「整合性」の意味とは?「整合性」と「妥当性」の違い・読み方・英語【使い方や例文】
ビジネスに携わる人達は、日々色々なイベントをこなしながら、ある目的や計画性達成に向かって仕事を進めています。
その中には、自分が担当する仕事の分野において、あらゆる情報を集めてこれ等の中から正しいと思われる情報だけを抽出して仮説を検証したりすることも多々あります。
そのようなプロセスにおいて、「整合性」というキーワードが出てきます。
この言葉は、仕事をしている人に取っては、避けることができない重要な言葉でもあります。
今回は、この「整合性」について、これがどのような考え方なのか、どんな場面で必要になってくるか考えてみたいと思います。
目次
- 「整合性」の意味とは?
- 「整合性」の読み方
- 「整合性」の英語(解釈)
- 「整合性」と「妥当性」の違い
- 「整合性」の言葉の使い方
- 「整合性」を使った言い回しと意味を解釈
- 「整合性」を使った例文や短文・意味を解釈
- 「整合性」と「一貫性」の違い
- 「整合性」の類語や類義表現
「整合性」の意味とは?
「整合性」とは、「物事の論理において矛盾が無く、常に一貫していること」という意味を持つ言葉です。
簡単に例えると、「つじつまが合っていること」という表現で言い換えることができます。
「整合性」の読み方
「整合性」は「せいごうせい」という読み方になりますが、普段から職場で使われる機会が多いので、この読み方で戸惑う人はビジネスマンの人であれば、あまりいないでしょう。
「整合性」の英語(解釈)
「整合性」は英語で表現すると、“integrity”、“compliance”、“consistency”などの言葉で訳すことができます。
「整合性」と「妥当性」の違い
「整合性」とよく対比される言葉に「妥当性」という言葉がありますが、どのような相違点があるのでしょうか?
「整合性」には、「複数の事柄において、相互の関係性が論理的につながっている」ということが言えます。
いわゆる「つじつまが合っている状態」のことですが、「妥当性」とは、「ある事柄について、マトを得ている」ということを指していますので、この点が異なって来ます。
「整合性」の言葉の使い方
「整合性」という言葉を使う場面としては、ビジネスシーンでプレゼンやレポートの内容に矛盾点がないかを指す時に多く使われています。
仕事では、中身の正確性、正当性、公平性などが求められますが、それらの点で「整合性」が用いられています。
「整合性」を使った言い回しと意味を解釈
では、ここで普段からよく使われる「整合性」の言い回しをいくつか見ていくことにしましょう。
- 「整合性を図る」
- 「整合性を取る」
- 「整合性を欠く」
- 「整合性を保つ」
「整合性を図る」
「整合性を図る」とは、「矛盾が起きているいないか、その内容の中身の整合性をしっかりと統一する」という意味で使われます。
「整合性を取る」
「整合性を取る」とは、「矛盾が起きている状態から矛盾がない状態にする」という意味で使われます。
「整合性を欠く」
「整合性を欠く」とは、「整合性が無い」ということで、「論理的に矛盾が見られて一貫性がない状態」を指しています。
「整合性を保つ」
「整合性を保つ」は、「矛盾がないようにすること」という意味で、仕事の場面でよく使われる言葉です。
「整合性」を使った例文や短文・意味を解釈
では、ここで「整合性」を使った例文をいくつか見ていき、どのような場面で活躍できるか、理解を深めていきましょう。
- 「整合性」の例文1
- 「整合性」の例文2
- 「整合性」の例文3
「整合性」の例文1
「部下がまとめたプレゼン資料は、あちらこちらで矛盾点が見られるので、早急に整合性を取って再作成が必要だ」
明日、顧客の前で使うプレゼン資料の内容に矛盾点がいくつもあるのことから、「整合性を取り」ながら、修正する必要性があることを言っています。
このようにプレゼンに必要な資料は、事前にレビューしておく必要がありますが、できるだけ前もって中身を確認しておかないと、ギリギリになって焦ってしまうことになりかねません。
「整合性」の例文2
「このレポートには、全く整合性がないので、信憑性が薄く信頼性に欠けていると思われます」
仕事をする時に、必要な情報収集をすることがありますが、数多くあるレポートの中には、この例文にあるように全く「整合性」がない信頼できない物も少なくありません。
今ではインターネットでたくさんの情報を得ることができるのですが、それだけにあまり価値のないレポートや研究資料も公開されています。
その中から価値のあるレポートや情報を見極める力も必要になってきます。
「整合性」の例文3
「今回の研究成果をまとめた資料を見ていると、整合性が見事に取れており、技術者の努力が垣間見ることができた」
このように優秀な人がまとめた研究成果は、どの点から見ても、「整合性」が取れており、全く異論を挟む余地がありません。
「整合性」と「一貫性」の違い
「整合性」の類義語として、「一貫性」がよく引き合いに出されますが、この2つの言葉にも、若干のニュアンスの違いが見られます。
「一貫性」とは、「他から影響を受けずに、1つの考え方や流れで統一されている」という意味がありますが、「整合性」は、「ある事柄において、全体的にきれいに1つに整っている」という理解ができます。
「整合性」の類語や類義表現
では、ここで「整合性」の類義語も見てみることにします。
- 「整っている」
- 「一致」
「整っている」
「整っている」とは、「全体的に上手く収まりきれいに並んでいる」という意味があります。
また、「一貫性」と同じように「始めから終わりまで考え方や思想がぶれることなく、1つに向かって進めんでいく」というニュアンスでも使われている言葉です。
「一致」
「一致」という言葉も「整合性」の類義語として挙げることができるでしょう。
「2つ以上の事柄において、食い違いがなく同じになること」という意味で使われます。
よくデータベースの検索をしていると、「データが一致した」という表現が使われますが、まさにこのような時に用いられます。
仕事を進める上でも、「整合性を取る」ことは、とても大切なことです。
新入社員の人は、会社に入り、正式配属された後、先輩や上司から認めてもらいたくて、必死に頑張ろうとします。
しかし、よく指摘されるのは、「君の言っていることは、つじつまが合わないので、もう少しゆっくりと整理してみなさい」ということです。
この時は、「整合性が取れていない」ということになります。
しかし、このようなことは若いうちはよくあることです。
焦らず論理的に物事を思考できる力を養うことに専念していくことが、大切だと思います。