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「堂に入る」とは?意味・読み方・類語・英語【使い方や例文】

「堂に入る」いう表現を聞いたことがあるでしょうか。

これは学問や技術が優れている、技術的に熟練していてしっかりと身に付いている、という意味を指しています。

手つきや動作がこなれていて違和感がない状態である、ということを表す場合もあります。

ここではそんな「堂に入る」という表現について紹介します。

堂に入る

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「堂に入る」とは?意味・読み方・類語・英語【使い方や例文】>


目次

  • 「堂に入る」の意味とは?
  • 「堂に入る」の読み方
  • 「堂に入る」の英語(解釈)
  • 「堂に入った構え」の語源について
  • 「堂に入る」の言葉の使い方
  • 「堂に入る」を使った例文・短文(解釈)
  • 「堂に入る」の類語や類義表現


「堂に入る」の意味とは?

「堂に入る」の意味とは?

「堂に入る」というのは日之内所がない、申し分がない、慣れた手つきである、様になっている、という意味を指します。

かなり高いレベルで学問や技術が身に付いている、貫禄がある、などということを表す場合もあります。

例えば高い技術を持った人がそれを披露すると、誰が見ても様になっていると感じますよね。

しかしまだその技術を身に付けたばかりの人がその技術を披露すれば、まだまだ修行中であるということがわかるでしょう。

高いレベルでその技術を披露し、真髄を極めていると感じられる状況こそ、「堂に入る」と言えるのです。



「堂に入る」の読み方

「堂に入る」の読み方

「堂に入る」という表現は「どうにいる」と読みます。

入るという表現は「はいる」とは読みませんので気をつけなければいけません。

そのため、堂にいるとひらがなで表記されることもあります。

「堂に入る」の英語(解釈)

「堂に入る」の英語(解釈)

「堂に入る」という表現を英語にすると、“be a master of”“be quite at home with”“be in one’s element”“be an expert”などといった表現があります。

熟練している、プロである、マスターしている、などといった表現を使うようにしましょう。

日本語の「堂に入る」という表現を直訳しても正しい味にはなりません。



「堂に入った構え」の語源について

「堂に入った構え」の語源について

「堂に入る」という表現は論語にある「堂にのぼりて室に入らず」から来た表現だと考えられています。

この場合、堂は100枚、室は奥の間を指しています。

つまり、客間に上った程度では奥の事までわかりません。

学問や技術を収め始めた時、まだ最初の段階では真髄まで極める事はできていない、奥義を極めるには至っていない、という意味になります。

奥義を極めたプロだけが奥まで見られる、という意味を指すのです。

そこから「堂に入る」という表現ができました。

「堂に入る」の言葉の使い方

「堂に入る」の言葉の使い方

「堂に入る」という表現は確かに板に着く、身に付いている、などという意味を持ちますが、実は敬意を表すためには少し品がないと考えられています。

つまり、ビジネスシーンなどで上司に対し、この言葉を使ってしまうと失礼だと思われてしまう可能性もあるのです。

年上に対してはあまり使わない方が良い表現だとも言えるでしょう。

もしも目上の人に対していうのであれば、お見事、お上手、などという言い方をした方が柔らかく伝わります。

後輩が先輩に対して「堂に入る」という表現を使う事は避けた方が良いでしょう。

「堂に入る」を使った例文・短文(解釈)

「堂に入る」を使った例文・短文(解釈)

「堂に入る」という表現を使った文脈にはどのようなものがあるのでしょうか。

ここでは「堂に入る」という言葉を使った例文をいくつか紹介します。

  • 「堂に入る」の例文1
  • 「堂に入る」の例文2
  • 「堂に入る」の例文3

「堂に入る」の例文1

「息子が空手を始めたけれど、最近やっと堂に入るようになった」

空手や合気道は始めたばかりの時はまだまだ様にならず踊っているように見えることもあるかもしれません。

しかし、それは初心者であれば誰もが同じです。

きちんと練習して技術を習得していくことで、しっかりと様になった動きができるようになります。

自分の子供が空手や合気道を始めたばかりの時は今後どうなるのかと不安になることもあるかもしれません。

しかし、いつか必ず堂に入った動きができるようになりますよ。

「堂に入る」の例文2

「姉が真剣に英語の勉強を始めたんだけれど、最近発音がやっと堂に入るようになった」

英語の発音は日本語の発音と違いますよね。

日本語には5つしか母音がありませんが、英語には沢山の母音があります。

そのため、日本語の発音のままでは英語の発音ができないのです。

どれだけ一生懸命英語を勉強しようとしても、正しい勉強方法を用いなければ発音がなかなか上達しないということになりかねません。

しかし、きちんと英語を勉強していけば正しい発音を習得できます。

そうなればやっと英語が堂に入って見えるかもしれません。

「堂に入る」の例文3

「彼女、結婚して半年ほど経ったけど、最近やっと主婦として堂に入るようになったね」

独身の時は自由気ままにお金を使い、気楽に生活をしていたという人も多いのではないでしょうか。

しかし結婚をしたら今度は節約などについて考え、自炊をしていかなければいけません。

独身時代は外食が多かったという人であっても、結婚したら買い物に行って値段をチェックし、セールや見切り品を購入するという人もいるでしょう。

夜になると「ねぇ、今日オールしない?」と言っていた学生時代の友人が、結婚して「もう帰らなきゃ、夫が帰ってくるから」と言い始めたら、主婦として貫禄がついたと言えますね。

「堂に入る」の類語や類義表現

「堂に入る」の類語や類義表現

「堂に入る」という言葉にはどのような類義語があるのでしょうか。

ここでは類義語をいくつか紹介します。

  • 熟練する【じゅくれんする】
  • 様になる【さまになる】

熟練する【じゅくれんする】

熟練するという表現は技術や技能を練習によって高める、技術を磨く、技術を向上させる、という意味を指します。

物事に慣れて手際よく上手にできるということも指しており、初心者ではなくその技術を真髄まで極めるという意味を持ち合わせています。

そのため、熟練するという表現は「堂に入る」という表現と似ているのです。

様になる【さまになる】

様になるというのはそれらしい天才になることを指しています。

例えば空手や合気道は始めたばかりのときにはまだまだ踊っているように見えるかもしれません。

しかし練習を重ねることによって空手合気道をしているとわかるようになります。

ふさわしくなる、格好がつく、という意味になるのです。

icon まとめ

「堂に入る」という表現は確かに相手を称賛する意味合いを指しますが、目上の人には使わない方が良いでしょう。

少々相手を軽視した意味合いを持ち合わせてしまいますので、敬語としてはふさわしくありません。

たとえ丁寧語にしても目上の人に使ってしまうと不快感を与えてしまうことがありますので、この言葉を使う場合は、相手は同等の人が目下の人、とわきまえた方が良いでしょう。