「噛み締める」とは?意味・類語・英語【使い方や例文】
「噛み締める」という表現を聞いたことがあるでしょうか。
「噛み締める」というのは確かに力を入れて噛む、という意味もありますが、実はもう一つ他の意味合いを持ち合わせています。
ここでは「噛み締める」という表現の意味や英語、類義語について紹介します。
目次
- 「噛み締める」の意味とは?
- 「噛み締める」の読み方
- 「噛み締める」の英語(解釈)
- 「噛み締める」の言葉の使い方
- 「噛み締める」を使った言葉と意味を解釈
- 「噛み締める」の例文・短文(解釈)
- 「噛み締める」の類語や類義表現
「噛み締める」の意味とは?
「噛み締める」という言葉には2つの意味があります。
まず1つ目は力を入れて噛むこと、食いしばること、を指しています。
そしてもう一つは物の味わいや意味を十分に感じ取ること、よく味わうこと、を指しているのです。
そのため、「幸せを噛み締める」、「寂しさを噛み締める」、「教えを噛み締める」、「悔しさを噛み締める」、などといった表現があるのです。
これがは文字通り歯で噛むというわけではなく、そのような気持ちを味わう、十分に感じ取る、という意味になります。
「噛み締める」の読み方
「噛み締める」という表現は「かみしめる」と読みます。
複雑な読み方ではありませんので、ぜひしっかりと読めるようにしておきましょう。
「噛み締める」の英語(解釈)
「噛み締める」という表現を英語にした場合、もしも強く噛む、食いしばる、という意味を表すならば“chew well”という表現が可能ですが、十分に感じ取るという意味を表すのであれば“Think about something”や“meditate on”、“digest”などといった表現も可能です。
文脈に応じて様々な表現がありますから、「噛み締める」という表現を英語にしたい場合は単語を調べるだけではなく、例文で調べてみると良いでしょう。
「噛み締める」の言葉の使い方
「噛み締める」という表現は歯を食いしばるという意味よりも、感じ取るという意味合いで使われる方が多いとされます。
「悔しさを噛み締める」、「嬉しさを噛み締める」、などという表現はよく使われますので、悔しく感じる、嬉しく感じる、などという表現以外に覚えておきたいものですね。
感じるという表現よりもより強く感じているというイメージが出せます。
悔しさを感じるというより、「悔しさを噛み締める」と言えばより悔しさを感じている、長続きしている、といったニュアンスを出すことが可能になります。
「噛み締める」を使った言葉と意味を解釈
「噛み締める」といった表現には十分に感じ取るという意味合いがありますが、もしも「幸せを噛み締める」、「寂しさを噛み締める」、「唇を噛み締める」、という表現をするとしたら、どのようなイメージを出せるのでしょうか。
ここでは「幸せを噛み締める」、「寂しさを噛み締める」、「唇を噛み締める」という表現について解説します。
- 「幸せを噛み締める」【しあわせをかみしめる】
- 「寂しさを噛み締める」【さみしさをかみしめる】
- 「唇を噛み締める」【くちびるをかみしめる】
「幸せを噛み締める」【しあわせをかみしめる】
「幸せを噛み締める」という表現は喜びに満たされた状態を出すことを指しています。
幸せな状態であるということを強く実感する、幸福感を噛み締める、幸福感に浸る、幸せに浸る、などといった類義語を持っています。
ただ単に幸せであるということではなく、その幸せを全身で感じ、嬉しく思っている、ということを表しています。
「寂しさを噛み締める」【さみしさをかみしめる】
「寂しさを噛み締める」という表現は寂しさで胸がキューっとなる状態を指しています。
ただ単に寂しく感じるというわけではなく、それで体に異変が出るほど寂しい、胸が痛くなる、などといった意味を持つのです。
その人やそのもののことを常に考えてしまう、他のことが頭に入らない、といった状態を指します。
「唇を噛み締める」【くちびるをかみしめる】
「唇を噛み締める」という表現は悔しいことが起きて残念がることを指しています。
確かに唇を「噛み締める」というだけではそれが悔しいのか悲しいのかわからないと思う人もいるかもしれません。
しかし、唇を「噛み締める」という表現だけで悔しいことが起きて残念がっている、あるいは怒りの気持ちを表に出さずに抑えている、という状況を表しているのです。
例えば怒りを感じたけれどその怒りを表に出せず、自分の中で昇華しているのであれば、それは唇を「噛み締める」と表現できます。
そして悔しく思う、残念がる、悔恨の念に駆られる、などという意味も持っています。
「噛み締める」の例文・短文(解釈)
「噛み締める」という表現を使うとどのような文章ができあがるのでしょうか。
ここでは「噛み締める」という表現を使った例文を3つ紹介します。
- 「噛み締める」の例文1
- 「噛み締める」の例文2
- 「噛み締める」の例文3
「噛み締める」の例文1
「彼女は最終審査で落ちてしまい、悔しさで唇を噛み締めていた」
コンテストなどに参加すると、様々な段階を踏んで最終審査に至ります。
どの審査も順調にクリアしていたのに、最後の最後で落ちてしまうと非常に残念ですよね。
審査に落ちたという事だけではなく、もしかしたら優勝できるかもしれないという期待があったからこそ、余計にがっかりしてしまうことでしょう。
そんな時は正しく唇を「噛み締める」という表現が使えます。
悔しいことが起こって残念である、簡単には立ち直れない、という気持ちを表しています。
「噛み締める」の例文2
「好きだった男性とやっと結婚し、彼女は幸せを噛み締めていた」
結婚するという事は好きな人と一緒になれるということです。
もう離れなければいけないという事もありませんし、好きな人と毎日一緒に生活てきます。
それだけでもかなり幸せですよね。
結婚をすると、とにかくその幸せをかみしめた、仕事で離れるのも嫌だった、などという経験を持つ人もいるのではないでしょうか。
そのような状態は幸せを噛み締めているといえます。
「噛み締める」の例文3
「お母さんを癌で亡くし、彼女は寂しさを噛み締めている」
癌は日本人の死亡原因の第一を占めていると言われています。
日本は世界的に長寿の国ですが、それでも癌には勝てませんね。
そのような病気で家族をなくしたら、とにかく寂しいという気持ちに襲われてしまうのではないでしょうか。
大切な家族がなくなると本当に寂しくなります。
周りの人が想像もできないような悲しみを経験しなければいけないこともあるかもしれません。
そのような状況は寂しさを「噛み締める」といえます。
「噛み締める」の類語や類義表現
ここでは「噛み締める」という表現の幸子を紹介します。
様々なバリエーションを学び、状況に応じて使い分けられるようにしましょう。
- 心に刻む【こころにきざむ】
- 強く感じる【つよくかんじる】
心に刻む【こころにきざむ】
「噛み締める」という表現には強く思い、忘れないようにするという意味があります。
例えば恩師の教えを「噛み締める」、などといった表現がありますね。
この場合は心がける、心に刻む、などといった表現が類義語だといえます。
胸に刻む、肝に銘ずる、深く心に刻み込む、といった言い方も可能です。
強く感じる【つよくかんじる】
強く感じるという言い方も「噛み締める」という表現の英語です。
幸せを強く感じる、寂しさを強く感じる、悔しさを強く感じる、といった言い方ができます。
「噛み締める」という表現はあまり日常会話で使われる表現ではないかもしれません。
しかし、単なる喜びを感じる、単なる寂しさを感じる、ということではなく、より強いレベルで喜びを感じる寂しさを感じる、などというときにはぜひ「噛み締める」という表現を使ってみましょう。