「裾野が広い」の意味・類語【使い方や例文】
日本語には色々な表現がありますが、ことわざや四字熟語など、普段から詳しい意味を正確に理解せずに使っていることがあります。
また、日常生活の中ではあまり使っていなくても、ビジネスシーンでよく使う言葉もかなりあります。
その中で、「裾野が広い」という言葉がありますが、この表現はよく耳にすることがあるかと思います。
友人との会話や仕事の場面でも、よく使わえている言葉なので、この表現の意味や、どのような場面で使うことができるかをここで説明していきたいと思います。
目次
- 「裾野が広い」の意味とは?
- 「裾野が広い」の読み方
- 「裾野が広い」の言葉の使い方
- 「裾野が広い」を使った例文・短文(解釈)
- 「裾野が広い」の英語と解釈
- 「裾野が広い」の類語や類義表現
「裾野が広い」の意味とは?
「裾野が広い」という言葉は、「物事が影響を及ぼす範囲が広いさま」という意味を持つ言葉です。
「裾野が広い」というと広大な山々を彷彿するような言葉で、富士山は麓(ふもと)に下がるにしたがって、雄大な広がりを見せてくれますが、このような場面でも使われる「裾野が広い」は、自然の光景や事象の影響度が大きい場合に使われる表現でしょう。
「裾野が広い」の読み方
「裾野が広い」は「すそのがひろい」という読み方になりますが、「裾野」という言葉はあまり目にする文字ではないので、ここで読み方をしっかりとチェックしておいてください。
「裾野が広い」の言葉の使い方
「裾野が広い」の言葉が持つ「物事が影響を及ぼす範囲が広いさま」からすると、「ある活動や共同体などに参加すること」や「新たな人口または若い人口を増やすこと」といったような事象を表す時に使われます。
よくグラフによる統計データを考察する時に、グラフの形が「裾野」が広がったような山形のが場合に「裾野が広い」という表現を使うことができますが、「学問の裾野を広げる」のように新たな分野の学問を学ぶ場合でも使われます。
「裾野が広い」を使った例文・短文(解釈)
では、ここから「裾野が広い」を使った例文を見ていくことにしましょう。
- 「裾野が広い」の例文1
- 「裾野が広い」の例文2
- 「裾野が広い」の例文3
「裾野が広い」の例文1
「八ヶ岳は裾野が広くて南側は何と釜無川まで続いているのです」
この例文で見るように「裾野が広い」は、広大な山々の光景を表現する場合によく使われます。
なだらかなふもとが広範囲にわたっている様子が、この例文から見て取ることができますが、このように「裾野が広い」雄大な自然の光景を目にすると、心が洗われるように思えることでしょう。
都会で暮らしている人は、いつもバタバタと慌ただしい毎日の生活に追われていますが、時には自然の環境に触れることもいいと思います。
「裾野が広い」の例文2
「今やインターネットは世界をつなぐ巨大な情報インフラですが、日本でもネットユーザーの裾野が広いです」
ここでいう「裾野が広い」は「低層がなだらかで幅広い様子」を意味していますが、日本の家庭におけるインターネットの普及率は9割を超えているのでしょうか。
あるアンケートでは、9割の子供や主婦が自宅や授業などで、インターネットを利用してサイトを見た経験があるというデータがあります。
最近では、スマートフォンの普及・拡大によって、さらにインターネット利用が広がっているので、ネットユーザーの「裾野が広い」という表現はまさに適切な言い方だと思います。
今ではビジネス業界でもインターネット利用が必要不可欠なことを考えると、その利用者の広がりは、非常に大きいと思われます。
「裾野が広い」の例文3
「今の政治の停滞に不満が築盛されて、裾野の広い市民運動が組織された」
このような場面でも「裾野が広い」や「裾野の広い」が使われます。
どの国でも、長らく1つの政権が続くと、腐敗がはびこり国民の間で不平・不満が蓄積されることがありますが、そのようなことを背景に、政権を覆そうとする大きな市民運動が起こってくることがないでしょうか?
その規模は非常に「裾野が広く」あらゆる年代層を巻き込んで広がって行きますし、前項でも挙げたインターネットの利用により市民運動の広がりがとても速く、このような時に使われる「裾野が広い」は、強い力を感じさせることもあります。
「裾野が広い」の英語と解釈
「裾野が広い」を英語で表現すると、“Foot is wide”、“extensive”、“widerange”というような言葉が挙げられます。
「裾野が広い」の類語や類義表現
ここからは、「裾野が広い」と似たような意味を持つ類義語を見ていくことにします。
- 「範囲が広い」
- 「あらゆる方面で」
- 「幅の広い」
「範囲が広い」
「範囲が広い」という表現は、「裾野が広い」と同じ意味を持つ言葉ですが、意味は「物事が影響を及ぼす範囲が広いさま」ということになりますが、簡単に言うと「広範囲」ということです。
「今年の入学試験は出題範囲が広い」という形で使われることが多いのですが、「影響を及ぼす範囲が広い」という意味では「昨日の事故が与える影響は範囲が広い」ということになります。
この表現は日常の言葉の中でよく使われることばなので、意識していると、身近な場面で出てくることに気づくでしょう。
「あらゆる方面で」
「あらゆる方面で」という表現は、「物事が影響を及ぼす範囲が広い状態」のことを指しています。
「A企業が起こした今回の不祥事は、あらゆる方面で影響を与えることになるだろう」というような形で使われることになります。
「あらゆる方面で」は、この例文のように企業の悪い出来事が多方面で、大きな損失や信頼低下というようなことを引き起こす場合に使われることがあったり、困難な問題を解決したことで、その解決法が広がり今まで同じような悩みを抱えていた人や企業が良い方向に向かったいく場面で使われることになります。
「幅の広い」
「幅の広い」とは「数値や性質などに幅があるさま」という意味があります。
「B大学で開発された技術は、非常に幅の広い分野まで応用することができます」というようなケースで使われます。
大学で研究開発された技術が、あらゆる方面で応用されるというケースがよく出てきますね。
「裾野が広い」という表現は、ビジネス分野でもよく出てくるフレースで、新商品開発をする場合に行われるマーケティング調査などでも使われています。
企画部門の人や営業の仕事をしている人は、この言葉をよく出てくることから、使うことができるシーンを理解して、使いこなすようになると、言葉のボキャブラリーが増えていくことになります。