「彷彿とさせる」とは?意味・読み方・英語【使い方や例文】
「彷彿とさせる」という言葉の意味や使い方を紹介します。
さらに「彷彿とさせる」の英語や、「彷彿とさせる」を使った例文を紹介して行きます。
目次
- 「彷彿とさせる」の意味とは?
- 「彷彿とさせる」の意味
- 「彷彿とさせる」の英語
- 「彷彿させる」と「彷彿とさせる」の違い
- 「彷彿とさせる」の言葉の使い方
- 「彷彿とさせる」を使った例文
「彷彿とさせる」の意味とは?
「彷彿とさせる」という言葉を聞いた事があるでしょうか。
「彷彿とさせる」は「ほうふつとさせる」と読みます。
難しい言葉ですので、読み方が分からない人も少なくないでしょう。
活字を読み慣れている人や、小説などをよく読む習慣がある人は、「彷彿とさせる」という言葉を使いこなしているかもしれません。
ここ数日の間に、何かを見た時に、何かが「彷彿とさせる」と感じた経験があるかもしれません。
一方で「彷彿とさせる」という言葉を、今回初めて知ったという人もいるでしょう。
そこで「彷彿とさせる」の意味や使い方を紹介します。
この言葉の意味を知る事で、何かのイメージが脳裏に浮かぶ人もいるかもしれません。
「彷彿とさせる」の意味
「彷彿とさせる」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「彷彿とさせる」には、「あるものから他の何かを連想させる様子」という意味があります。
また「はっきりと脳裏に様子が浮かぶ」という意味もあります。
例えば、会社のバーベキューに参加した時に、小さな子供を見て「○○さんみたい」というイメージが浮かぶ事があります。
その子供が○○さんの子供だった場合、よく顔が似ているとか、雰囲気や仕草が似ているため、○○さんを連想させたのでしょう。
このような心の様子を「彷彿とさせる」と言います。
「彷彿とさせる」は、何かを見た時に、他のイメージが連想される時の様子を意味します。
「彷彿とさせる」の英語
「彷彿とさせる」という言葉を英語にするとどのような表現になるでしょうか。
「彷彿とさせる」は英語で、“suggestive of”(スジェスティブオブ)になります。
“suggestive of”には、「○○を示唆する」という意味がありますので、転じて「彷彿とさせる」という意味になります。
また“strong resemblance to”(ストロングリセンブランスツー)という英語にも「彷彿とさせる」という意味があります。
“strong resemblance”には「強い類似性」という意味があるため、「彷彿とさせる」という意味になります。
このように「彷彿とさせる」を英語にすると、“suggestive of”、“strong resemblance to”などになりますので、英語を使う機会のために覚えておきましょう。
「彷彿させる」と「彷彿とさせる」の違い
「彷彿とさせる」に対して「彷彿させる」という言葉があります。
この二つの言葉には、どのような違いがあるでしょうか。
答えから言えば、ふたつの言葉に厳密な違いはありませんので、どちらを使っても正解という事になります。
ただし「彷彿とさせる」の元になるのは「彷彿たり」という形容動詞で、「彷彿させる」の元になるのは「彷彿する」という動詞になります。
このように二つの言葉は異なった語源があるため、まるで違う言葉と言う事もできます。
しかし二つの言葉は、特に使い分けをされていませんので、どちらを使っても間違いだと指摘される事は無いでしょう。
「彷彿とさせる」の言葉の使い方
「彷彿とさせる」という言葉を、どのような場面で使えばいいでしょうか。
「彷彿とさせる」には、何かを見た時に、おのずから何かを連想させる様子という意味があります。
例えばAを見た時に、BやCが頭の中に浮かんだ時、「彷彿とさせる」という言葉を使ってみましょう。
ビジネスシーンでは、新卒社員の初々しい姿を見た時に、自分の若い頃の姿が連想されるかもしれません。
この場面は、「新卒社員の姿が、若い頃の自分を『彷彿とさせる』」という文章を作る事ができます。
また映画などの作品を見た時に、過去に見た作品を連想させる作りだった時、「過去の名作を『彷彿とさせる』作品だ」などという文章を作る事ができます。
このように何かを見た時に他のイメージがわいてきた時に、「彷彿とさせる」という言葉を使ってみましょう。
「彷彿とさせる」を使った例文
「彷彿とさせる」という言葉を使った例文を紹介して行きます。
様々な場面における「彷彿とさせる」を使った文章を見て、この言葉の使い方のコツを覚えましょう。
- 例文1
- 例文2
- 例文3
例文1
「彼の若い頃の写真は、現在のイケメンぶりを『彷彿とさせる』姿を映しだしていた」
この例文のように、若い頃の写真を見ると、現在の姿が思い浮かぶ人がいます。
基本的に顔の作りや特徴に変化がないため、過去から未来の姿、逆に現在の姿から過去の姿を想像できるような人です。
一方で、若い頃の写真と現在の姿がまるで違う人がいます。
思春期に大きく雰囲気が変わった人、生き方が変わった人、また最近では整形した人も含まれるかもしれません。
この例文のイケメンは前者のように、小さな頃から将来のイケメンぶりを「彷彿とさせる」子供だったのでしょう。
例文2
「会社の規則が厳しく、中学時代の校則を『彷彿とさせた』」
中学時代や高校時代の校則に、理不尽な厳しさを感じた人は多いでしょう。
前髪が眉毛に掛かってはいけないなど、なぜいけないのか理由が分からない校則があります。
大学時代は一気にルールが緩くなるため、就職先の規則が厳しくて驚く人もいるでしょう。
例文のように、中学時代の校則を思い出す人もいるかもしれません。
このように、現在適用されているルールが、過去のルールを「彷彿とさせる」事があります。
現在付き合っている異性との間のルールが、初めて付き合って異性との間のルールを「彷彿とさせる」こともあるでしょう。
例文3
「友達の部屋は、バブル時代のドラマの主人公の部屋を『彷彿とさせる』雰囲気だ」
この例文のように、部屋の雰囲気や建物の雰囲気が、ある時代を映し出している事があります。
この例文ではトレンディドラマと呼ばれていた80年代後半から90年代前半のドラマの主人公たちが住む、バブリーな雰囲気を、友達の部屋が「彷彿とさせていた」ようです。
偶然の場合もありますが、初めから「○○年代風にしよう」と狙いを持って部屋作りをする人もいます。
「彷彿とさせる」という言葉の意味や使い方を見てきました。
これまでも無意識で、何かを見て何かを連想するという行為をしてきたはずですが、あらためて「彷彿とさせる」という言葉を知ると、心の動きを言葉で説明しやすくなるでしょう。
このように新しい言葉を知ると、これまで言葉にできなかった感覚を、言葉にする事ができるようになります。