「お達し」とは?意味・読み方・英語【使い方や例文】
「お達し」という言葉の意味や使い方を紹介します。
さらに「お達し」の英語や、「お達し」を使った例文を紹介していきます。
目次
- 「お達し」の意味とは?
- 「お達し」の意味
- 「お達し」の英語
- 「お達し」の言葉の使い方
- 「お達し」を使った言葉と意味を解釈
- 「お達し」を使った例文
「お達し」の意味とは?
みなさんは「お達し」という言葉を知っているでしょうか。
「お達し」は「おたっし」と読み、ビジネスシーンで登場する機会が多い言葉です。
みなさんのしているお仕事によっては、「お達し」という言葉と毎日のように触れ合っているかもしれません。
一方で学生のみなさんや若い世代のみなさんは、「お達し」という言葉を、今回初めて聞いたかもしれません。
そこで「お達し」という言葉の意味や使い方を紹介します。
これから社会に出て活躍する方は、「お達し」という言葉の意味を理解しておくと、仕事を始めた時にスムーズなスタートを切れるでしょう。
「お達し」の意味
「お達し」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「お達し」には、「立場が上の者からの命令」という意味があります。
中でも官庁からの指令や訓令は「お達し」と言われる事が多くなっています。
公務員として働いている方は、「○○からのお達しだ」などと、「お達し」を使う機会が多いはずです。
一方で民間の企業で働いている方も、上司からの命令を「○○さんからのお達しで…」という風に言い換えているのではないでしょうか。
また江戸時代に、幕府から関係機関に発せられる法令や命令を「お達し」と言いました。
時代劇などをみていると、「幕府からのお達しだ」などというセリフが登場するかもしれません。
このように「お達し」には、立場や権力が上の者からの命令や指図という意味があります。
「お達し」の英語
「お達し」を英語にするとどのような表現になるでしょうか。
「お達し」は英語で、“notice”(ノーティス)になります。
“notice”には「通知」や「お知らせ」という意味があり、「お達し」という意味もあります。
さらに、“an announcement”(アンアナウンスメント)という英語にもする事ができます。
“an announcement”には「発表」という意味があり、「お達し」という意味もあるためです。
このように「お達し」は“notice”や“an announcement”という意味がありますので、英語を使う機会のために覚えておきましょう。
「お達し」の言葉の使い方
「お達し」という言葉をどのような場面で使えばいいでしょうか。
「お達し」という言葉には、上からの指図や命令という意味がありますので、上層部の誰かから命令された時に、「お達し」という言葉を使ってみましょう。
直接の上司など、同じ職場で働いている上司からの指図や命令には、「お達し」という言葉をあまり使いません。
役員室で働いていて、普段は会わないような立場の上司から、命令や指図を受けた時などに、「お達し」という言葉を使います。
またその指図や命令は決定事項で、覆す事ができない場合が多くなっています。
古くは江戸幕府の指示や命令、現在でも官庁の支持や命令を「お達し」と言うため、個人で逆らう事ができないような指図や命令に対して、揶揄の意味も込めて「お達し」ということがあります。
「お達し」を使った言葉と意味を解釈
次に「お達し」を使った言葉を紹介し、その意味を解釈して行きます。
「お達し」を使った定型句のような言葉ですので、覚えておくと使い勝手がいいでしょう。
- 「矢のようなお達し」
- 「お達しが下る」
「矢のようなお達し」
「矢のようなお達し」という言葉があります。
「矢のような」には、「非常に速い」という意味があるため、「矢のようなお達し」には「非常に速い命令や指図」という意味があります。
例えば会社勤めをしている人なら、上司から素早い指示が、それほど間隔をあけずにどんどん来たという経験があるかもしれません。
このような状況を「矢のようなお達し」と言います。
会社の非常事態や、重要な仕事の最中には、「矢のようなお達し」が来る機会が多いかもしれません。
「お達しが下る」
「お達しが下る」という言い回しも良く使います。
「下る」という言葉には、「かなり地位の高い人からの、命令や指図」という意味があります。
そのため「お達しが下る」という時は、命令や指図をしているのが、かなり立場が上の人という事になります。
「お達し」を使った例文
「お達し」という言葉を使った例文を紹介していきます。
様々な場面における「お達し」を使った文章を見て、この言葉の使い方のコツを覚えましょう。
- 例文1
- 例文2
- 例文3
例文1
「その箱を開けてはいけないという『お達し』が出ています」
この例文は、浦島太郎の玉手箱のシーンを彷彿させるような文章になっています。
このように竜宮城の乙姫様のような、地位が高い人からの命令や指図を、「お達し」と言います。
かなり上の立場の人から指図がある時は、指図に対して質問をする事が難しいケースがあります。
「箱を開けてしまったらどうなるのですか」などと聞きにくい雰囲気がありますが、その命令や指図は守らなければなりません。
例文2
「会社の秘密を口外するなと、上からの『お達し』だ」
ビジネスシーンでは、「お達し」という言葉が頻繁に登場します。
この例文のように、会社の秘密を社外に漏らさないよう、箝口令が出る事があります。
このような時に、「お達し」という言葉を使います。
秘密を口外しないようにというタイプの命令は、○○社長から直接命令された、などの情報が一般の社員まで届かないケースが多くなっています。
そのため、とにかく上の立場の人からの命令だという意味で「お達し」という言葉を使います。
「命令」という言葉を聞くと「誰からですか」と聞き返したくなりますが、「お達し」という言葉を聞くと「黙って従うしかない」という気持ちになりやすい傾向があります。
例文3
「市民は家の中にいるよう、『お達し』が出ました」
この例文の「お達し」は政府や自治体など、かなり大きな組織から出されている命令です。
暴動が起きていたり、災害が起こっているなど、かなりの非常事態であると想像できます。
ここまで明確な指示は出ませんが、台風が近づいている時は、これに近いような「お達し」をニュースなどを通じて知る事があるでしょう。
「お達し」という言葉の意味や使い方を見てきました。
ビジネスシーンでは、「お達し」という言葉を頻繁に使いますので、これから社会に出る予定がある人は、今のうちに「お達し」の意味や使い方を覚えておくと便利でしょう。