中では、めったに使うことのない言葉もたくさんあります。
例えば、「謁見」という言葉を聞いたことがある人は、どのくらいいるでしょうか?
この言葉は、日常生活ではほとんどないと言っても過言ではありません。
しかし、この言葉の意味を知っておくことは決して損ではありませんし、もしかするととても栄誉のある言葉として、使う時が訪れるかもしれませんので、今回はこの「謁見」という言葉について、説明をしていきたいと思います。
目次
- 「謁見」の意味とは?
- 「謁見」の読み方
- 「謁見」の英語(解釈)
- 「謁見」と「拝謁」の違い
- 「謁見」の言葉の使い方
- 「謁見」を使った言葉・慣用句や熟語など(意味を解釈)
- 「謁見」を使った例文や短文など(意味を解釈)
- 「謁見」の類語や類義表現
- 「謁見」の対義語
- 「謁見」と「接見」の違い
「謁見」の意味とは?
「謁見」とは、「貴人と呼ばれる地位の高い人や家柄が良い人、あるいは目上の人に会うこと」を意味している言葉で、言い換えると「身分が高い人にお目にかかること」ということになります。
「謁見」の読み方
「謁見」の読み方は「えっけん」となりますが、普段の場面ではあまり使う機会がないので、忘れないように覚えておきましょう。
「謁見」の英語(解釈)
「謁見」を英語で表現すると、“audience”や“court”で訳すことができます。
「謁見」と「拝謁」の違い
「謁見」に似ている言葉に「拝謁」という言葉がありますが、この2つの言葉には、どのような使い分けがあるのでしょうか?
実はこの2つの言葉の意味は同じなのですが、「拝謁」は「謁見」の謙譲語に当たる言葉なのです。
「謁見」が実現できた相手に対して、「拝謁させていただき誠に光栄に存じます」といったような表現で、感謝の意を伝える場面などで使われることになります。
「謁見」の言葉の使い方
「謁見」は高貴な人に会うような時に使われるので、活用場面は結構限定されることになるかもしれません。
「謁見」を使った言葉・慣用句や熟語など(意味を解釈)
日常的な環境では、「謁見」という言葉を使うケースはそんなに多くはないのですが、最近、巷を騒がしていることで、「謁見」が出てきています。
- 「謁見要求」
- 「謁見を受ける」
「謁見要求」
「謁見要求」とは、その名の通り、「謁見を求めること」、すなわち「高貴な人に面会を求めること」です。
そんな恐れ多いことがとんでもないことですが、実は皇族の眞子さま婚約のドタバタ騒ぎで相手男性の母親が直談判のために、天皇陛下に「謁見要求」をしたと言う驚きの報道がなされたのです。
こんなことが許されていいのかということで大きな騒ぎになりました。
「謁見を受ける」
「謁見を受ける」とは、「身分や地位の高い人に謁見してもらう」ということになります。
「謁見」を使った例文や短文など(意味を解釈)
ここで「謁見」を使った例文を見ていくことにしましょう。
- 「謁見」を使った例文1
- 「謁見」を使った例文2
「謁見」を使った例文1
「多くの貴族が参加する今回の式典でも、陛下に謁見できるのはだったのかもしれません。数人しかいない」
上には上がいるもので、例え地位や未分が高い貴族が多く参加する式典でも、国の長である陛下に謁見できる人は、ごく限られた人しかいないということを言っています。
「謁見」を使った例文2
「これまでの功績が認められたことで、王様に謁見することができたのです」
国王や陛下と呼ばれるその国の偉い人に謁見できるようになるためには、色々と大きな功績を残したことで、許されることがあります。
「謁見」の類語や類義表現
では、「謁見」と似ている意味を持つ類義語を見ていくことにしましょう。
- 「会談」
- 「目通り」
- 「拝顔」
「会談」
まずは、「会談」という言葉を挙げてみました。
「面会して話しあうこと」や、「その話しあい」という意味がある言葉です。
ただ、高貴な人に会う「謁見」とは、少しずつニュアンスが異なり、国の代表者同士が会って話し合いをするというイメージのあります。
「目通り」
「目通り」という言葉も「謁見」の類義語として挙げることができます。
やはり「高貴の人にお目にかかること」という意味になるのですが、よく「お目通りが叶わない」という表現で用いられることがあります。
この時は、頭に「お」を付けることで、丁寧な言葉の表現となり、こちらから会うことをお願いする時に使われる言葉です。
ただ、現代の言葉では、かなり古めかしい表現となるので、最近では積極的に使われている場面はとても少ないと言えますが、特に目上の人や立場が自分より上の立場にある人に対して使われています。
古い言い回しではあるものの、「お目通りが叶う」などの表現が出てくることがあります。
「拝顔」
「拝顔」という言葉もあります。
「お顔を拝すること」という意味があり、人に面会することをへりくだって言葉です。
「天皇陛下を拝顔することは、私にとって何よりも嬉しいことです」天皇陛下は日本だけでなく、世界中の人から見ても、大変高貴な人なのです。
このような人にお会いできることは、人生の中で、最も貴重なひと時なのですが、陛下のお顔を直接拝することができるのは、とても光栄なことと思われます。
昔の時代的であるなら、天皇陛下を拝顔することは、至難の技としか言いようのないことでした。
それが今や簡単に「拝顔」させて頂くことができるのです。
「謁見」の対義語
「謁見」の対義語は、どのような言葉があるのでしょうか?
対義語としては「引見」という言葉になるかもしれません。
この言葉は、「身分の高い者が目下の者を呼び寄せて対面すること」という意味がある言葉です。
「謁見」と「接見」の違い
「謁見」と比較される言葉に「接見」という言葉もあります。
この言葉には、「客に会うこと」、特に、「身分の高い人が公の立場で客を引見すること」という意味があります。
「アメリカ大統領がこの度、天皇陛下を、接見することになりました」
このような場合に使われる言葉です。
「謁見」という言葉は、とても尊い言葉かもしれません。
普通ならめった会うことない人に会えるということは、非常に貴重な体験となるでしょう。
日本では、国の象徴である天皇陛下や皇族の人達に「謁見」できる機会がいくつもあるので、他の国から見れば、とても驚くべきことかもしれません。
それだけに高貴な人と同じ時間や場所を共有できることが、どれだけ素晴らしいことでしょうか?
「謁見」にはそんなことを改めて思い出させてくれる言葉なのかもしれません。