「偲ばれる」とは?意味・類語・英語【使い方や例文】
「偲ばれる」とは、「過ぎ去ったことが懐かしく思い出されること」や「好ましい特徴・内面などが自然と推測されること」です。
「偲ばれる」の「意味・読み方・英語と解釈・偲ばれると忍ばれるの違い・使い方・例文と解釈・類語や類義表現」などについて、詳しく説明していきます。
目次
- 「偲ばれる」の意味とは?
- 「偲ばれる」の読み方
- 「偲ばれる」の英語(解釈)
- 「偲ばれる」と「忍ばれる」には違いがある?
- 「偲ばれる」の言葉の使い方
- 「偲ばれる」の例文・短文(解釈)
- 「偲ばれる」の類語や類義表現
「偲ばれる」の意味とは?
「偲ばれる」の意味は、「過ぎ去ったこと・離れている人が懐かしく思い出されること」や「好ましい特徴・内面などが自然と推測されること」になります。
「偲ばれる」という言葉には、「過ぎ去った昔の出来事・人間関係」について好意的に懐かしく思い出すという意味があります。
また「今は離れている人(昔、親しくしていた人など)」のことを、賞賛・好意・同情の気持ちを込めながら、懐かしく思い起こすという意味があります。
例えば、「大勢の人が駆けつけた葬式の様子から、亡くなられたお父様のご人徳が偲ばれます」などの文章において、「偲ばれる」の意味を示すことができます。
「偲ばれる」のもう一つの意味として、「彼女の優しい笑顔から、その人柄が偲ばれる」や「立派な古いお屋敷から、昔の先祖の繁栄・豊かさが偲ばれる」というように、「ある物事・体験から、好ましいことが自然に推測される」という意味もあります。
「偲ばれる」の読み方
「偲ばれる」の読み方は、「しのばれる」になります。
「偲ばれる」の英語(解釈)
「偲ばれる」の英語とその意味の解釈は、以下のようになります。
“remember”(「忘れずに覚えている」の意味から、「偲ばれる」を意味します。)
“I remenber the way of his life. ”(彼の生き様が偲ばれます(彼の生き様を覚えています)。)
“think of〜”(「〜について考える」の意味から、「偲ばれる」を示します。)
“He think of dead grandmother. ”(彼は亡くなった祖母を偲んでいます。)
“retrieve”(「取り戻す・取り返す」の意味から、「偲ばれる」を示します。)
“She retrieved a memory of her dead sister from the past movie. ”(彼女は過去の動画を見て、妹のことが偲ばれました。)
“recall、call back”(「思い出す・思い出させる」の意味から、「偲ばれる」を意味します。)
“I could recall the past important event. ”(過去の重要な出来事が偲ばれます。)
「偲ばれる」と「忍ばれる」には違いがある?
「偲ばれる」と「忍ばれる」の言葉に違いはあるかということですが、「忍ばれる」という言葉には「過去の出来事や人間関係を懐かしく思い起こす。
懐古する」といった意味は基本的にありません。
「忍ばれる」に使われている「忍」という漢字は、「忍耐(にんたい)・忍従(にんじゅう)」という言葉に使われているように、基本的に「ぐっと耐えて(こらえて)我慢すること」という意味があります。
「忍」には、「ひっそりと隠れるようにするさま。
控えめにすること」などの意味もあります。
それらの「忍」の漢字の意味から、「忍ばれる」という言葉は「じっと耐えておられる・ぐっと我慢していらっしゃる」や「世の中(他人の目)から隠れてひっそりとしている」という意味になります。
それに対して、「偲ばれる」は「過去の出来事や人間関係を好意的に懐かしく思い出す」や「好ましいことが自然に察せられる」の意味になります。
「偲ばれる」の言葉の使い方
「偲ばれる」という言葉には二つの使い方があります。
一つ目は「過ぎ去った出来事・離れている人のことが懐かしく思い出される場合」に使うという使い方になります。
この「偲ばれる」の使い方では、例えば、「祖母の命日には、亡くなった祖母のことが偲ばれて温かい気持ちになってきます」や「みんなと一緒に放課後に遊んでいた懐かしい日々が偲ばれます」などの文章で使うことができます。
二つ目の「偲ばれる」の使い方は、「何らかの物事・体験から、好ましい特徴や内面などが自然と察せられるような時」に使うという使い方になります。
例えば、「礼儀正しい彼の普段の振る舞いから、彼のご両親のしっかりとした育児方針が偲ばれます」や「古典文学に詳しい彼女を見ていると、彼女の過去の知的なライフスタイルが偲ばれます」などの文章で、「偲ばれる」の言葉を正しく使うことができます。
「偲ばれる」の例文・短文(解釈)
「偲ばれる」の例文・短文を紹介して、その意味を解釈していきます。
- 「偲ばれる」の例文1
- 「偲ばれる」の例文2
- 「偲ばれる」の例文3
「偲ばれる」の例文1
一緒に通った学校の前を通ると、今は故人となってしまった彼のことが偲ばれます。
この「偲ばれる」の例文は、「一緒に通学していた学校の前を通ると、今は亡くなった彼のことが懐かしく想起される」ということを意味しています。
「偲ばれる」の例文2
困っている人を見かけると放っておけずにすぐ行動する彼女を見ていると、彼女の思いやりの深い人柄が偲ばれます。
この「偲ばれる」の例文は、「困っている人を放っておけずに手助けしようとする彼女を見ていると、彼女の思いやり深い人柄が自然と察せられる」ということを意味しています。
「偲ばれる」の例文3
ローマ帝国の遺跡群やローマに通じる石畳の道を観賞していると、古代ローマ帝国の栄耀栄華の凄さが偲ばれます。
この「偲ばれる」の例文は、「ローマ帝国の遺跡群やローマに通じる石畳の道を見れば、過去の古代ローマ帝国の権力・財力・技術力の凄さが、今からでも十分に推測できる」ということを意味しています。
「偲ばれる」の類語や類義表現
「偲ばれる」の類語や類義表現には、どのようなものがあるのでしょうか?「偲ばれる」の類語・類義表現について、分かりやすく解説します。
- 「思い出される・想起する・懐古する」
- 「推測される・察せられる」
「思い出される・想起する・懐古する」
「偲ばれる」の類語・類義表現として、「思い出される・想起する・懐古する」があります。
「偲ばれる」という言葉は、「過ぎ去った昔のことが思い出されること」を意味しています。
「想起する」の言葉は、「昔のことや特定の人物・物事を思い起こすこと」を意味しています。
「懐古する」というのは、「昔の出来事や人間関係を懐かしく思い出すこと」を意味します。
それらの意味から、「偲ばれる」の類語として、「思い出される・想起する・懐古する」を上げることができるのです。
「推測される・察せられる」
「偲ばれる」の類語・類義表現として、「推測される・察せられる」があります。
「偲ばれる」という言葉には、「ある物事から、好ましい特徴や性格などが自然に察せられること」という意味があります。
「推測される」というのは、「ある物事から他の物事を推し量ることができること」を意味しています。
「察せられる」の言葉の意味は、「物事の事情や本質などを推し量ってそれと知ること」になります。
それらのことから、「偲ばれる」の類義表現として、「推測される・察せられる」を指摘することができます。
「偲ばれる」という言葉について徹底的に解説しましたが、偲ばれるには「過ぎ去ったことが懐かしく思い出されること」や「好ましい特徴・性格・内面などが自然と察せられること」などの意味があります。
「偲ばれる」の類語・類義表現としては、「思い出される・想起する・懐古する」「推測される・察せられる」などがあります。
「偲ばれる」という言葉について詳しく調べたい時は、この記事を参考にしてみて下さい。