「博愛」とは?意味・読み方・対義語・類語・英語【使い方や例文】
「博愛」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
日常的に使われる表現ではありませんが、歴史の授業でフランス革命について勉強したときに、トリコロールと呼ばれる三色旗の青、白、赤は自由、平等、「博愛」、を表していると聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。
ここでは「博愛」という言葉について紹介します。
目次
- 「博愛」の意味とは?
- 「博愛」の読み方
- 「博愛」の英語(解釈)
- 「博愛」の対義語
- 「博愛」の言葉の使い方
- 「博愛」を使った言葉と意味を解釈
- 「博愛」を使った例文や短文・意味を解釈
- 「博愛」の類語や類義表現
- 「「博愛」」が花言葉の有名な花
「博愛」の意味とは?
「博愛」というのはすべての人が平等に愛することを指しています。
広く(博く)愛するためという意味であり、領土愛と呼ばれることもあります。
特にフランス革命の3大理念の1つとして知られており、それ以外にも「博愛主義」などという言葉で知られています。
すべての人が平等に愛するという事は決して簡単なことではありませんが、それができれば「博愛」ということになるのです。
「博愛」の読み方
「博愛」は「はくあい」と読みます。
歴史的にも有名な表現ですので、しっかりと読めるようにしておきましょう。
また漢字でも書けるようにしておきたいものです。
「博愛」の英語(解釈)
「博愛」という言葉を英語にすると“philanthropy”、“fraternity”などと表現できます。
「博愛主義」や慈善活動等はフィランソロピーと言われており、それは“philanthropy”と表現できます。
また、フランス革命の理念の1つである「博愛」の場合は“fraternity”と表現できます。
ちなみにフランス革命の「博愛」は友愛と言われることもあります。
「博愛」の対義語
「博愛」という表現は平等愛ということを表しますが、その役割の反対の表現は偏愛になります。
「博愛」はすべての人が平等に愛するという意味ですが、偏愛はあるものやある人だけが偏って愛することを指しています。
すべての人が平等に愛するものではなく、特定の人だけ偏った愛し方をするということを偏愛と呼ぶのです。
そのため、偏愛は「博愛」の対義語になります。
「博愛」の言葉の使い方
「博愛」という言葉は日常的に使われる表現ではありませんし、ビジネスでも使われる事は滅多にありません。
しかし「博愛」は哲学思想の1つとして重要な理念であり、歴史上においてもフランス革命において特に有名な言葉です。
「自由平等博愛」という表現はフランス革命を象徴する表現ですので、ぜひ覚えておきたいものです。
「博愛」を使った言葉と意味を解釈
ここでは「博愛」という表現を使った言葉をいくつか紹介します。
特に「博愛主義」、「博愛の精神」、といった表現はよく知られている言い回しでもありますので、ぜひ知っておきたいですね。
- 「博愛主義」【はくあいしゅぎ】
- 「博愛の精神」【はくあいのせいしん】
「博愛主義」【はくあいしゅぎ】
「博愛主義」というのは人種や国家、階級や宗教などの違いを超えて、人類は広く愛し合うべきであるという考え方を指しています。
例えば人種差別等は世界的にも有名です。
特にアメリカにおいては黒人に対する人種差別意識が強く、最近ではキング牧師の「私には夢がある」という演説が夢ですね。
しかし、このような人種などの隔たりを経て、全ての人と愛し合わなければいけないという考え方を「博愛主義」というのです。
「博愛の精神」【はくあいのせいしん】
「博愛の精神」というのはすべての人が平等に愛するという気持ちを持っていう状態を指しています。
「博愛の精神」や「博愛精神」といった表現はよく使われますが、これはあくまでも造語です。
全ての人とお互いに愛し合わなければいけないという気持ち、あるいはその気持ちを持ち合わせていることを指しています。
ちなみに台湾に行くと、この「博愛と」いう表現は優先席に使われていることがわかります。
「博愛」を使った例文や短文・意味を解釈
ここでは「博愛」という言葉を使った例文をいくつか紹介します。
どのような場面で使われるのかぜひ知っておきましょう。
- 「博愛」の例文1
- 「博愛」の例文2
「博愛」の例文1
「博愛主義者たちは人種差別をなくすために日々努力を続けている」
「博愛主義者」というのは全ての人を愛さなければいけないという考え方を持ち、それを実行している人たちのことを指しています。
その人たちにとっては人種差別などはあってはならないことであり、彼らは人種などによって人を差別するということをとても嫌がる傾向があります。
そのため、「博愛主義」を持っている人たちは人種や国籍等でお互いを差別するという考え方を廃絶すべく、日々努力を続けているのです。
「博愛」の例文2
「革命により、フランスは自由、平等、博愛という概念を手に入れた」
フランス革命が起こる前、フランスの絶対王政でした。
革命が起こったときの国王はルイ16世であり、その王妃はマリーアントワネットです。
もともと財政難に苦しんでいたフランスは革命が起こったことにより王政が崩れました。
もともと王室に対して反発意識を持っていた国民たちが立ち上がり、フランス革命が起こったのです。
そしてフランスは民主主義を手に入れ、自由平等「博愛」という考え方を手に入れました。
その結果、今のトリコロールという国旗ができたのです。
「博愛」の類語や類義表現
ここでは「博愛」という表現の類義語を紹介します。
他の言い回しもぜひ合わせて覚えておきたいですね。
- 平等愛【びょうどうあい】
- 友愛【ゆうあい】
平等愛【びょうどうあい】
平等愛という表現は正しく「博愛」という表現の類義語だといえます。
「博愛」というのはすべての人が平等に愛するという意味ですが、平等愛というのは正しくすべての人が平等に愛するという意味になります。
「博愛」という言葉自体が平等愛として置き換えられることもありますので、この2つは同じ意味を持つ表現であるということを覚えておきましょう。
友愛【ゆうあい】
友愛という言葉も「博愛」に置き換えられることがあります。
友愛は姉妹間の愛、友人間の愛などを指しており、友情などを表します。
哲学思想の1つであり、この考え方は西洋からも影響を受けています。
特に西洋からの友愛はフランス革命の影響受けており、この考え方が日本に伝わったことによって日本でもこの考え方が広まっていきました。
「「博愛」」が花言葉の有名な花
「博愛」という言葉は花言葉にも存在します。
例えば、ケイトウやチューリップ、エリカという花には「博愛」という花言葉があります。
確かに日常的に聞く表現ではありませんが、「博愛」という言葉は哲学においては重要な理念であり、歴史的にも大切な概念の1つです。
中国においても「博愛」という表現が使われますので、ぜひ覚えておきましょう。
また、「博愛」の精神を大切にしたいものです。