「乾坤一擲」の意味とは?「乾坤一擲」と「一刀両断」の違い・言い換え・英語
「乾坤一擲」という言葉の意味や使い方を紹介します。
さらに「乾坤一擲」の英語や、「乾坤一擲」の由来、「乾坤一擲」を使った例文を紹介していきます。
目次
- 「乾坤一擲」の意味とは?
- 「乾坤一擲」の読み方
- 「乾坤一擲」の英語
- 「乾坤一擲」の由来
- 「乾坤一擲」の言葉の使い方
- 「乾坤一擲」を使った言葉と意味を解釈
- 「乾坤一擲」を使った例文や短文・意味を解釈
- 「乾坤一擲」と「一刀両断」の違い
「乾坤一擲」の意味とは?
「乾坤一擲」という言葉を知っているでしょうか。
今回初めて「乾坤一擲」という言葉を見たと言う人が多いかもしれません。
一方で「乾坤一擲」を座右の銘にしている人もいるでしょう。
「乾坤一擲」には、「のるかそるかの運命を掛けた勝負をする事」という意味があります。
勝負に勝てば大成功、負ければその場で人生を降りる…そのくらいの大勝負を「乾坤一擲」と言います。
「乾坤一擲」の読み方
「乾坤一擲」は「けんこんいってき」と読みます。
「乾坤」は「けんこん」、「一擲」は「いってき」と読みます。
とても難しい漢字が使われているため、読み方が分からない人の方が多いかもしれません。
これを機会に「乾坤一擲」は「けんこんいってき」と読む事を覚えておきましょう。
「乾坤一擲」の英語
「乾坤一擲」という言葉は、英語にするとどのような表現になるのでしょうか。
「乾坤一擲」は英語で“stake everything one has”(ステークエブリシングワンハズ)になります。
“stake everything one has”の“stake”には「掛ける」という意味があり、“everything one has”には「自分の持てるものすべて」という意味があります。
そのため、“stake everything one has”は「自分の持てるものすべてを賭ける」という意味になり、転じて「乾坤一擲」になります。
このように「乾坤一擲」は英語にすると、“stake everything one has”になりますので、英語を使う機会のために覚えておきましょう。
「乾坤一擲」の由来
「乾坤一擲」という四文字熟語には、どのような由来があるでしょうか。
「乾坤一擲」の「乾坤」には「天地」という意味があります。
「乾」は「天」、「坤」は「地」という意味があるためです。
また「一擲」には、「サイコロを投げる事」という意味があります。
そのため「大ばくちを打つ」「勝負を掛ける」という意味があります。
そして「乾坤一擲」には、「天地を掛けるような大ばくちをする」という意味になります。
古い中国の、詩人の詩「鴻溝を過ぐ」に登場した、「真に一擲を成して乾坤を賭せん」という言葉が語源になっています。
「乾坤一擲」の言葉の使い方
「乾坤一擲」という言葉はどのような意味があるでしょうか。
「乾坤一擲」には、「のるかそるかの大勝負」という意味があるため、そのような勝負をする時に「乾坤一擲」という言葉を使ってみましょう。
例えば脱サラをして、ラーメン店などの飲食店を経営したり、会社を起業する時は、それまでの貯金を使い、もし失敗したら次はないというような大勝負になるでしょう。
そのため「乾坤一擲の起業」と言えるはずです。
また大学受験に臨む学生も、のるかそるかという心境のはずです。
もし志望校に落ちたら終わりと思っているかもしれません。
実際にはそのような事はないでしょうが、学生の気持ちとしては「のるかそるかの大勝負」のため、「乾坤一擲の受験」という言葉を使ってみましょう。
「乾坤一擲」を使った言葉と意味を解釈
次に「乾坤一擲」を使った言葉と、意味を解釈して行きます。
「乾坤一擲」を使った定型句のような言葉のため、覚えておくと便利でしょう。
- 「乾坤一擲の大勝負」
- 「乾坤一擲の戦い」
「乾坤一擲の大勝負」
「乾坤一擲の大勝負」は、のるかそるかの大勝負の事を言います。
アスリートなら、この勝負に勝てばチャンピオン、負けたら引退しかないというような大勝負に臨む機会があるかもしれません。
このような勝負は「乾坤一擲の大勝負」と言えるはずです。
このように、勝てば大成功、負ければ後がないような勝負をする時、「乾坤一擲の大勝負」という言葉を使ってみましょう。
「乾坤一擲の戦い」
「乾坤一擲の戦い」と言う言い回しも良く使います。
例えばプロ野球のペナントレースの最終盤には、「この試合に勝てば優勝、負ければ敗退」という場面があるでしょう。
このような最も大切な試合は「乾坤一擲の戦い」と呼ばれるでしょう。
「乾坤一擲」を使った例文や短文・意味を解釈
「乾坤一擲」という言葉を使った例文を紹介します。
様々な場面における「乾坤一擲」を使った文章を見て、この言葉の使い方のコツを覚えましょう。
- 例文1
- 例文2
例文1
「逆境を跳ね返すために『乾坤一擲』の攻撃をかける」
戦いを続けているうちに、自分の方が劣勢な事に気付くかもしれません。
そのままずるずると戦っていたら負けが見えています。
このような時に、玉砕覚悟で大逆転を狙うような攻撃を「乾坤一擲」の攻撃」と表現します。
成功すれば大逆転して形勢が有利に傾きますが、もし失敗すればそこで戦いは終了となるでしょう。
例文2
「カップルになるため、『乾坤一擲』の勝負に出る」
長い間、片想いを続けている人は、なかなか告白する覚悟ができないかもしれません。
しかしいつまでも片想いのままでいいはずがありません。
どこかでのるかそるかの大勝負をして、カップルになりたいはずです。
そこでカップルになるため、「乾坤一擲」の勝負に出る必要があります。
つまりそれは「告白」するという事です。
告白して成功すればカップルになり、失敗すれば友達以上恋人未満の関係は終了し、気まずい関係に成り果てるかもしれません。
「乾坤一擲」と「一刀両断」の違い
「乾坤一擲」と同じくらい迫力のある四文字熟語に「一刀両断」があります。
「一刀両断」には、「物事をためらわずに決断する事、処理する事」という意味があります。
大きな薪もためらわずに振り下ろせば、真っ二つに割る事ができます。
このように、思い切って斧を振るうように決断したり処理する事を「一刀両断」と言います。
「乾坤一擲」には、のるかそるかの大勝負に出るという意味があり、二つの言葉の意味には大きな違いがあります。
正しい意味を知り、二つの言葉を使い分けるようにしましょう。
「乾坤一擲」という言葉の意味や使い方を見てきました。
これまで「乾坤一擲」という言葉を知らなかった人も、座右の銘にしたいほど興味が出たかもしれません。
みなさんも、いつか「乾坤一擲」の勝負に出る事になるかもしれません。
その時はぜひ、その勝負に勝ちたいものです。