意味解説の読み物

meaning-book

meaning-bookは意味解説の読み物です

「一口に言っても」とは?意味・読み方・英語【使い方や例文】

この「一口に言っても」に使われている「一口」という言葉は、色々な場面で使われます。

使われ方によって解釈も様々で、「一口に言っても」と使う時の意味も少し複雑です。

一口に言っても

Meaning-Book
「一口に言っても」とは?意味・読み方・英語【使い方や例文】>


目次

  • 「一口に言っても」の意味とは?
  • 「一口に言っても」の読み方
  • 「一口に言っても」の英語(解釈)
  • 「一口に言っても」の言葉の使い方
  • 「一口に言っても」の類義表現
  • 「一口に言っても」を使った例文や短文(解釈)
  • 「一口に言っても」に対義表現はある?


「一口に言っても」の意味とは?

「一口に言っても」の意味とは?

「一口に言っても」は、「(そんなに)簡単に言っても」と言い換えられます。

この場合の「一口」とは、「もっと複雑なことを簡単にした表現」だと考えてください。

よって、「そこまで簡単に表現するべきではない」という意味でもあり、短く言えば、「そんなに簡単に言うな」と言っているのと同じだと思っていいでしょう。

そう直接言っては角が立つような場合に、同じ意味の表現として使う言葉です。



「一口に言っても」の読み方

「一口に言っても」の読み方

「一口に言っても」は、「ひとくちにいっても」と読んでください。

一口は「いっこう」「いっく」とも読みますが、この表現では「ひとくち」です。

冒頭にも書きましたが、この「一口」という表現は、色々な場面で使われる言葉です。

荷物の個数の数え方で一口、二口と使ってみたり、一度に食べてしまうことを一口でという使い方は誰でも聞いたことがあるでしょう。

基本的に「ある程度まとまった一つの単位」という意味で使う言葉ですが、「一口に言っても」では、「(本来はもっと複雑なことを)簡単にまとめたもの」という意味で使ってます。

「一口に言っても」の英語(解釈)

「一口に言っても」の英語(解釈)

「一口に言っても」と英語で表現する為には、この言葉の意味から英訳を考える必要があります。

「そんなに簡単に言うな」という意味から考えるなら、“don't say easy”がいいでしょう。

ただし、あくまで意訳なので、正確な「一口に言っても」の英訳表現だとは言えませんが、このようにそのまま英語で表現するのが難しい言葉は、意味から考えていくことで、近い英語表現が見付かります。



「一口に言っても」の言葉の使い方

「一口に言っても」の言葉の使い方

「一口に言っても」は、本当はもっときちんと説明するべきことを簡単に表現された時に、それに対する抗議の意味で使う言葉です。

このままの形だけでなく、「一口に〜と言っても」と、間に簡単に略された内容を挟んで使うことができます。

この形で見掛けることも多い言葉で、「一口に魚と言っても」と言えば、本当は色々と具体的な魚の名前を挙げなくてはいけないのに、まとめて簡単に魚だけで済ませてしまっていることに対する抗議となります。

「一口に言っても」の類義表現

「一口に言っても」の類義表現

「一口に言っても」と同じような意味で使える表現です。

特に最初の「一言で言っても」は、間違えて使われることも多いので、違いをしっかり覚えておきましょう。

  • 「一言で言っても」【ひとことでいっても】
  • 「そうは言っても」【そうはいっても】

「一言で言っても」【ひとことでいっても】

この「一言」は、主に「短い文章」という意味で使います。

本来は単語一つだけのことで、例えば、「桜の季節」という言葉は厳密には「一言」とは言いません。

しかし、短い言葉なので、(主に使われている意味で)「一言」だと表現してもいい範囲です。

この「桜の季節」で例を挙げてみると、4月の中の具体的な日付が知りたいのに、「桜の季節」とだけ言われたような場合に、「桜の季節と一言で言っても〜」と使うことができます。

「一口に言っても」とよく似た意味で使えますが、「そんなに簡単に言われても」ではなく、「そんなに短い言葉で言われても」という解釈になります。

また、「一口に言っても」と同じく、「一言で〜と言っても」という使い方もできます。

「そうは言っても」【そうはいっても】

ここでの「そう」は、「簡単」という意味から「短い」という意味、そして、内容的におかしかったり、強引な内容の場合まで、色々なことを表して使えます。

つまり、「一口に言っても」「一言で言っても」の意味も含めた表現です。

「そんな無茶なことを言われても」という意味でも使えるので、この手の言葉の中では一番見聞きする機会が多いでしょう。

そして、この言葉もまた、「そう〜とは言っても」という形でも使うことができます。

「一口に言っても」を使った例文や短文(解釈)

「一口に言っても」を使った例文や短文(解釈)

「一口に言っても」を使った例文や短文です。

間に言葉を挟んだ形や、実際に見掛けることが多い形を挙げていきます。

  • 例文1
  • 例文2
  • 例文3

例文1

「一口に世界進出と言っても、具体的にどの国への進出なのだろう」

日本以外の国を「世界」の一言で済ませてしまっている例です。

具体的な内容を簡単に表現していることに対して使っているいい例だと言っていいでしょう。

この使い方では、「一言で世界進出と言っても」と置き換えても意味が通ります。

例えば、アメリカやカナダ、メキシコといったアメリカ大陸の国々を短く「世界」と表現しているかも知れないからです(対象は想像でも構いません)。

例文2

「自動車と一口に言っても、スポーツカーなのか、または高級車なのか分からない」

もしくは軽自動車なのかも知れません。

この場合にも、「一言で言っても」とも表現することができますが、「一口」の方が合っています。

言葉の長さではなく、対象の範囲が広い時に、この「自動車」のようなその総称に対して、「そんなに簡単に言う(表現する)な」と使っている訳です。

例文3

「芸能人だと一口に言っても、幅があり過ぎる」

歌手や俳優、お笑い芸人など、芸能人と言っても色々な種類がありますが、それらを全てまとめて「一口」と表現しており、それでは具体的にどんな芸能人なのか分からないと言っています。

このような使い方も上の自動車の例のようによく見掛けます。

「一口に言っても」に対義表現はある?

「一口に言っても」に対義表現はある?

「一口に言っても」と反対の意味になる表現は、「簡単に言うなら」です。

「簡単に表現すると」でも意味は同じで、言葉的に前者の方が対義表現だと考えていいでしょう。

正反対の意味ながら、使い方によっては同じ意味を表現できるところが特徴です。

上の「自動車と一口に言っても、スポーツカーなのか〜」という例文をこの表現で言い換えてみると、「簡単に言うなら自動車だが、スポーツカーなのか〜」となります。

icon まとめ

「一口に言っても」は、何かを簡単に表現された時に、それについてもっと詳しく教えて欲しいという意味から使います。

よく似た使い方ができる「一言で言っても」も合わせて覚えておきましょう。