「質疑」の意味とは?対義語、類語や英語、使い方や例文を紹介!
セミナーや講演会などでもよく聞かれる「質疑」という言葉ですが、意味をきちんと調べたことはなく、なんとなく使っている人が多いのではないでしょうか。
ここでは「質疑」という言葉についてご紹介していますので、この機会にきちんと知りたい、という方はぜひ一読ください。
目次
- 「質疑」の意味とは?
- 「質疑」の読み方
- 「質疑」の英語
- 「質疑」と「質問」の違い
- 「質疑」の言葉の使い方
- 「質疑」を使った言葉と意味を解釈
- 「質疑」を使った例文や短文・意味を解釈
- 「質疑」の類語や類義表現
「質疑」の意味とは?
会議では議題についての問題点、不明点を洗い出し、発表者に説明や意見を求めることで、問題や不明な点を解消していくための質問のことをいいます。
講演会などでは、発表者に対して投げかける疑問点をいい、どちらの場合にも口頭で行われ、その場で返答をもらう、という形がほとんどになります。
「質疑」の読み方
「質疑」は「しつぎ」と読みます。
「質」という漢字はほかに、「シチ」「ただ-す」「もと」「たち」などの読みを持ち、実体、生まれつき、ありのまま、など多くの意味がありますが、ここでは問いただすこと、という意味で使われています。
「疑」という漢字にはほかに、「うたが-う」「うたぐ-る」という読みがあり、うたがうこと、うたぐること、あやしむ、といった意味で使われています。
「質疑」の英語
「質疑」を英語にする場合、多くは単に問うこと、を意味する“question”もしくは複数形“questions”が当てはまります。
日本語では「質疑」と「質問」にはすこし違いがあるのですが、そのニュアンスごと英語で伝えるのはすこし高度でしょう。
また、議会での「質疑」については“interpellation”という単語があり、こちらも「質疑」を意味する英語ですのでぜひあわせて覚えておきましょう。
「質疑」と「質問」の違い
民間におけるセミナーや講演会などでは、「質疑」と「質問」という言葉には大きな差はありませんので、普段遣いの言葉にはどちらを使うこともできます。
しかし、地方議会においては、「質疑」と「一般質問」という専門用語が存在し、「質疑」では、議題についてしか問うことができない決まりがあります。
事務的なことなど、ほかの物事についての問いに関しては「一般質問」といい、それぞれ行える場面にも違いがあります。
「質疑」の言葉の使い方
「質疑する」「質疑を行う」など、「質問」という言葉と同じように使うことができます。
「○○について質疑を行います」というように、「質疑」の対象がなにかわかるような話し方を心がけると、「質疑」がスムーズに行われます。
「質疑」を使った言葉と意味を解釈
では、「質疑」を使用した言葉をご紹介します。
よく使われる語句ばかりですので、フレーズごと覚えてしまうといいでしょう。
- 「質疑者」
- 「質疑応答」
- 「質疑を行う」
「質疑者」
「質疑」を行う人のことを、「質疑者」といいます。
不明点、問題点について問いかけをするので、自分がなにをわかっていて、なにがわからないのか、どこを明らかにしてほしいか、といったことを明確に伝えることが求められます。
「質疑」をする時間が限られていることもありますが、なかなか会えない人、聞けないことであればあるほど、その貴重な時間を無駄にせず、また、諦めず、しっかりと「質疑」することで得るものがあります。
「ほかにも挙手している人はいたが、私が最期の質疑者に選ばれた」
「質疑応答」
英語では「Q&A」“question and answer”ともいいますが、問いただすことと、それに対して答えることをいいます。
プレゼンなど人が集まって話し合う場では、最後に「質疑応答」の時間が設けられていることは多く、そのなかでプレゼンについての穴が見つかったり、課題が見えてくることも多々あります。
「質疑応答をするなかで、自分では気づかなかった課題を発見した」
「質疑を行う」
日常会話のなかで声に出して使うことはなかなかありませんが、会議の進行スケジュールなどまとめていると、「質疑」という時間をつくることはあります。
発表が終わると、「ここで質疑を行います」などと司会者が発話するといいでしょう。
「質疑を行うことで、情報が双方向に流れ、発表者が一方的にならずに済む」
「質疑」を使った例文や短文・意味を解釈
次に「質疑」を使用した例文を見ていきましょう。
よく使われる語句以外に、どのように使われているか、具体例を見ることで理解が深まります。
- 「質疑」の例文1
- 「質疑」の例文2
「質疑」の例文1
「あと一名で質疑を打ち切らせていただきます」
著名人の講演会などでは、設けられた時間内に、「質疑者」全員に「質疑」をしてもらうことが不可能な場合があります。
そのようなときには、「数名のみの質疑といたします」と先にいっておいたり、例文のように途中で打ち切る必要が出てくるでしょう。
「質疑」の例文2
「質疑の時間にはかならずなにか聞くよう、心がけている」
「質疑」ができるというのは、自分がなにをわかっていないか、わかっているということでもあります。
だれかに話を聞いたとき、ただ漫然と聞くのでなく、それをどう活かすか、自分にとってどういう影響があるか考えていると、おのずから「質疑」の内容が思い浮かぶのではないでしょうか。
「質疑」の類語や類義表現
最後に「質疑」の類語表現を見ておきましょう。
類語表現を知っておくと、いっそう「質疑」という言葉の理解が深まります。
- 「問いただす」【といただす】
- 「談論」【だんろん】
「問いただす」【といただす】
不明点について尋ねる、という意味ですので、「質疑」と似た意味ですが、強く質問する、というようなニュアンスを持ちます。
尋問にも近い意味で使われることもあり、語気が荒いなど厳しい「質疑」に対しても使うことのできる言葉です。
「浮気をしているのではないかと、帰宅次第、問いただすつもりだ」
「談論」【だんろん】
談話や議論をすること、という意味の言葉で、「談論風発」という四字熟語では、「談論」が活発に行われることを意味します。
かならずしも「質疑」や「質問」の意味は含まれませんが、誰かの一方的なしゃべくりと聴衆、という構図ではなく、だれもが談話に参加しており、盛んに議論が広げられているようすを表しますので、そのなかでは「質疑」も行われるものと想定されます。
「彼の家に集まると、麻雀などそっちのけで談論がはじまり、夜が明けることもままある」
「質疑」とは、疑問や不明点について問う、という意味の言葉でした。
聞くは一時の恥、知らぬは一生の恥ということわざがあるほど、わからないことについて人に聞く、というのは大事なことです。
どんな疑問でも、まずは「質疑」することで、どんどん成長していきましょう。