「天然」とは?意味・読み方・英語・対義語・類義語【使い方や例文】
この「天然」は、色々な場面で使われる言葉です。
基本的に1つの意味しかない言葉なので、例外的な使い方を除けば、解釈はとても簡単です。
目次
- 「天然」の意味とは?
- 「天然」の読み方
- 「天然」の英語(解釈)
- 「天然」の対義語
- 「天然」の言葉の使い方
- 「天然」を使った言葉と意味を解釈
- 「天然」を使った例文や短文・意味を解釈
- 「天然」の類義語
「天然」の意味とは?
天然は、「人の手が加わっていない」という意味で使います。
日常でよく見るのは、「天然水」という飲料に対しての使われ方でしょう。
この場合、どこかの産地で採れた水に対して、何の処理もせず(人の手を加えず)、そのまま提供しているという意味になります。
加熱による殺菌などをしてしまうと、「天然水」とは言えません。
その他に、養殖で育てられた魚に対して、海や河で獲れた魚は「天然魚」と呼んでいます。
スーパーの魚コーナーでは、養殖ものと天然ものが分けて置かれていることも少なくありません(天然魚の方が高額なことがほとんどです)。
「天然」の読み方
「天然」は「てんねん」と読む言葉です。
もう1つ例を挙げると、「天然パーマ」という言葉は一度は聞いたことがあるでしょう。
特にパーマをあてている訳ではないのに、元々パーマがかかっているような髪質のことです。
尚、「然」は通常は「ぜん」と読む漢字で、この「天然」以外で「ねん」と読むことはあまりありません。
「燃料」(ねんりょう)の「燃」とも違うので、この言葉での読み方は多少特殊だと考えてください。
「天然」の英語(解釈)
天然を英語で表現すると、“natura”(ナチュラ)になります。
後述する「天然」を使った言葉としてよく見る「天然石」は、英語では“natural stone”です。
先の「天然水」は“natural water”となり、このように「天然の〜」と使いたい時には、最後に“l”を付け“natural”(ナチュラル)としてください。
「天然」の対義語
天然の反対の意味は、「人の手だけで作られたもの」です。
そのような意味の言葉が対義語で、「人工」(じんこう)がそれに該当します。
この「人工」を使った言葉では、「人工衛星」や「人工芝」が有名です。
どちらも人の手だけで作られた衛星や芝生のことで、天然の要素は一切ありません。
また、最近よく聞く言葉として、「人工知能」が挙げられます。
これも文字通り、「人の手で作られた知能」のことですが、人間が作るのは基本の部分だけで、後は独自に学習させるという「ディープラーニング」が用いられている場合、厳密には「人工知能」という呼び方は間違いです(しかし、現在では完全に人間が作ったものと特に区別をせず、同様に「人工知能」と呼ばれています)。
「天然」の言葉の使い方
天然は、人間の手が加わっていないものを指して使う言葉です。
その為、日常の色々なシーンで使うことができます。
その他に、前述の「天然魚」のように商品が天然のものか、そうではないのかという区別に使ったり、下で紹介する「天然ボケ」のような本来の意味とは少々異なる使い方をされるケースもあります。
「天然」を使った言葉と意味を解釈
「天然」という言葉の使われ方で多い例(言葉)になります。
最初の「天然ボケ」は、よく聞く言葉ですが、本来の意味から連想して無理矢理作った言葉だと言っていいでしょう。
- 「天然ボケ」【てんねんぼけ】
- 「偽天然」【にせてんねん】
- 「天然石」【てんねんせき】
「天然ボケ」【てんねんぼけ】
この「天然ボケ」とは、わざとそうしている(ボケている)訳ではないのに、普通の人とは違った言動が多い人のことを指して使います。
つまり、「元からボケている」という意味で、それを「天然」と表現しています。
そのような人は、単に「天然」とだけ表現されることも多いです。
それとは反対に、わざとボケにみたり、変な言動をとることに対して、反対の意味で「人工ボケ」と使うことがありますが、それは単なる「ボケ」であり、無理に「人工」と付ける必要はありません。
「偽天然」【にせてんねん】
「偽天然」という響きから、「人工」に近い意味の言葉かと思われるかも知れませんが、この場合の「天然」は、「天然ボケ」を略して「天然」とだけ使っているものに対して、それが「偽」だと言っています。
つまり、「天然ボケを装っている」という意味になります。
何故そのようなことをするのかと言えば、女性はそれ(天然ボケの様子が)が可愛いと思われることがあるからに他なりません。
尚、この「偽天然」行為は、他の女性からひんしゅくを買うことも少なくないとも付け加えておきます。
要は、それを一つの「武器」にしていると思われるからです。
「天然石」【てんねんせき】
これはそのまま、「天然の石」のことです。
宝石を表現する際に使われることが多い言葉で、例えば、ダイヤモンドでは天然石のダイヤモンドと、人工のダイヤモンドが存在します。
後者には「ジルコニア」という「人工ダイヤモンド」を表現する独自の名前が付いており、それによって区別できますが、素人には見た目だけではまず区別できないほどです。
「天然」を使った例文や短文・意味を解釈
天然を使った例文や短文です。
本来の意味で使っている例を挙げていきます。
- 「天然」の例文1
- 「天然」の例文2
「天然」の例文1
「サッカーは天然芝でないと思い切ったプレイができない」
サッカーやラグビーといったスポーツは、基本的に天然芝のグラウンドで行われるものですが、最近では人工芝のグラウンドも存在しています。
天然芝とは違い、スライディングや倒れた際に怪我をしてしまうことが多いことから、この例文のように、そのようなグラウンドでは思い切ったプレイができないことも少なくありません。
「天然」の例文2
「天然のものとは思えない美しさだった」
全く人の手が加わっていないとは思えない(もちろん、いい意味で)美しさだったと表現しています。
それが何であろうと、人の手が入ればそれ以上に美しくできそうなものですが、そうではないところが魅力の天然の光景なども少なくありません。
「天然」の類義語
「天然」とほとんど同じ意味で使える言葉は「自然」です。
英語では「自然」も“natura”となり、特に区別がありません。
日本語では、「自然」は「人間の手が加わっていない」という意味の他に、「特に意識していない」という意味でも使える言葉で、「自然な姿勢で〜」などの使い方をよく見聞きするでしょう。
更に、「大自然」(人間の手が加えられていない壮大な光景、またはその様子)といったような使い方もできる言葉です。
「天然」が完全に人間の手に対して使う言葉(一部の例外的な使い方は除きます)なのに対し、「自然」はその他の意味でも使える言葉だと考えてください。
天然という言葉は、どのような使われ方でも、難しい解釈をする必要はありません。
しかし、「天然ボケ」などと特殊な使い方をする例もあるので、それについては個別に覚えておいたがいいでしょう。