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「差し出がましい」とは?意味・類語・英語【使い方や例文】

「差し出がましい」とは、「必要以上に他人のことに干渉しようとすること」「出しゃばるような印象を与えること」です。

「差し出がましい」「意味・読み方・英語と解釈・語源・差し出がましいと厚かましいの違い・使い方・例文と解釈・類語や類義表現」などについて、詳しく説明していきます。

差し出がましい

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目次

  • 「差し出がましい」の意味とは?
  • 「差し出がましい」の読み方
  • 「差し出がましい」の英語(解釈)
  • 「差し出がましい」の語源
  • 「差し出がましい」と「厚かましい」の違い
  • 「差し出がましい」の言葉の使い方
  • 「差し出がましい」を使った例文・短文(解釈)
  • 「差し出がましい」の類語や類義の表現


「差し出がましい」の意味とは?

「差し出がましい」の意味とは?

「差し出がましい」の意味は、「必要以上に他人のことに干渉しようとすること」「出しゃばるような印象を与えること・出過ぎているお節介な感じがあること」になります。

「差し出がましい」という言葉は、他人に対して使うこともできますが、ビジネスシーンや特定の人間関係などにおいて、基本的に自分の行動・提案を謙遜して言う場合に使われることが多くなっています。

自分の行動や提案内容について謙遜して言う時には、「差し出がましいこととは存じますが〜」といった定型的な言い回しが良く用いられます。

「差し出がましい」は、「相手が求めてもいないことを、出しゃばって自分からやろうとすること」「お節介であっても相手のために苦言を呈そうとすること」という意味合いがある言葉です。

例えば、「差し出がましいことを申しますが、この決算報告書はコンプライアンス上のリスクがあります」などの文章で、「差し出がましい」の意味を示せるのです。



「差し出がましい」の読み方

「差し出がましい」の読み方

「差し出がましい」の読み方は、「さしでがましい」になります。

「差し出がましい」の英語(解釈)

「差し出がましい」の英語(解釈)

「差し出がましい」の英語とその意味の解釈は、以下のようになります。

“I'm afraid this is none of my business〜”(「私の仕事ではないことを恐れますが=私とは関係のないことに干渉するようで恐縮ですが」から、「差し出がましい」を意味しています。)

“I'm afraid this is none of my business, I thought you should apologize to your wife. ”(差し出がましいことを申し上げますが、奥さんに謝ったほうがいいのではないかと思います。)

“make an impertinent(uncalled‐for) remark”(「出しゃばった生意気な発言をする」から、「差し出がましいことを言う」を意味します。)

“Her made an impertinent(uncalled‐for) remark at the board of directors. ”(彼女は重役会議で、差し出がましい発言をしました。)

“put oneself forward”(「自分自身を前に出しすぎる」から、「差し出がましいことをする」を意味します。)

“I put myself forward to tough conditions in the negotiating arena. ”(私は厳しい条件交渉の場で、差し出がましい行動をしました。)

“At the risk of sounding too forward〜”(「出過ぎている発言だと聞かれるリスクがありますが」から、「差し出がましいことを言いますが〜」を意味します。)



「差し出がましい」の語源

「差し出がましい」の語源

「差し出がましい」の語源は、古語の「差し出づ(さしいづ)」にあります。

「差し出づ」という古語は、「出しゃばること・出過ぎたことをすること」を意味しています。

「差し出づ」「がましい」という接尾語がついているのですが、「がましい」「〜らしい・〜みたい」を意味しています。

「差し出づ+がましい」で、「差し出がましい」となりましたが、元々は古語では「さしいでがましい」と読まれていました。

そこから読み方が変化して、近代・現代においては「差し出がましい(さしでがましい)」という読み方になったのです。

「差し出がましい」と「厚かましい」の違い

「差し出がましい」と「厚かましい」の違い

「差し出がましい」「厚かましい」の違いは、「差し出がましい」という言葉は「必要以上にお節介なことをして干渉すること(分をわきまえずに他人と関わろうとすること)」を意味していますが、「厚かましい」のほうは「行動・態度に慎みがなくて図々しいこと(遠慮がなくて押し付けがましいこと)」を意味しているという違いがあります。

「厚かましい」の方が「差し出がましい」よりも、「図々しさの度合い・遠慮の度合い」が相対的に強くなっていて、「厚かましい」「目上の人に対するお願い事・要請」などをする場合に使われることが多くなっています。

「差し出がましい」は、「分不相応なお節介・出過ぎた忠告や意見」といった意味合いが強くなります。

「厚かましいお願い事ですが〜」のほうが、「差し出がましいお願い事ですが〜」よりも自然な言葉の使い方であり、実際の使用頻度も高くなっています。

「差し出がましい」の言葉の使い方

「差し出がましい」の言葉の使い方

「差し出がましい」の言葉の使い方は、「必要以上に相手のことに干渉しようとする場合」「相手に対して出しゃばるような印象(お節介な印象を与える時)」に使うという使い方になります。

「差し出がましい」の言葉は、お節介なこと(過干渉なこと)をしようとする自分の行動・提案をへりくだって言う場合に使われることが多くなっています。

それ以外にも、「相手のために敢えてでしゃばって(お節介をして)、苦言・忠告をするような場合」にも、「差し出がましい」の言葉が使われます。

例えば、「差し出がましいこととは存じますが、私どもにアドバイスできることがあればと思い訪問させて頂きました〜」などの言い回しを、ビジネスシーンなどで使用できます。

「差し出がましい」を使った例文・短文(解釈)

「差し出がましい」を使った例文・短文(解釈)

「差し出がましい」を使った例文・短文を紹介して、その意味を解釈していきます。

  • 「差し出がましい」の例文1
  • 「差し出がましい」の例文2
  • 「差し出がましい」の例文3

「差し出がましい」の例文1

「先日は、いきなり差し出がましい行動をしてしまい、申し訳ございませんでした」

この「差し出がましい」を使った例文は、「先日は、いきなりお節介な行動(押し付けがましい行動)をしてしまい、申し訳ございませんでした」

という謝罪する内容になっています。

この例文の「差し出がましい」は、自分のお節介の自覚を前提にして、謝罪する用法になっています。

「差し出がましい」の例文2

「差し出がましいことを申し上げますが、御社の売上を現在以上に上げていくためには、現在のビジネスモデルでは難しいかと思います」

この「差し出がましい」を使った例文は、「私の立場からは出過ぎたことを申し上げることになりますが、御社の売上を今以上に上げていくためには、現在のビジネスモデルでは難しいかと思います」というアドバイスを伝えています。

この例文は、「自分の忠告を謙遜していう表現」になっています。

「差し出がましい」の例文3

「この会社に長くいたいなら、私に差し出がましい口を挟むことは、金輪際、慎んでもらいたい」

この「差し出がましい」を使った例文は、「会社のワンマンな社長・幹部などが、部下に対して自分に出しゃばった口を聞くなという叱責・注意」を意味しています。

「この会社で長く働きたいなら、今後は一切、私に忠告したり批判したりするようなことを言うな」ということを伝えているのです。

「差し出がましい」の類語や類義の表現

「差し出がましい」の類語や類義の表現

「差し出がましい」の類語や類義の表現には、どのようなものがあるのでしょうか?「差し出がましい」の類語・類義表現について、分かりやすく解説していきます。

  • 「お節介・出過ぎている」
  • 「おこがましい」
  • 「僭越」

「お節介・出過ぎている」

「差し出がましい」の類語・類義表現として、「お節介・出過ぎている」があります。

「お節介」というのは、「自分がよかれと思って、相手が望んでもいないことを押し付けること」「相手のために過剰なまでに干渉・世話焼き(援助)をしようとすること」を意味しています。

「出過ぎている」の言葉の意味は、「自分の立場や役割に照らして、分不相応なでしゃばった言動をしていること」になります。

必要以上に他人に干渉する「差し出がましい」の類語として、「お節介・出過ぎている」が上げられます。

「おこがましい」

「差し出がましい」の類語・類義表現として、「おこがましい」があります。

「おこがましい」の言葉の意味は、「身の程をわきまえずに生意気であること・分不相応に差し出がましい言動をすること」になります。

出しゃばって分不相応なお節介・言動をする「差し出がましい」の類義表現として、「おこがましい(痴がましい・烏滸がましい)」という言葉を指摘できます。

「僭越」

「差し出がましい」の類語・類義表現として、「僭越(せんえつ)・余計なお世話」があります。

「僭越」の言葉の意味は、「自分の地位や立場をわきまえずに、出過ぎたことをすること」「自分にとって分不相応な役割をすること」になります。

自分の身分・立場をわきまえずに出過ぎたことをする「差し出がましい」の類語として、「僭越」を上げることができます。

「差し出がましいことと存じますが〜」の文章は、「僭越ながら〜」に言い換えることもできます。

icon まとめ

「差し出がましい」という言葉について徹底的に解説しましたが、差し出がましいには「必要以上に他人のことに干渉しようとすること」「出しゃばるような印象を与えること」などの意味があります。

「差し出がましい」の類語・類義表現としては、「お節介である・出過ぎている」「おこがましい」「僭越・余計なお世話」などがあります。

「差し出がましい」という言葉について詳しく調べたい時は、この記事を参考にしてみて下さい。