「緩和」とは?意味・読み方・対義語・類語・英語【使い方や例文】
この「緩和」は、色々な場面で使われる言葉です。
悪い意味がある言葉ではなく、ほとんどの場合でいい意味で使われます。
目次
- 「緩和」の意味とは?
- 「緩和」の読み方
- 「緩和」の英語(解釈)
- 「緩和」の対義語
- 「緩和」の言葉の使い方
- 「緩和」を使った言葉と意味を解釈
- 「緩和」を使った例文や短文の意味を解釈
- 「緩和」の類語や類義表現
「緩和」の意味とは?
緩和は、「今よりその程度を緩める」という意味で使います。
何らかの「厳しさ」に対して使うことが多く、それを緩める、緩めたといった表現に用いれらます。
「〜を緩和する(した)」という形で用いることが多い言葉で、その「〜」に程度が緩まる対象が入ります。
例えば、「緊張が緩和した」と使うと、緊張が和らいだという意味になり、「痛みが緩和した」であれば、痛みが(少しは)楽になったと解釈してください。
「緩和」の読み方
「緩和」は、「かんわ」と読む言葉です。
「緩」は「緩まる」という意味そのもので、「和」は「和む」(なごむ)と使えることから、見た目だけで意味が想像できる言葉だと言えるでしょう。
問題は読み方で「緩」を「かん」と読めるかどうかですが、鉄道で「緩行線」(かんこうせん、各駅に停車する列車)という表現があるように、普通に音読みで「かん」と読む漢字です。
この機会にこれも覚えておきましょう。
「緩和」の英語(解釈)
緩和を英語出表現すると、“mitigation”になります。
この言葉で「緩和する」という意味なので、他の言葉を探す必要は特にありませんが、場合によっては“relaxation”の方が合っているケースが存在します。
“relaxation”は、気持ち的に「落ち着いた」という意味で使う言葉なので、「緩和」をそのような意味で使う時には、こちらの方が向いている表現になります。
よって、何かの「決まり」などではなく、心情的なものに関して使う場合には、この“relaxation”の方を使ってください。
「緩和」の対義語
緩和の対義語となると、逆の意味の「今より程度を厳しくする」という言葉になります。
よって、「強化」(きょうか)がそれに当たりますが、場合によってはもっと強い表現になる「激成」(げきせい)の方が向いている場面もあるでしょう。
ただし、これらはそのまま反対の意味で使える訳ではなく、「緩和」の使い方次第です。
「痛みが緩和する」を逆に痛みが増したとしたい場合には、これらのどちらも適当な表現ではなく、「増加」(ぞうか)と使うのが一番です。
その為、この「増加」も対義語の1つとなります。
反対の意味で使う場合には、これらを状況に応じて使い分けてください。
「緩和」は比較的対象を選ばず使える言葉ですが、その分対義語となると、元の使い方次第で(適切な意味の表現の為に)いくつかに分かれてしまいます。
「緩和」の言葉の使い方
緩和は、あらゆる今より対象を緩める、やさしくするという意味で使える言葉です。
ゲームで「難易度を緩和した」と言えば、今までより攻略やクリアが容易になったことに他なりません。
対象が広い言葉なので、使いやすい反面、もっと適当な言葉の方が向いている場合も多々あります。
例として、「頑なだった態度がいくらか緩和した」(和らいだ)と使う場合、「緩和」よりも「軟化」(なんか)という言葉の方が適当です。
この「軟化」については、下記の類語の項で詳しく解説します。
「緩和」を使った言葉と意味を解釈
「緩和」を使ってできている言葉の解説です。
どちらもよく聞く言葉なので、意味を覚えておいて損はありません。
- 「緩和ケア」
- 「規制緩和」
「緩和ケア」
これは医療用語で、症状の改善は目的とせずに、痛みを和らげることだけに特化した治療のことです。
主に末期のがん患者に対して行われることが多く、その為の専門病棟が存在する病院もあります。
医学的に根治(完全に回復すること)は見込めない患者に対して行われる治療で、これもまた立派な医療の1つです。
「規制緩和」
色々な社会(業界)において使われる言葉で、今までより規制が緩くなることを指し、「規制緩和によって、新規参入することができた」などといった使われ方をよく見掛けます。
元々、このような四字熟語は言葉としてありませんでしたが、「規制を緩和すること」という意味で、今では普通に使われている表現です。
「緩和」を使った例文や短文の意味を解釈
緩和を使った例文や短文です。
幅広い対象に使える言葉なので、それが分かる使い方を挙げていきます。
- 「緩和」の例文1
- 「緩和」の例文2
「緩和」の例文1
「昨日から続いていた渋滞が、今日は大分緩和されたようだ」
連休中の高速道路ではお馴染みの渋滞が、昨日より大分マシになったようだと言っています。
「緩和」は「何らかの厳しさが緩くなる」ことを指して使う言葉ですが、この「渋滞」のような一種の「厳しさ」に対しても使うことができます。
「緩和」の例文2
「制限が緩和されれば、今以上に出荷できるだろう」
出荷に対する何らかの制限が掛かっている為、本来はもっと出荷できる体力があるのに、それが抑えられている状態だと言っています。
このようなことは、業界によっては珍しくなく、逆にそれがあることで、一部の業者だけで独占できないように(あまり体力のない小さな業者を守るという意味で)考えられているとも言えそうです。
「緩和」の類語や類義表現
緩和と似た意味で使える言葉や表現です。
「緩和」ほど広い対象には使えませんが、こちらの方が向いているという場面も多いです。
- 「軟化」【なんか】
- 「緩衝」【かんしょう】
「軟化」【なんか】
前述した、「態度」に対しては「緩和」より向いていると書いた言葉です。
この「軟化」は、主にその態度や「物の硬度」に対して使われる表現です。
特に「物質の強度の軟化」(今までより柔らかくなる)という形での使われ方は、「緩和」と置き換えるのは難しく、この言葉専門の表現だと言っていいでしょう。
「緩衝」【かんしょう】
この言葉は、何かの2つの間に立ち、その対立やお互いを和らげるという意味で使います。
具体的には、「緩衝材」という使われ方がそのいい例で、2つの物質の間にこれをかますことで、その両者がぶつかり合わない(または、そのぶつかりの影響が和らぐ)効果が期待できます。
このように、2つの「両者の中を取り持つ」と表現できる言葉で、「緩和」とは多少意味が違いますが、そのお互いが「今より和らぐ」という意味の類義語です。
緩和は、使える対象の幅が広いので、日常でもよく見聞きする言葉です。
違う言葉の方が向いている場面も少なくありませんが、この言葉で何とか意味を通せる場合も多い便利な言葉だと言うことができます。