「金の亡者」とは?意味・類語・英語【使い方や例文】
商売などをしていると、「金の亡者」という言葉を聞くことがあります。
「金の亡者」という言葉は物事の基準をお金に置いている人、お金を儲けることばかり考えている人、のことを指しています。
たとえ他の人が損をしたとしても自分が得をすれば良いと考える人を指しているのです。
ここでは「金の亡者」という言葉について紹介します。
目次
- 「金の亡者」の意味とは?
- 「金の亡者」の読み方
- 「金の亡者」の英語(解釈)
- 「金の亡者」の言葉の使い方
- 「金の亡者」を使った例文・短文(解釈)
- 「金の亡者」と守銭奴に違いはある?
- 「金の亡者」の類語や類義表現
「金の亡者」の意味とは?
「金の亡者」という言葉は常にお金のことばかり考えている人、お金を儲けることばかり考えている人、他の人が損をしたとしても自分が金儲けできれば問題ないと考えている人、のことを指しています。
最終的に自分に金銭的利益があれば良いと考える人であり、がめつい、強欲な、といった表現もあります。
「金の亡者」の読み方
「金の亡者」という表現は「かねのもうじゃ」と読みます。
ちなみに亡者というのは仏教用語であり、死んでからも成仏できずにさまよっている魂を指しています。
あるいは金銭や権力などの欲求に取り付かれたものを指すこともあり、「金の亡者」の場合はこちらを表していると言えるでしょう。
「金の亡者」の英語(解釈)
「金の亡者」という表現そのものは英語にはありませんが、英語でお金に汚い人という表現をするのであれば、“He/She is dirty about money”という表現が使えます。
彼や彼女はお金に汚いという意味であり、お金のためならばなんだってするという表現になります。
「金の亡者」の言葉の使い方
「金の亡者」という表現は極めて汚い表現ですから、使うときには注意が必要です。
例えば金遣いが荒い、お金に強欲である、ケチ、などといった表現がありますが、「金の亡者」というのはさらにそれらを上回る表現になります。
お金のことにしか関心がない、金儲けのためならばなんだってする、といったニュアンスがありますので、この言葉を使うときには注意が必要です。
「金の亡者」を使った例文・短文(解釈)
それならば、「金の亡者」という言葉を使うとどのような文章ができあがるのでしょうか。
ここでは「金の亡者」という言葉を使った例文をいくつか紹介します。
- 例文1
- 例文2
- 例文3
例文1
「あいつは金の亡者だ。他の人のことは全然考えてないよ」
ただ単にケチな人ならばあちこちにいますが、「金の亡者」と言われる人はあまりいません。
他の人がどれだけ損をしても、他の人がどれだけ困ったとしても関係なく、お金を儲けることばかり考えている、お金のことしか考えていない、という人を指すのです。
もしかしたら身の回りにも1人くらいは「金の亡者」がいるかもしれませんね。
噂話でこの表現を使うことが可能です。
例文2
「そんなことばかり言っていたら、金の亡者になっちゃうよ」
お金のことばかり気にする人はいませんか?いくらかかるのか、いくら損をするのか、そのお金を出す価値があるのか、などと考えている人もいるかもしれませんね。
ケチなことばかり言っていたら、今はまだ「金の亡者」ではなかったとしても、そのうち「金の亡者」になってしまうかもしれません。
いつかお金だけが大切という状況になってしまったら、それは「金の亡者」だといえます。
ケチなことばかり言っていたら、将来的には「金の亡者」になってしまうことも考えられるのです。
例文3
「彼女は離婚した夫からとにかくお金を取ろうとばかり考えている。本当に金の亡者で困るよ」
離婚をする時、夫婦で築き上げた財産は半分にしなければいけません。
しかしそんな時、できる限り元夫からお金を取ろうと嘘をついたりする人は少なくないと言われています。
もしも専業主婦で会った人が離婚をすれば生活に困ることになりますから、それは仕方がないのかもしれませんが、それでもお金のことばかり気にしてお金を取ろうとする、お金をせしめようとする、ということであればまさに金の亡者だと言えるでしょう。
嘘をついてまでお金を取ろうとすればなおさらのことです。
「金の亡者」と守銭奴に違いはある?
「金の亡者」という表現の類義語に守銭奴というものがあります。
守銭奴というのはお金を貯蓄することに執着している人であり、「金の亡者」とは少し違いがあります。
「金の亡者」というのはすべての基準がお金にある人ですが、守銭奴というのはお金を貯めることに集中している人を指しています。
お金を使うことではなくお金を貯めることのみに集中している人を守銭奴と言いますので、常にお金に関心がある「金の亡者」とは意味が異なるといえます。
「金の亡者」の類語や類義表現
ここでは「金の亡者」という表現の類義語を紹介します。
「金の亡者」というのは極めてきつい言葉ですから、他の言い方も併せて覚えておきたいですね。
- けち【けち】
- 守銭奴【しゅせんど】
けち【けち】
なんといってもケチというのは「金の亡者」という表現をより柔らかくした表現になります。
もっとも、人から言われて心地よい言葉ではありませんが、それでも「金の亡者」よりも何倍もマシだと言えるでしょう。
ケチというのは人のためにお金を使いたがらない人を指しています。
そのような人であっても自分のためにはお金を使うことがありますから、ケチという言葉も「金の亡者」とは違いがあります。
守銭奴【しゅせんど】
守銭奴という表現も先ほど述べた通り、「金の亡者」という言葉の同義語になります。
ただし、守銭奴あくまでもお金を貯めることに執着している人を指していますので、自分の利益ばかり考えている「金の亡者」とは少し意味が異なります。
お金を少しでも貯めたいと思っている人、お金を貯めることに神経を注いでいる人の事を守銭奴と呼びます。
ただし、守銭奴という言い方も良い言い方ではありませんので、人に対しては使わない方が良いでしょう。
「金の亡者」という表現は経済でも使われることがありますが、日常的にはあまり使われない表現です。
小説や新聞などの活字として出てくることが多いですので、しっかりと読めるようにしておきましょう。
また、人に対して使ってしまうとかなり悪いイメージを持っているということになってしまうため、人間関係に傷をつけてしまう可能性があります。
特に身近な人に対しては使わない方が良い言葉です。
もしも身近な人に使うのであれば、ケチ程度に留めておきたいですね。
ケチならば冗談めかして言うことも可能です。
それだけ「金の亡者」という表現には嫌な意味が含まれているのです。