「這いつくばる」とは?意味・読み方・類語・英語【使い方や例文】
言葉には、色々な種類の言葉がありますが、日常的に使っている言葉でも、じっくりとその言葉のフレーズを見直してみると、「一体どんな意味があるのだろう?」と思うものがたくさんあります。
「這いつくばる」という言葉もその1つかもしれません。
今回は、この「這いつくばる」について触れていこうと思います。
目次
- 「這いつくばる」の意味とは?
- 「這いつくばる」の読み方
- 「這いつくばる」の英語(解釈)
- 「這いつくばる」の「つくばる」とは?
- 「這いつくばる」の言葉の使い方
- 「這いつくばる」を使った例文や短文(解釈)
- 「這いつくばる」の類語や類義表現
「這いつくばる」の意味とは?
「這いつくばる」とは、「平伏する」という意味がある言葉で、身体をうつ伏せになった姿勢のことをイメージすると分かりやすいでしょう。
また、その姿勢から意味が転じて、「卑屈になる」というような意味に転じて来ました。
「這いつくばる」の読み方
「這いつくばる」は、「はいつくばる」という読み方をします。
「這いつくばる」の英語(解釈)
「這いつくばる」を英語で訳してみると、“to grovel”、“to go down on one's hands and knees”という表現ができます。
「這いつくばる」の「つくばる」とは?
「這いつくばる」の表現の中で、普段の会話の中で、ほとんど使われないと思われるのが、「つくばる」という言葉です。
「つくばる」とは、「足を1つの場所に引きしめて立つこと」や「足に重みをかけて、棒だちになる」という意味がある他に、「うずくまる」、「足を揃えてしゃがみ尻を足首の上に乗せる」という意味もあります。
「這いつくばる」で使われる場合は、「お尻を足首の上に乗せる」の意味が当てはまります。
元々は「しゃがむ」ポーズから来ており、「うずくまる」姿勢の変化していったものと思われます。
それに加えて、腰を落としつつ足を揃えて座ることから、「平伏」姿勢になっていったと解釈できるでしょう。
「這いつくばる」の言葉の使い方
「這いつくばる」は、使われている言葉自体が意外と難しいイメージを覚えてしまうのですが、身近な場面でよく使われていることがあります。
例えば、力の強い人や立場が上の人に対して平伏する時、あるいは大きな施設を地震の揺れで地面に身をかがめるような時に使われます。
「這いつくばる」を使った例文や短文(解釈)
では、ここで「這いつくばる」を使った例文を見ていくことで、具体的な活用シーンをイメージしてもらえればと思います。
- 「這いつくばる」の例文1
- 「這いつくばる」の例文2
- 「這いつくばる」の例文3
「這いつくばる」の例文1
「あの家は、向こう側の川岸の太い木の下に這いつくばるような姿で格好で建てられていた。一体どんな人がすんでいるのだろうか?」
この例文は、まるでいたずら好きか、冒険好きな少年のセリフのようです。
川岸に「這いつくばる」ような建てられ方をした家は、子供にとっては、まさに秘密基地のような感覚なのかもしれません。
昔の子供達は、このような家を見ると、すぐに入り込んで自分の城のように思えたのです。
もう今ではこんな感覚で遊べる子供達もかなり少なくなったのではないでしょうか?
「這いつくばる」の例文2
「地面に這いつくばるより、できる限り高い位置に目を置いておくことです」
これは地震の際の身の置き方のことを言っているようです。
身をうつ伏せにして、地面に倒れる姿勢を取ることは、地震などの災害の時ではなく、街中で銃撃戦が始まったりと戦争の真っ只中に身をさらしている場合でしょう。
地震の時は、できるだけ視線を高くして、周りで何が起きているのかを冷静に把握できるようにしておくことが大切です。
「這いつくばる」の例文3
「彼女は、爆音とともに即座にその場に這いつくばり、頭を低くして隙間をのぞいたのです」
これはおそらくテロや銃撃戦に遭遇してしまった「彼女」が取った行動でしょう。
その場に「這いつくばる」ことで、身の危険を極度に下げることができます。
そのような施政を保ちつつ、隙間からのぞき込んで、辺りの状況がどのようになっているのかを把握しようと努めているのです。
かなり経験豊富な「彼女」ですが、日本ではこのような場面に出くわすことがほとんどないので、万が一、遭遇してしまったなら、冷静に対処できる人は、そんなに多くはいないことでしょう。
「這いつくばる」の類語や類義表現
「這いつくばる」は、他にもどのような表現で言い換えることができるでしょうか?
類義語を2つほど挙げてみました。
- 「しぶとく」
- 「平身低頭する」
「しぶとく」
「しぶとく」という言葉が「這いつくばる」の類義語として挙げることができるでしょう。
「我慢強くへこたれない」や「粘り強く頑張ること」という意味があり、もっぱらいい意味で使われることもありますし、わるい意味で使われることもある言葉です。
例えば、「彼女はどんな困難にもしぶとく生き残っていくタフさがある」というような例文では、「決して負けない彼女」といういい意味が伝わってきます。
「あいつはしぶとく質問してくるので、面倒だ」となると、「しつこく質問してくるあいつ」とマイナスイメージがつきまとってしまいそうです。
「平身低頭する」
「平身低頭」は「へいしんていとう」と読みますが、「恐れ多く思うこと」や「ペコペコすること」という意味を持っている言葉です。
「平身」とは「頭が地面につくほど身を低くすること」で、「低頭」は「気持ちを表すために頭を下げること」を表しています。
「身体を低くかがめて頭を下げて縮こまる」という意味から転じて、「ひたすら謝罪すること」を意味する言葉になっていきました。
「平身低頭」は、とても相手を恐れ入ったことを表す場合に使いますので、「ひたすら恐縮する」という意味になります。
したがって、感謝やお礼に対しては使うことは、全く見かけることがないのです。
多くは謝罪やお詫びの場面で使われている表現になります。
「相手がきちんと理解してくれるまで、平身低頭で謝り続けるしかない」このような形で使われることになります。
「這いつくばる」という言葉の意味や使い方を理解できたでしょうか?
この言葉は、よく聞くことがある言葉ですが、実際にどんな場面で活躍できるかをイメージすることが難しい人も少なくありません。
今回の説明で、どのようなケースで活用できるかを掴むことができれば、意外と身近な場面で当てはめることができるようになるでしょう。
これを機にこのような言葉を勉強して言葉のボキャブラリーを増やして行ってください。
ビジネスシーンでの会話に大いに役立つことと思います。