「えい児」の意味とは?「新生児」と「えい児」の違い・漢字・英語【使い方や例文】
この「えい児」(えいじ)は、一般にはあまり聞かない言葉ですが、厚生労働省が所管の"母子健康法"にも記載されている用語の1つです。
目次
- 「えい児」の意味とは?
- 「えい児」の漢字
- 「えい児」の英語(解釈)
- 赤ちゃんの月齢や年齢による呼び方
- 「新生児」と「えい児」の違い
- 「えい児」と似た赤ちゃんを表す言葉
- 「えい児」を使った例文や短文・意味を解釈
- 「えい児」に関する事件や事故
「えい児」の意味とは?
えい児とは、"生まれたばかりの赤ん坊"のことを指して使う言葉です。
この発音で使う時には、そのような解釈になりますが、全て漢字にして違う読み方をした場合、"生後三年以内の子供"という意味になります。
その点について、また、幼い子供を表現する言葉は、この「えい児」の他にもいくつも存在するので、それらの言葉との違いなども以下で詳しく解説していきます。
「えい児」の漢字
「えい児」は、全て漢字で表記すると「嬰児」となります。
ですが、「嬰」という字が常用漢字ではない為、各種のメディアでは「えい児」と使われることがほとんどです。
また、「嬰児」は「みどりご」とも読み、その場合には前述のように、"生後三年以内の子供"を表現します。
よって、「えいじ」と発音する時には、"生まれたばかりの赤ん坊"という解釈でいいでしょう。
「えい児」の英語(解釈)
えい児は、英語では「newborn baby」と表記するのが一番適していると言っていいでしょう。
"生まれたばかり"という解釈如何なところもありますが、このnewborn babyは、直訳で"新しく生まれた子"という意味になるので、「えい児」とかなり近い言葉として使えます。
尚、大雑把な表現で、まだ喋ることができない子供をまとめて「infant」と表現する為、場合によってはこちらでもいいでしょう。
赤ちゃんの月齢や年齢による呼び方
赤ちゃんは、成長過程によって色々な呼び方があります。
それぞれの言葉に、そうと呼べる範囲が設けられていますが、必ずしもその通りでなくても構いません(どちらか微妙な時には、どちらで呼んでも問題ありません)。
- 「胎児」(たいじ)
- 「新生児」(しんせいじ)
- 「乳児」(にゅうじ)
- 「幼児」(ようじ)
「胎児」(たいじ)
これは、まだ生まれていない状態で、お母さんのお腹の中に居る子供のことを指す言葉です。
妊娠が分かってから生まれてくるまでは、ずっとこの「胎児」と呼び、"妊娠何ヶ月"という形でその発育状態を表現します。
「新生児」(しんせいじ)
生まれてから一ヶ月以内(4週間=28日以内とすることもあります)の赤ちゃんのことを指して使います。
英語の「newborn baby」は、この「新生児」という意味で使うこともあり、日本語の「えい児」より幅広く使える表現です。
「乳児」(にゅうじ)
上の「新生児」とは呼ばれなくなってから、生後一年以内の赤ちゃんのことを表現する為に使う言葉すが、母乳やミルクが卒業できていない状態の赤ちゃんだけに使う場合もあります。
漢字からはその意味が強く見えますが、一般的には先の"生後一年以内"という解釈でいいでしょう。
「幼児」(ようじ)
この言葉は、生後一年が経過してから、小学校に入学するまでの子供に使われます。
この言葉で呼ばれるようになると、もう"赤ちゃん"という状態ではなくなるので、一年ちょうどくらいの時期には、上の「乳児」の方を使った方が分かりやすいでしょう。
「新生児」と「えい児」の違い
生まれた直後の赤ちゃんは、「えい児」であり、「新生児」でもあります。
「えい児」に具体的な"生後何日まで"のような決まりはないので、「新生児」に該当する生後一ヶ月までを「えい児」と呼んでも間違いではありません。
ですが、「えい児」と表現するからには、それだけ"生まれたばかり"という意味をもたせていると考えられるので、生後一週間まで(あくまで一例です)など、本当に生まれたばかりの赤ちゃんに対してのみ「えい児」と使うといいでしょう。
「えい児」と似た赤ちゃんを表す言葉
「えい児」のように、赤ちゃんや子供を表す言葉です。
他の上で紹介した言葉とも似た意味なので、これらも年齢などに応じて使ってください。
- 「稚児」(ちご)
- 「乳飲み子」(ちのみご)
「稚児」(ちご)
「稚児」は、上で挙げた「幼児」と同様の意味をもつ言葉です。
もう赤ちゃんという年ではなく、「えい児」より、「嬰児」(みどりご、生後三年以内)とした時の方が意味合い的に近いです。
また、下に「乳飲み子」から派生してできた言葉だという説もあり、そちらの意味で、"生後一年以内、または乳離れができていない状態の赤ちゃん"という解釈もできます。
「乳飲み子」(ちのみご)
この言葉は、「乳児」の古い言い方だと考えて構いません。
よって、生後一年以内か、乳離れをしていない赤ちゃんのことを指します。
先の説明のように、この読み方の「ちのみご」から、上の「稚児」(ちご)という言葉が生まれたという説がありますが、正確なところは分かっていません。
「えい児」を使った例文や短文・意味を解釈
えい児を使った例文や短文です。
あまり一般的な言葉ではないので、通常は「新生児」や、そのまま"生まれたばかり"と表現されることの方が多いです。
- 「えい児」の例文1
- 「えい児」の例文2
「えい児」の例文1
「子供がまだえい児なので、外泊するのは難しい」
あまり聞かない使い方ですが、意味はもちろん分かります。
この場合には、"子供が生まれたばかりなので〜"とした方が普通です。
「えい児」は、公的な機関やメディアでそれに該当する赤ちゃんに対してよく使う言葉ですが、一般ではそれほど見聞きする機会はないでしょう。
「えい児」の例文2
「この前にはえい児だったのが、もう歩けるようになっていて驚いた」
遠方への単身赴任などの事情から、たまにしか子供と会えないような環境だと、会う度に前より大きく成長していて驚くことが少なくありません。
小さな子供の成長は、本当に早いものです。
「えい児」に関する事件や事故
この「えい児」は、メディアがよく使うと書きましたが、その場合には、それに関する事件や事故があった時が多いと言えるかも知れません。
そうでないと、わざわざこの言葉を使う必要がないからです。
実際に、2018年にある民家の納屋からえい児の遺体が発見されたというニュースがありました。
その民家や納屋の所有者とは全く関係のない遺体だったようですが、何とも痛ましい事件です。
えい児は、一般的な言葉ではありませんが、"生まれたばかり"ということが簡単に表せる言葉です。
意味が通じる相手であれば、ごく普通に使っていいでしょう。