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「貧窮」の意味とは?類語、英語や使い方、例文を紹介!

「貧窮問答歌」という山上憶良の和歌で知っている人もいるかと思いますが、「貧窮」とはどんな言葉でしょう?

お金に困っている、というイメージがありますが、「貧乏」「貧困」とはどう違うのでしょうか?

そういえばなにが違うんだろう、そもそも「貧窮」ってなんだろう、という方はぜひこの機会に一読してみてください。

貧窮

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「貧窮」の意味とは?類語、英語や使い方、例文を紹介!>


目次

  • 「貧窮」の意味とは?
  • 「貧窮」の読み方
  • 「貧窮」の英語
  • 「貧窮」の「貧困」の違い
  • 「貧窮」の言葉の使い方
  • 「貧窮」を使った例文・短文
  • 「貧窮問答歌」について
  • 「貧窮」の類語や類義表現


「貧窮」の意味とは?

「貧窮」の意味とは?

「貧窮」とは、生活に苦しむほど経済的余裕がないこと、貧しさゆえに苦しむこと、という意味の言葉です。

借金の返済などのために、生活するための最低限度のお金がない場合や、家族との死別や離別を原因に、お金に困る暮らしぶりをしている場合などによく使われます。



「貧窮」の読み方

「貧窮」の読み方

現在では「ひんきゅう」と呼ばれていますが、昔は「びんぐう」ともいいました。

「貧」という漢字は、まずしい、財産がないこと、みすぼらしいようす、足りていないこと、などの意味を持ち、ほかに「ビン」「まず-しい」の読みがあります。

「窮」という漢字は、きわめる、突き詰めること、という意味もありますが、ここでは行き詰まること、身動きできないこと、苦しい、といった意味で使われており、ほかに「きわ-める」「きわ-まる」の読みを持っています。

身動きできないほどのまずしさと思うと、「貧窮」がどれほどの状況かすこし理解できます。

「貧窮」の英語

「貧窮」の英語

貧しい、という意味で考えると、“poor”という単語を浮かべる人も多いかと思います。

“poor”は、貧しい、貧民、貧困層といった意味を持ちます。

ほかに「貧窮」を意味する英語としては、“poverty”“penury”“destitute”といった単語が当たります。

より厳しい貧困を表したいときには、“great poverty”などとすると伝わりやすくなります。



「貧窮」の「貧困」の違い

「貧窮」の「貧困」の違い

「貧困」とは字のとおり、貧しくて困る、という意味の言葉です。

経済的な貧しさに関しては「貧窮」「貧困」には意味あい的に大きな差はありませんが、一般的には「貧困」という言葉が使われます。

また、「貧困」には、「貧困な発想」などのように、経済面以外の乏しさについても言及することがありますので、「貧窮」イコール「貧困」とはいえないことがわかります。

「貧窮」の言葉の使い方

「貧窮」の言葉の使い方

「貧窮」は、「貧窮する」「貧窮者」などのように使われることがよくあります。

自分のことに対しても、他人に対しても使える言葉ですが、あまりお金の話は多くの人にはしませんので、はっきりと人と対峙しているときに声に出すことはすくないかもしれません。

また、創作の中などでは、まずしくいやしいことを「貧窮下賤」(ひんぐうげせん・びんぐげせん)などということもあります。

「貧窮」を使った例文・短文

「貧窮」を使った例文・短文

それでは具体的に、例文の中で「貧窮」がどのように使われているのか見ておきましょう。

文脈がわかると単語の理解が深まります。

  • 「貧窮」の例文1
  • 「貧窮」の例文2
  • 「貧窮」の例文3

「貧窮」の例文1

「リーマンショックの煽りを受け失職したために、貧窮したこともあった」

大企業などでも、世界情勢の変化に影響を受けることがありますし、これから先、AI技術の発展により、多くの職業が人間以外でまかなえてしまう時代を迎えるかもしれません。

職を失うことは「貧窮」に直結するおそれが非常に高く、それまでに備えや蓄えをしておくことで、「貧窮」するほどの状況になるのを避けられることもあるでしょう。

「貧窮」の例文2

「貧窮者の話を聞く機会があったが、いったいどこが間違いだったのか、判断がつかなかった」

ふだん、安定した生活をしていると忘れがちですが、「貧窮」する可能性は、だれしも実はあるものです。

「貧窮」の沼は深く、ずっぽりとはまってしまうと抜けるのが難しいこともありますが、「貧窮」している人を助けるための施策もたくさんありますので、そういった知識を頭の片隅にでも知っておくと、「貧窮」からの立ち直りが早いかもしれません。

「貧窮」の例文3

「心までは貧窮するな、というのが祖父の教えであった」

経済的にまずしくなってしまうと、心までふさぎ、ゆとりがなくなってしまいます。

だからといって、だれかを貶めてまで得たものや、だれよりも得をしたいという心ばかりを持つようになると、どんなに経済的にゆたかになっても、幸せな気持ちにはなれない、ということもあります。

「貧窮問答歌」について

「貧窮問答歌」について

731年から733年にかけて成立した、山上憶良によって書かれた和歌で、万葉集に収録されています。

苛烈な税の取立てによる農民の「貧窮」について写実的に書かれた和歌は、当時の様子を示す、貴重な資料となっています。

「貧窮」の類語や類義表現

「貧窮」の類語や類義表現

最後に「貧窮」の類語表現を見ておきましょう。

「貧しい」や先述した「貧困」をはじめ、類語はたくさんありますが、ここでは二つだけ紹介します。

「貧窮」との違いに着目して見ていってください。

  • 「貧乏」【びんぼう】
  • 「困窮」【こんきゅう】

「貧乏」【びんぼう】

財産、所得がすくないことをいいます。

「貧しいこと」を表現するもっともポピュラーな言葉かもしれません。

「貧乏」「貧窮」では、「貧窮」のほうがより差し迫った状況にあります。

「貧乏」は、経済的に苦しいながらも自力で生きていけるときに使われ、「貧窮」とは、経済的なまずしさが、自らの手に負えないほどの状況になっているときによく使われています。

「下宿している貧乏学生だが、それなりに楽しんでいる」

「困窮」【こんきゅう】

「生活困窮者」という言葉を聞いたことがある方もおられるかと思いますが、「困窮」「こんきゅう」と読み、困り果てること、という意味の言葉です。

経済的なまずしさゆえに困り果てる、という場合にももちろん使われますが、かならずしも経済面だけでなく使える言葉です。

また、経済面に関するまずしさの度合いとしては、「貧窮」と同程度といえます。

「新婚のころは困窮していて、ワンルームのアパートで身を寄せ合うようにして暮らしていた」

icon まとめ

「貧窮」とは、経済的にまずしく、苦しんでいること、という意味の言葉でした。

人生のうち、とくに若いうちには、まずしい経験をすることもあるかもしれませんが、心や情をゆたかに育み、どんな状況下でも楽しめるゆとりのある生活をしていきたいですね。

その経験はきっと、一生、生きる力になります。