「分が悪い」とは?意味・読み方・英語【使い方や例文】
分が悪いという表現は、様々なシチュエーションで使われます。
多くは困った時ですが、完全にそうではない時でも使える言葉です。
目次
- 「分が悪い」の意味とは?
- 「分が悪い」の読み方
- 「分が悪い」の英語(解釈)
- 「分が悪い」の由来や語源
- 「分が悪い」の言葉の使い方
- 「分が悪い」を使った例文・短文(解釈)
- 「分が悪い」の類義語や置き換えられる表現
- 「分が悪い」の対義語
「分が悪い」の意味とは?
分が悪いとは、「形勢的に押されている」、「今のところ負けている」という時に使う言葉です。
しかし、まだ完全に結果が出たという訳ではなく、途中経過でそう思った時に使われます。
当然、このままではまずいという意味が込められているので、この分が悪いと感じた時には、それなりの改善の為の策が必要になります。
それは、何かしらの「てこ入れ」だったり、作戦自体の見直しなどになりますが、まだある程度は余裕があるという状態で使うこともある言葉なので、即そのようなことが求められるとは限りません。
そのような時には、「今のところ分が悪いが〜」という形になり、その後の逆転の目が見えてる場合に、遭えてこの言葉を使うようなこともあります。
「分が悪い」の読み方
「分が悪い」は、「ぶがわるい」と発音します。
そのまま読むだけなので、何も難しいことはありません。
無理な読み方をすることもできませんが、「ふんがわるい」と読めなくもないので、そうは読まないように注意するだけです。
「分が悪い」の英語(解釈)
分が悪いは、英語では“at disadvantage”という表現になります。
これで「不利な状況だ」という意味になり、「分が悪い」の英訳として使うことができます。
“at disadvantage of 〜”とすることで、「〜」に対して分が悪いという意味になり、この形で見掛けることが多いです。
“disadvantage”は、“advantage”にその否定形となる“dis”が頭に付いた単語です。
その“advantage”(アドバンテージ)は日本語としてもお馴染みの「有利な状況」を表す言葉ですが、その反対の意味として「分が悪い」ことの表現に使われているという訳です。
「分が悪い」の由来や語源
分が悪いは、「分」という勝敗の割合を指し示す言葉と、それが「悪い」と表現していることで、簡単に言えば「不利だ」という意味で使われる言葉です。
この意味での「分」は、その他に「五分五分」と使われることがあり、この場合は五分と五分、つまりは「互角」を意味します。
「部が悪い」というだけでは、どれだけ押されている状況なのかまでは分かりませんが、この五分五分という表現から借りて、十中で表すとなると、よくても六・四(自分側が四)、もしくは七・三以下という状況のこととなります。
「分が悪い」の言葉の使い方
分が悪いは、自分側がそのような状況だったり、何かを見た時にどちらがそれだと使う言葉です。
しかし、前述しましたが、今はそうと思っていても、まだまだ盛り返せるという場合にも使うことも多いので、負けを認めた時だけに使う言葉ではありません。
もう駄目だ(まず逆転は難しい)と思って使う場合には、頭に「完全に」、「全くを以って」などと付けることが多く、そこでどちらかという見分けが付くことが多いです。
「分が悪い」を使った例文・短文(解釈)
分が悪いを使った例文や短文です。
まだ負けた訳ではないという意味で使っているものも挙げてみます。
- 「分が悪い」の例文1
- 「分が悪い」の例文2
- 「分が悪い」の例文3
「分が悪い」の例文1
「この交渉は多少部が悪いが、これまでのことを考えると仕方がない」
「分が悪い」は何も勝負事ごとだけでなく、交渉の際にも使える言葉です。
その交渉で分が悪いと言えば、相手の方がいい条件で進んでしまっている状況を指しますが、この例文ではそれも仕方がないとしています。
その理由までは定かではありませんが、他の件では譲ってもらったなどといった事情があるのかも知れません。
「分が悪い」の例文2
「次の対戦相手は、かなり分が悪いと言うしかない」
これまでの対戦結果などから、どう考えても勝ち目に薄いと言っています。
勝負事では、その両者の「相性」というものも大切で、例えば、自分たちはAには勝てて、そのAはBには勝てるという時に、何故かBに勝てないといったことが少なくありません。
普通に考えると、Aに勝てるのでれば、Bにも勝てて当たり前のように思えますが、相性とはそういうものなのです。
「分が悪い」の例文3
「最初から分が悪いなどと思ってしまっては、勝てる勝負にも勝てないものだ」
戦う前から「分が悪い」と思ってしまうと、それがどうしても頭にある為に、本来の実力が出せないことがあるかも知れません。
言い方を変えると、最初から「負けてもしょうがない」と思っている訳なので、そんなことでは勝てる訳がありません。
本当に分が悪いと思っている場合でも、なるべくそのようなことは考えないことです。
「分が悪い」の類義語や置き換えられる表現
分が悪いと同じような意味で使える言葉や置き換えに使える表現です。
どれも、勝負事以外にも使える言葉です。
- 「敗色濃厚」【はいしょくのうこう】
- 「旗色が悪い」【はたいろがわるい】
- 「風向きが悪い」【かざむきがわるい】
「敗色濃厚」【はいしょくのうこう】
「分が悪い」より、更に負ける可能性が高いという時に使う言葉です。
「濃厚」な可能性で負けてしまうことを示唆しているので、この状態からの逆転はまず難しい状況だという時に使われます。
「完全に分が悪い」という状況をこの言葉で言い換えることができると考えてください。
「旗色が悪い」【はたいろがわるい】
この表現は、「分が悪い」とほぼ同様の意味になります。
「旗色が悪いが〜」とすれば、まだある程度の余裕がある時にも使える言葉で、置き換え表現としても使えます。
特に団体競技などで自分たちが負けそうな時(不利な状況)に使われることが多い言葉です。
「風向きが悪い」【かざむきがわるい】
これも上の「旗色が悪い」と同様で、多少不利だという時に使います。
「分が悪い」の置き換えになるだけでなく、響きがいいことから、こちらの方が好んで使われることも多いです。
上の「旗色」という表現は、昔の戦国武将同士の戦いにおいて、味方の旗が後退していく様子が由来になっていますが、こちらの「風向き」は、ゴルフで不利になる風が吹くことが語源(元は海外で使われていた比喩)だという説があります(諸説あるようです)。
「分が悪い」の対義語
「分が悪い」と正反対の意味になる対義語は、「分がいい」、「旗色がいい」、「風向きがいい」といった、類義語と共にそれぞれをよい方の表現に変化させた形がそれに当たります。
また、「分がある」という表現があり、こちらが一番スマートな形の言葉です。
「悪い」に対して「いい」と変化させるだけでなく、この「ある」という表現が独特のいい味を出していると言えるでしょう。
分が悪いは、色々な「状況が芳しくない」という時に使う言葉で、実際に使える場面も多いでしょう。
まだ結果までは出ていないが、今のところ(とりあえず)そのような状況だという意味で幅広く使うことができる言葉です。