「犠牲」の意味とは?読み方・対義語・類語・英語【使い方や例文】
「犠牲」とは、「ある目的を達成するために損失や苦痛を避けず、自分の大切なものを捧げること(捧げた物・人)」などを示す言葉です。
「犠牲」の「意味・読み方・英語と解釈・対義語・使い方・犠牲を使った言葉・例文と解釈・類語や類義表現」などについて、詳しく説明していきます。
目次
- 「犠牲」の意味とは?
- 「犠牲」の読み方
- 「犠牲」の英語(解釈)
- 「犠牲」の対義語
- 「犠牲」の言葉の使い方
- 「犠牲」を使った言葉と意味を解釈
- 「犠牲」を使った例文や短文・意味を解釈
- 「犠牲」と「生贄」の違い
- 「犠牲」の類語や類義表現
「犠牲」の意味とは?
「犠牲」の意味は、「ある目的を達成するために損失や苦痛を覚悟して、自分の大切なもの・生命・人を捧げること(捧げたもの・人)」や「神・霊魂などをおまつりする時に供えたり差し出したりする生き物・いけにえ」になります。
更に、「犠牲」という言葉には、「天災・事故・戦争などで死んだり負傷したりすること」などの意味合いもあります。
「犠牲」という言葉には、「神霊をなだめるために生き物・供物を供えて差し出すこと」を語源として、「何らかの目的・使命のために、自分の生命や大切な物・人を代わりに差し出す」といった意味合いがあるのです。
「大きな犠牲を払って、私たちは勝利を手にした」などの文章で、「犠牲」の意味を示せます。
「犠牲」の読み方
「犠牲」の読み方は、「ぎせい」になります。
「犠牲」の英語(解釈)
「犠牲」の英語とその意味の解釈は、以下のようになります。
“sacrifice”(「犠牲」を意味するもっとも一般的な英単語になります。)
“make a sacrifice of〜”(「〜を犠牲にする」を意味しています。)
“He made a sacrifice of property to his intimate friend. ”(彼は親しい友達のために財産を犠牲にしました。)
“the final sacrifice”(「生命を犠牲にすること」を意味します。)
“a sacrificial lamb”(「犠牲にされる人物・物事」を意味します。)
“be made victim”(「犠牲にされる」を意味します。)
“Natural disasters made him victim. ”(彼は自然災害の犠牲になりました。)
「犠牲」の対義語
「犠牲」の対義語として、「自分本位」「自己中心的」「わがまま」「自己崇拝(神霊の否定)」などを上げることができます。
「犠牲」の言葉には、他人・神霊のために自分や自分の大切なものを差し出すという「自己放棄・利他性・目的優先」があるので、それと反対の意味を持つ対義語は「自分本位」「自己中心的」「わがまま」など、「自分が一番大切で、やりたいようにやる」を意味する言葉になるでしょう。
「犠牲」は「神霊にいけにえを捧げること。
神霊に捧げられた供犠」を意味するので、神霊を信じず何も捧げないことを意味する「自己崇拝・無信仰・無宗教(神霊の否定)」も対義語として考えられます。
「犠牲」の言葉の使い方
「犠牲」の言葉の使い方は、「ある目的を達成するために損失・苦痛を受け入れて、自分の生命や大切なもの・人を捧げる場合」に使うという使い方になります。
例えば、「彼女を犠牲にしてしまった罪悪感を背負っていく」などの文章で、「犠牲」の言葉が使えます。
また「自然災害・戦争・事件事故などで命を失ったり負傷したりした時」にも、「犠牲」の言葉を使うことができます。
「大雨による洪水で多数の犠牲が出ました」などの文章で、「犠牲」を使用できるのです。
「犠牲」の語源と関連して、「神霊をおまつりする時に生き物・いけにえを捧げる時」にも使えます。
「犠牲」を使った言葉と意味を解釈
「犠牲」を使った言葉である「犠牲を払う」「犠牲を厭わない」の意味を解釈していきます。
- 「犠牲を払う」
- 「犠牲を厭わない」
「犠牲を払う」
「犠牲を払う」の意味は、「優先的な目的を達成するために、自分や自分の大切なもの・人を代償として差し出す」ということになります。
「犠牲を払う」という言葉は、「輝かしい青春時代を勉強に捧げるという犠牲を払って、私は一流大学に合格しました」などの文章で使用することができます。
「犠牲を厭わない」
「犠牲を厭わない(いとわない)」の意味は、「優先すべき目的を達成するために、自分や自分の大切なもの・人を差し出すことを嫌がらない、避けない」になります。
犠牲を払うことは一般的にはできるだけ避けたいことなのですが、「犠牲を厭わない」という言葉には「何が何でも実現したい目標などがあるので、自分の大切なものを失ったり差し出したりすることも嫌がることはない(避けることもない)」という意味合いがあるのです。
「犠牲」を使った例文や短文・意味を解釈
「犠牲」を使った例文や短文を紹介して、その意味を解釈していきます。
- 「犠牲」の例文1
- 「犠牲」の例文2
「犠牲」の例文1
「大切な部下を犠牲にしてまで、自分の営業目標を達成したいなどとは今まで思ったこともありません」
この「犠牲」を使った例文は、「大切な部下を自分のために利用してまで(踏み台にしてまで)、自分の営業目標を達成したいなどとは今まで思ったこともない」を意味しています。
「犠牲」の例文2
「勇敢な彼の献身的な犠牲によって、部隊が全滅する絶体絶命のピンチを何とか逃れることができたのです」
この「犠牲」を使った例文は、「勇敢な彼が、自分の身の危険もかえりみずにみんなのために戦って亡くなったことで、部隊が全滅する絶体絶命のピンチを何とか逃れることができたこと」を意味しています。
「犠牲」と「生贄」の違い
「犠牲(ぎせい)」と「生贄(いけにえ)」の違いは、「犠牲」は「神霊に生き物・供え物を捧げること。
捧げられたもの」を意味しますが、「生贄」の方は「神霊に生きた動物・人間を供えること。
備えられた動物・人間」を意味するという違いがあります。
「生贄」には「供え物(非生物)」の意味合いはなく、「供え物として差し出された動物・人間」を意味しているのです。
一方、「何かの目的のために自分の大切なもの・生命・人・名誉を差し出す」といった意味合いは、「犠牲」にも「生贄」にもあります。
「犠牲」の類語や類義表現
「犠牲」の類語や類義表現には、どのようなものがあるのでしょうか?「犠牲」の類語・類義表現について、分かりやすく解説していきます。
- 「サクリファイス・供犠・身代わり」
- 「代償・償い・被害者」
「サクリファイス・供犠・身代わり」
「犠牲」の類語・類義表現として、「サクリファイス・供犠(くぎ)・身代わり」があります。
犠牲を英語表記すれば「サクリファイス(sacrificce)」になり、現在では一般的な言葉としても使用されています。
「供犠」というのは、「神霊に供物・いけにえを供えること」になります。
「身代わり」とは、「誰かの代わりに負担・危険を引き受けて犠牲になること」を意味します。
目的達成のために大切なものを捧げる「犠牲」の類義表現として、「サクリファイス・供犠・身代わり」が上げられます。
「代償・償い・被害者」
「犠牲」の類語・類義表現として、「代償(だいしょう)・償い(つぐない)・被害者」があります。
「代償・償い」という言葉の意味は、「他人に与えた損害・苦痛をつぐなうため(なぐさめるため)、それに相当する大切な金品・労力などを差し出すこと」になります。
「被害者」とは「犯罪・災害・事故などの被害に遭って損失を受けた人」であり、「犠牲」には「天災・事故などで生命を奪われる」の意味もあります。
それらの意味から、「犠牲」の類義表現として、「代償・償い・被害者」を指摘できます。
「犠牲」という言葉について徹底的に解説しましたが、犠牲には「ある目的を達成するために損失や苦痛を避けず、自分の大切なもの・生命・名誉を捧げること(捧げたもの・人)」「神・霊魂などをおまつりする時に供えたり差し出したりする生き物(いけにえ)」などの意味があります。
「犠牲」の類語・類義表現としては、「サクリファイス・供犠・身代わり・いけにえ」「代償・償い・被害者」などがあります。
「犠牲」という言葉について詳しく調べたい時は、この記事を参考にしてみて下さい。