「佳境」とは?意味・読み方・英語【使い方や例文】
「佳境」という言葉の意味や使い方を紹介します。
さらに「佳境」の英語と、「佳境」を使った例文を紹介していきます。
目次
- 「佳境」の意味とは?
- 「佳境」の意味
- 「佳境」の英語
- 「佳境」の言葉の使い方
- 「佳境」の語源
- 「佳境」を使った例文
「佳境」の意味とは?
「佳境」という言葉を知っているでしょうか。
「佳境」は「かきょう」と読みます。
テレビや映画などを見ている時に、一緒にいる友達や家族が「ここから佳境だよ」などと言うのを聞いた事があるかもしれません。
また「佳境」という言葉でイメージできる、ドラマのワンシーンなどを想像する人もいるでしょう。
一方で「佳境」という言葉を、今回初めて耳にするという人もいるかもしれません。
そこで「佳境」という言葉の意味や使い方を紹介します。
この言葉の意味を知る事で、なぜ映画などを見ている人が「佳境」という言葉を使うのか、その意味が理解できるようになるかもしれません。
「佳境」の意味
「佳境」という言葉にはどのような意味があるでしょうか。
「佳境」には、「興味深い場面」という意味があります。
ドラマや映画を見ていると、その先の展開が気になり、徐々に物語に引き込まれていきます。
そして興味深い場面に入りそうな時に、一緒に観ている誰かが「ここからが、このドラマの『佳境』だ」などと言います。
このように、そのドラマの中でも見せ場になるような、興味深い場面は「佳境」と言います。
ドラマや映画だけでなく、人生においても「佳境」はあります。
誰かの一生を振り返った時に、あの時代に彼は「佳境」を迎えた、などと振り返る事ができます。
さらに「佳境」には「優れた境地」「良い場所」「景色の良い場所」という意味もありますので、同時に覚えておきましょう。
「佳境」の英語
「佳境」を英語にするとどのような表現になるのでしょうか。
「佳境」を英語に直すと“climax”(クライマックス)になります。
「クライマックス」は日本中に浸透しているカタカナ語のため、意味が分かりやすいのではないでしょうか。
プロ野球のプレーオフも「クライマックスシリーズ」と呼ばれていますが、「クライマックス」には、「佳境」という意味もあります。
確かに、プロ野球ファンの方なら、通常のペナントレースよりもクライマックスシリーズの方が興味深いと感じているかもしれません。
このように「佳境」は、英語にすると“climax”になります。
「佳境」の言葉の使い方
「佳境」という言葉をどのような場面で使えばいいでしょうか。
「佳境」という意味には、「物語の興味深い場面」という意味があります。
そこでストーリー性があるものが、興味深い場面を迎える時に、「佳境」という言葉を使ってみましょう。
例えば、サッカーのリーグ戦が始まり、後半に入り優勝争いが始まると、それまでの戦いよりも興味深くなります。
このような時に「佳境に入る」などと言ってみましょう。
また誰かの話が興味深くなってきたタイミングで、「佳境を迎えた」などと言うのも良いでしょう。
もちろん映画や小説が、面白くなってきたタイミングで「佳境に突入した」などと言う事もできます。
このように長い物語の中でも、特に興味深い場面を迎えた時に、「佳境」という言葉を使いましょう。
「佳境」の語源
「佳境」という言葉にはどのような語源があるでしょうか。
「佳境」という言葉に使われている「佳」には「良い」という意味があり、「佳境」を簡単な言葉に直すと「良い場所」になります。
また「佳境」という言葉が使われるようになったのは、中国の画家のセリフがきっかけになったと言われています。
その画家がサトウキビを食べる時に、甘くない部分から食べているため、周囲の人が理由を聞きました。
すると「だんだん佳境に入るのが良い」と答えたといいます。
サトウキビの甘くない部分から食べて、徐々に甘い部分に入って行くのが楽しいというわけです。
このセリフが語源となり「佳境」「佳境に入る」などの言葉が生まれたとされています。
「佳境」を使った例文
「佳境」という言葉を使った例文を紹介していきます。
様々な場面における「佳境」を使った文章を見て、この言葉の使い方のコツを覚えましょう。
- 「佳境」の例文1
- 「佳境」の例文2
- 「佳境」の例文3
「佳境」の例文1
「物語はいよいよ『佳境』に入る」
小説や映画には、物語がありますが、「起承転結」「序破急」など、物語には構成があります。
物語が滑り出すと、徐々に加速を始め、いつしかクライマックスを迎えます。
物語が興味深い場面を迎えると、映画なら固唾をのんで見守る事になり、小説ならお風呂に入るタイミングでも読むのを止められなくなるかもしれません。
このような瞬間が「佳境に入る」というタイミングです。
物語のいちばんおいしい部分に入る、とてもワクワクするタイミングです。
「佳境」の例文2
「Aさんとの商談が『佳境』に入ると、緊張して唾を飲む音が聞こえた」
ビジネスシーンでも、「佳境」を迎える事があります。
例えば営業活動は、一つの物語と言えるでしょう。
ビラまきや突然の訪問などにより足掛かりを築き、何度も会う事で信頼関係をさらに築き、最終的な商談で契約を結ぶ事になります。
最終的な商談は、物語で言う所の「佳境」になります。
当事者としては楽しい場面でもあり、この例文のようにとても緊張する瞬間でもあるでしょう。
「佳境」の例文3
「長いシーズンもいよいよ『佳境』を迎えた」
プロ野球やサッカーリーグなどは、基本的、一年間を通じて一シーズンを送る事になります。
とても長い期間を経てようやく優勝争いを迎える頃は、ファンにとって、もっとも楽しい季節になります。
プロ野球なら秋を迎える頃に「佳境」を迎え、ファンは毎日、一喜一憂する事になります。
その日の試合に負けてしまえば悔しい思いもしますが、それも含めて楽しい時間になるでしょう。
このように、リーグ戦の中でも興味深い時期を向かる事を、「佳境を迎える」と表現します。
「佳境」という言葉の意味や使い方を見てきました。
小説や映画を読むのが好きな人なら、「佳境」という言葉を聞いた時に、何かの作品の大好きなシーンが浮かぶかもしれません。
スポーツ観戦好きなら、優勝争いの時期を思い出す事になるでしょう。
このように「佳境」を迎える事は、趣味を持つ人にとって幸せな時期を迎える事でもあります。