「一日の長」とは?意味・読み方・類語・英語【使い方や例文】
「一日の長」という言葉の意味や使い方を紹介します。
さらに「一日の長」の英語や、「一日の長」を使った例文を紹介して行きます。
目次
- 「一日の長」の意味とは?
- 「一日の長」の意味
- 「一日の長」の英語
- 「一日の長」の語源や由来
- 「一日の長」の言葉の使い方
- 「一日の長」を使った例文
- 「一日の長」の類語や類義表現
「一日の長」の意味とは?
「一日の長」という言葉を知っているでしょうか。
「一日の長」は「いちじつのちょう」と読み、「いちにちのちょう」「いちにちのなが」などと読みませんので注意しましょう。
「一日の長」という言葉を聞くと、自分の先輩の姿が思い浮かぶ人もいるでしょう。
また誰かに対して、「一日の長」という言葉を使いながら、仕事の自慢をした経験がある人もいるかもしれません。
一方で、「一日の長」という言葉を、今回初めて知ったという人もいるでしょう。
そこで「一日の長」という言葉の意味や使い方を紹介します。
この言葉の意味を知る事で、経験を積む事の大切さにあらためて気付くきっかけになるかもしれません。
「一日の長」の意味
「一日の長」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「一日の長」にいは「少し年上」という意味、また「経験や技量が相手を少し上回る」という意味があります。
そもそも「一日の長」とは、「一日だけ早く生まれた」という意味があり、「少しだけ先輩」という意味があります。
また「経験や技量が相手を少し上回る」のは謙遜で、じつは相手をはるかに凌駕するような経験や技量を持っているケースも少なくありません。
例えば、生物学の教授に対して学生たちが「先生の知識は素晴らしいです」と褒めた時に、教授が「『一日の長』だな」という時は、「早く生まれた分、知識を豊富に持ってるだけだ」という意味になります。
しかしこれは謙遜で、教授は学生がこれから本気で何十年か学業を続けないと身に付かないような深遠な知識を持っているかもしれません。
「一日の長」の英語
「一日の長」を英語にすると、どのような表現になるでしょうか。
「一日の長」は英語で、“slight superiority”(スライトスペリオリティ)になります。
“slight”には「少し」という意味があり、“superiority”には「優位」という意味がありますので、“slight superiority”は「やや優位」「少し優位」という意味になり、それが転じて「一日の長」という意味になります。
また“being slightly older”(ビーイングスラートリィオールダー)という英語にも、「一日の長」という意味があります。
“being”には「である」という意味があり、“slightly older”には、「少し年上」という意味があります。
そのため“being slightly older”は、「少し年上」という意味があり、転じて「一日の長」という意味があります。
このように「一日の長」という言葉は、いくつかの英語にする事ができます。
「一日の長」の語源や由来
「一日の長」という言葉には、どのような語源や由来があるのでしょうか。
「一日の長」という言葉が登場したのは、孔子の「論語」だと言われています。
「論語」の「先進」に、「吾一日長乎爾、亟吾以也」という文章が登場します。
この文章には、「私の方が年上だからと言って、遠慮しないように」という意味があります。
この言葉が転じて、現在の「一日の長」という言葉が生まれたとされています。
「一日の長」の言葉の使い方
「一日の長」という言葉を、どのような場面で使えばいいでしょうか。
「一日の長」には、「年上のため、技量や経験が上回る」という意味があります。
そこで、年齢が上のため、技量や経験が上回っていると感じる時に使ってみましょう。
例えば、後輩と腕相撲をして勝利した時に、腕相撲の経験やスキルが自分の方が上だと感じたら、「俺に一日の長がある」などと言ってみましょう。
また「一日の長」には、「技量や知識が上なのは、年齢が上のために過ぎない」というように謙遜の意味で使う事もあります。
例えば年下の同僚とクイズゲームをして圧勝し「先輩はとても頭がいいですね」と言われ時に、「『一日の長』があるだけで、たいした事は無いよ」と言う事ができます。
「俺はすごいだろ」と自慢するよりも、「一日の長」という言葉を使って謙遜した方が、はるかに魅力的に見えるでしょう。
「一日の長」を使った例文
「一日の長」という言葉を使った例文を紹介して行きます。
様々な場面における「一日の長」を使った文章を見て、この言葉の使い方のコツを覚えましょう。
- 例文1
- 例文2
例文1
「大接戦の試合で、僅差の判定勝利を収める事ができたのは、『一日の長』があったからだ」
これはボクシングの試合の判定勝利後に、チャンピオンがインタビューで試合の感想を話している場面です。
この場合は僅差の判定が下っているため、チャンピオンの謙遜ではなく、本当に「わずかな経験の差が勝敗を分けた」試合だったのでしょう。
このようにそれほど力の差がない相手との戦いでは、「一日の長」が、試合を分ける事があります。
少しでも試合経験を積んだ方が、最後に勝利する確率が高くなるかもしれません。
例文2
「大賞を受賞しましたが、これは『一日の長』というだけで、私が特別なわけではありません」
これは小説や映画の授賞式で受賞した人がインタビューに答えているシーンです。
この場合の「一日の長」という言葉には、謙遜の意味が含まれています。
大賞という一般の人ではもらえない賞を受賞できるのは、限られた人だけのはずです。
しかし自慢するような受け答えをするよりも、「一日の長」という言葉を使いながら謙遜気味に喜ぶ方が、周囲に好印象を与えやすいはずです。
「一日の長」の類語や類義表現
「一日の長」の類語的な意味を持つことわざに、「亀の甲より年の功」があります。
「亀の甲より年の功」には、「年を重ねて重ねた豊富な経験は貴重で、尊重すべきもの」という意味があります。
亀はとても長生きする生き物で、亀と比較すると人間は寿命が短いですが、それでも年を重ねて得た経験は貴重で尊敬すべき点が多いという事です。
年上の人が、経験や知識を豊富に持っていて、年下の人を上回るという意味がある、「一日の長」に良く似ていることわざです。
「一日の長」という言葉の意味や使い方を見てきました。
「一日の長」は、年齢が上で技術や知識が上だという事を自慢したい時、または謙遜したい時に使える言葉です。
謙遜したい時に「一日の長」という言葉を使うと、とてもスマートなイメージになるでしょう。