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「頤使する」とは?意味・読み方・類語・英語【使い方や例文】

「頤使する」という言葉を知っているでしょうか。

聞いたことがない、読み方もわからない、という人の方が多いかも知れませんね。

特殊な漢字が使われていますので、読み方がわからないという人がいてもおかしくはありません。

ここではこの「頤使する」という言葉について紹介します。

頤使する

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「頤使する」とは?意味・読み方・類語・英語【使い方や例文】>


目次

  • 「頤使する」の意味とは?
  • 「頤使する」の読み方
  • 「頤使する」の英語(解釈)
  • 「頤使」を分解して解釈
  • 「頤使する」の言葉の使い方
  • 「頤使する」を使った例文・短文(解釈)
  • 「頤使する」の類語や似た言葉


「頤使する」の意味とは?

「頤使する」の意味とは?

「頤使する」というのは顎で指図して思いのままに人を使う、威張って人に指図する、という意味を持っています。

顎で人をこき使う事という意味であり、顎で人をこき使うというのは高慢な態度をとる、偉そうな態度で人をこき使う、という意味を表します。

つまり、「頤使する」というのは偉そうな態度をとり、他の人をこき使うという意味を持っているのです。



「頤使する」の読み方

「頤使する」の読み方

そもそも頤使という漢字がわからないという人もいるかもしれませんね。

これは「いし」すると読みます。

漢字を書いたこともないという人が多いのではないでしょうか。

「頤使する」の英語(解釈)

「頤使する」の英語(解釈)

「頤使する」という表現を英語にすると、“be bossy around”“push around”という表現が使えます。

それ以外にも“make someone work hard”といった表現も使えますし、ニュアンスに応じて様々な言い回しが可能です。

「頤使する」という言い回しにとらわれず、こき使う、偉そうな態度をとる、といった意味合いで英訳するようにしましょう。



「頤使」を分解して解釈

「頤使」を分解して解釈

「頤使する」という言葉は頤と使という漢字から成り立っています。

頤は「おとがい」と読み、これは顎先のことを指しています。

人間が猿人から進化してきた過程をみると、新人類に初めて頤が発見されました。

もともと原始人のいいから今の人類に至るまで、下の顎の骨は減少していると言われています。

その結果、頤の部分が突出した考えられているのです。

つまり、「頤使する」というのはその漢字の通り、頤で人を使うという意味になるのです。

「頤使する」の言葉の使い方

「頤使する」の言葉の使い方

「頤使する」という表現はサ行変格活用の終止形であり、日常的に使われる事はあまりありません。

確かにこの言葉を聞いたことがないという人は多いかもしれませんね。

私、例えば芥川龍之介や森鴎外の書籍ではこの言葉が使われていますし、中国の三国志でもこの言葉が使われています。

文学的な表現になりますので、ぜひ知っておきましょう。

「頤使する」を使った例文・短文(解釈)

「頤使する」を使った例文・短文(解釈)

それならば、実際に「頤使する」という表現を使うとどのような文章ができあがるのでしょうか。

ここでは「頤使する」という言葉を使った例文を紹介します。

  • 「頤使する」の例文1
  • 「頤使する」の例文2
  • 「頤使する」の例文3

「頤使する」の例文1

「国王は家臣たちを頤使し、家臣たちはそれを甘んじて受け入れていた」

国王と言えばどのようなイメージをお持ちでしょうか。

優しく誰からも慕われる国王だと考える人もいれば、家来に命令ばかりして、周りから嫌がられている国王もいるかもしれません。

もしも周りから嫌がられているのであれば、家来たちを頤使している可能性も高いですね。

いくら国王で身分が高いからとは言え、他の人をないがしろに扱うような事は許されません。

もちろん国や時代によってはそのようなことが当たり前に行われていました。

中世のイギリスは絶対王政であり、国王に歯向かっただけで処刑されたものもたくさんいたのです。

そのような時は国王が周りの人を頤使していたといえます。

「頤使する」の例文2

「知事は他の政治家たちを頤使していたが、政治家たちが徐々に応じなくなっていた」

中には、自分よりも下の立場にいる人々を顎で使ってしまったため、周りの人から見向きもされなくなったという人もいるかもしれません。

スタンフォードの監獄実験でも明らかにされているように、人間は権力を持つと変わると言われています。

権力を持った結果周りの人をこき使うようになり、周りから嫌がられてしまうというケースは決して少なくありません。

つまり、周りの人を「頤使する」ことで、最終的には孤立してしまうということになります。

「頤使する」の例文3

「彼女はずっと周りの人を頤使していたが、何かをきっかけにしてとても優しくなった。どうやら離婚したらしいよ」

職場などで、誰に対しても厳しい態度を取る人いる、という人もいるのではないでしょうか。

周りの人が嫌になるほど顎で人をこき使い、逆らえないということもあるかもしれませんね。

しかしその人がある時を境にいきなりそのような態度を改めた場合、一体何があったのかと周りは興味津々になるかもしれません。

この例文では離婚したのではないか、離婚によって態度を改めたのではないか、と憶測されているということになります。

「頤使する」の類語や似た言葉

「頤使する」の類語や似た言葉

「頤使する」という表現自体は日常生活で使われる言葉ではありませんし、ビジネスにおいても一般的な言葉ではありません。

しかしその代わり、同じ意味を持つ言葉はたくさん存在しますよね。

ここでは「頤使する」という表現の類義語を紹介します。

  • 顎で使う【あごでつかう】
  • こき使う【こきつかう】

顎で使う【あごでつかう】

「頤使する」という表現をわかりやすくすれば、顎で使うということになります。

他人を顎で使うというのは威張りながら人に命令をするということであり、決して褒められた態度ではありません。

しかし、職場などには人を顎で使う上司がいる、などという人も多いのではないでしょうか。

人を顎でこき使うような人間は決して珍しくありません。

もちろん職場などではそのような人に立ち向かえないということもあるかもしれませんが、人間としては褒められた行為ではありませんね。

こき使う【こきつかう】

こき使うという表現も「頤使する」という表現と同じ意味を持っています。

例えばおとぎ話のシンデレラは継母やお姉さんたちにこき使われていました。

次はここを掃除して、今度はあっちをきれいにして、などと次から次えと命令され、王子様の舞踏会にも連れて行ってもらえなかったのです。

その日は「この時間までにすべての仕事を終えたら連れて行ってあげる」とむちゃぶりを言われ、仲間たちが作ってくれたドレスを破かれ、舞踏会に行けなかったのです。

まさに継母やお姉さんたちがシンデレラをこき使ったと言えるでしょう。

icon まとめ

「頤使する」という表現は日常的には使われませんし、もしも誰かにこの言葉を使えば通じない可能性もあります。

しかし小説ではよく出てくる言葉ですから、ぜひ意味は知っておきたいものです。