「ご教示」とは?意味・読み方・類語・英語【使い方や例文】
この「ご教示」は、受身の表現として使われます。
自らが行うのではなく、それを求めて使う言葉です。
目次
- 「ご教示」の意味とは?
- 「ご教示」の読み方
- 「ご教示」の英語(解釈)
- 「ご教示」の言葉の使い方
- 「ご教示」を使った言葉と意味を解釈
- 「ご教示」を使った例文や短文(解釈)
- 「ご教示」の類語や類義表現・言い換え
「ご教示」の意味とは?
ご教示とは、「教え示してもらうこと」です。
自分が何か分からないことがあった時に、誰かにそれを願い出る時に使います。
使い方が決まっている言葉で、「ご教示ください」、「ご教示いただきたい」といった形になることがほとんどです。
これを「お願いする」という形で使う言葉で、簡単に言い換えると「教えてください」と言っているのと同じです。
この言葉で教えを乞う対象は、自分より立場の上の人や目上の人になります。
それも、かなり立場や年齢の差がある時に使う言葉だと考えてください。
「ご教示」の読み方
「ご教示」は、「ごきょうじ」と読んでください。
聞き慣れない言葉ですが、間違えて読むことはまずないでしょう。
よく似た表現で、「ご教授」(ごきょうじゅ)という言葉が別に存在しますが、これについては下記の類語の項で詳しく解説します。
読み方が似ているので、こちらと間違えないように気を付けてください。
「ご教示」の英語(解釈)
ご教示は、「ご教示ください」、「ご教示いただきたい」という形にした上でないと、英語にするのは困難です。
よって、この形の表現の英訳になりますが、“may I ask you a favor”がそれに近い表現です。
「教えていただいてよろしいでしょうか」と言っており、「ご教示ください」と同様に、目上の人に対して使っても問題ありません。
もっと丁寧にするなら、“I would highly appreciate if 〜”という表現が、「どうか〜を教えてくださいますか」となります。
こちらの方が意味として「ご教示ください」に近いと考えられますが、丁寧過ぎるきらいがあるので、状況に応じて使い分けるといいでしょう。
「ご教示」の言葉の使い方
ご教示は、ここまでに書いてきたように「ご教示ください」、「ご教示いただきたい」といった形で使います。
"自分が行う側として使う場合には、「ご」を外して「教示」にして使います。
しかし、その「教示」は、あまり使われる言葉ではありません。
「ご教示」が自分とかなり立場が離れている相手に教えを乞う時に使うのと同じで、「教示」する場合もまた、自分がとても上の立場から(下知に近い形で)行うことになるからです。
「ご教示」を使った言葉と意味を解釈
ご教示という言葉を使う形として、「ご教示いただきたい」と先に挙げていますが、このままの表現では些か偉そうな言い方になってしまいます。
実際には以下のような形で使うことが多いと言えるでしょう。
- 「ご教示いただきたく存じます」
- 「ご教示いただければ幸いです」
「ご教示いただきたく存じます」
とても丁寧に、「ご教示ください」(教えていただけますか)と言っていると考えてください。
ここまでの表現は、自分が大学生で相手がその大学の教授クラスでもない限り、使うことはないでしょう。
これ以上の表現がないほど丁寧な形なので、そう簡単に使うべきではありません。
「ご教示いただければ幸いです」
「ご教示」の使い方として、よく見る形だと言えるでしょう。
このように使っておけば、相手が誰であろうと失礼になることはありません。
更に丁寧にしたい時には、上の「ご教示いただきたく存じます」を使うといいでしょう。
「ご教示」を使った例文や短文(解釈)
ご教示を使った例文や短文です。
丁寧な形は既に上で挙げているので、ここでは一般的な使い方や、軽く使うことのできる例を挙げていきます。
- 「ご教示」の例文1
- 「ご教示」の例文2
「ご教示」の例文1
「その方法をご教示くださいますようお願いいたします」
「ご教示」の一般的な使い方だと言っていいでしょう。
一見、かなり丁寧に使っているように見えますが、使う時にはこれくらいの表現を伴うのが普通です。
それは、この言葉の性質だけでなく、使う相手が自分よりかなり立場や年齢が上の人だからという点が大きいと考えていいでしょう。
「ご教示」の例文2
「どれが必要になるのかご教示願います」
それほど上の立場の人に対しては使っていない例になります。
"教えてください"と同程度のレベルで使う場合には、このような表現がいいでしょう。
「ご教示」は、基本的にはかなり立場に差がある場合に使う言葉ですが、それが多少上の人やビジネスで取引相手などに使う時には、こういった形にするといいでしょう。
特にビジネスであれば、連絡や取引の際に普通に使っても構わない表現です。
「ご教示」の類語や類義表現・言い換え
ご教示と似た意味で使える言葉や表現です。
前述した「ご教授」についてもここで説明します。
- 「ご教授」【ごきょうじゅ】
- 「ご指導」【ごしどう】
「ご教授」【ごきょうじゅ】
この言葉も「ご教示」と同様に、受身で使う言葉です。
その為、「ご教授ください」、「ご教授願います」などの形になることがほとんどです。
「ご教示」と同様に、年齢や立場が離れている人に教えを乞う時に使います。
主に学問的なことを教えてもらう場合に使う言葉で、継続して教えてもらう(もらっている)時にも使えるという点が「ご教示」とは異なります。
その為、「詳しくご教授いただいています」という使い方ができ、この場合、ただ教えてもらったというだけでなく、継続して詳しく教えてもらっていますという解釈になります。
この言葉は「ご」を付けずに使うと、大学などの「教授」職の意味になるだけでなく、「教授する」という自分が教える側の立場で用いることができますが、「教示」の場合と同様に、あまりこちらで使うことはありません(偉そうな表現になってしまいます)。
「ご指導」【ごしどう】
この「ご指導」も、「ご指導ください」と自分にそれを行って欲しいと使う言葉です。
「ご教示」とは違って、「ご」を外した「指導」という形でも多く使われます。
「何かを指導して欲しい」という意味で使いますが、「ご教示」より軽く使える言葉なので、そこまでの言葉は必要はないと思った時に使ってください。
「ご」を付けない形で使いやすいのもこのことからです。
ご教示とまで使うからには、自分から見て相当な相手が対象になります。
よって、この言葉の使い方だけでなく、前後の文章の表現はもちろん、態度もきちんとしないといけないのは言うまでもありません。