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「靡く」の意味・類語【使い方や例文】

ビジネスの世界では、1人では仕事が全く進まないことが数多くあります。

スムーズに仕事を進めていくためには、自分の考えていることを理解して支援・協力してくれる人の存在が必要不可欠と言えます。

そのためには少しでも多くの賛同者を作らなければなりません。

その一方で、自分より強い意志で人を巻き込んでいる人がいた時に、自分の思いを捨てて、その人に付いていくこともあるかもしれません。

ある意味、従うようなことになるわけですが、この時に使う言葉があるとしたなら、「靡く」という言葉ではないかと思います。

今回は、この「靡く」について説明をしていきたいと思います。

靡く

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「靡く」の意味・類語【使い方や例文】>


目次

  • 「靡く」の意味とは?
  • 「靡く」の読み方
  • 「靡く」の言葉の使い方
  • 「靡く」を使った例文・短文(解釈)
  • 「靡く」の英語と解釈
  • 「靡く」の類語や類義表現


「靡く」の意味とは?

「靡く」の意味とは?

「靡く」とは、「風や水などの動きにつれて横に伏す」という意味を持っている言葉ですが、この意味から転じて、「他人の意志・威力などに従う」「服従する」という意味もあります。



「靡く」の読み方

「靡く」の読み方

「靡く」「なびく」という読み方になりますが、難しい漢字を用いるので、どのように発音すればいいのか困ってしまう人も少なくないでしょう。

これを機にしっかりと覚えておいてください。

「靡く」の言葉の使い方

「靡く」の言葉の使い方

「靡く」は風の流れに合わせて、ヒラヒラと漂っているものを指して使うイメージがありますが、「相手の威力に引き寄せられて従うこと」という意味もあることから、よく政治の世界で聞くことがある言葉でもあります。

「新らたな政党を結成したのだが、有力な議員はそんなに多く靡くとは思っえない」このような形で使われるイメージです。



「靡く」を使った例文・短文(解釈)

「靡く」を使った例文・短文(解釈)

では、ここからは「靡く」を使った例文を見ていくことにしましょう。

  • 「靡く」の例文1
  • 「靡く」の例文2
  • 「靡く」の例文3
  • 「靡く」の例文4

「靡く」の例文1

「彼女の結ってない長い髪が風に靡いているのが、とても魅力的だ」

女性にとって髪の毛は命知らずとも呼べるものですね。

しなやかで長い髪の女性の人が風で靡いている時の姿は、とても素敵に見えます。

その姿に心をグッと動かされる男性もたくさんいるのではないでしょうか? 女性の髪には、男性の気持ちを大きく揺さぶる力や魅力があるのです。

そんな人が目の前に現れたなら、男性はすぐに虜になってしまうかもしれません。

「靡く」の例文2

「彼の姿勢は竹のように強く伸びていて、弱々しく靡き寄るような雰囲気は微塵も感じさせない」

「靡く」というと、どうしても風や水の流れに従い動いていく場面で使われますが、この例文では「靡くことのない竹」を引き合いにして、凛としたたくましい「彼」の姿を表現しています。

このような場面での人間は、自信を持ってとても凛々しい姿をしているのかもしれませんね。

このような立派な姿をしている人に出会うだけで、思わず無意識に「靡く」ようなことになりそうです。

それだけ人を引っ張る魅力があるのでしょう。

「靡く」の例文3

「風に靡いて擦れ合う葉のさえずりが、僕の心を優しく癒してくれるのです」

普段ならあまり意識することのない風に靡きながら聞こえてくる木々の葉っぱの音。

おそらく慌ただしい生活を余儀なくされているか都会暮らしの「僕」がのどかな田舎に訪れた時の気持ちを表しているのでしょう。

「靡く」音で癒されている人がいるわけです。

都会での生活、仕事の環境では、自然のささやきに気を回す精神的なゆとりがないことでしょう。

週末の休日に遠出をして、自然に囲まれながら、疲れた精神を癒すことも、たまには必要です。

「靡く」の例文4

「多数派の切り崩し工作で、こちらに靡く議員が増えてきました」

この例文では、政治の場面でのことで、新たな気持ちで派閥を欠席するのか、新党を立ち上げるのか、相手を引き寄せる工作を打ってみたところ、こちらに靡びいてきた議員が増えてきたのです。

「靡く」の英語と解釈

「靡く」の英語と解釈

「靡く」を英語で言うなら、“wave”“flutter”“stream”“bend”が挙げられます。

「靡く」の類語や類義表現

「靡く」の類語や類義表現

「靡く」は、意味が似ている類義語としては、次のような類義語が出てきます。

  • 「たなびく」
  • 「はためく」
  • 「添う」

「たなびく」

「たなびく」とは、「雲や霞(かすみ)が横に長くかかるさま」を表現している言葉です。

但し、「たなびく」が対象となるのは、吹流しや煙などの長いものを指しており、「靡く」は、髪の場合が対象となります。

「明け方に東の空にたなびく雲を見ていると、とても心がおおらかな気持ちになれるのは何故だろうか」このように雲の動きを表現しながらも、そのおかげで心が洗われることを言っている点が、とても趣きの深い言い方ではないかと思いますね。

「はためく」

「はためく」とは、「旗などが風に吹かれて、はたはたと音を立てる」ということを指している表現です。

「帆が風にはためく光景を見て、いよいよ出航の時が迫っていることを自覚できたのです」何か心新たにこれからの旅に胸を弾ませている姿が目に浮かぶようです。

とても幌笑ましいことのようですね。

「添う」

「添う」とは、「元になるものに付いていく」という意味がある言葉です。

「そう」という読み方になりますが、「そう」には、「沿う」という言葉もあります。

この時の「沿う」「流れに続く」「従う」という意味になりますが、「添う」「そばにいる」「加わる」ということを指しているので、ニュアンスが異なり使い分けが必要です。

「恋人のように肩をくっつけて寄り添い歩く光景が印象的だ」というように「添う」を使います。

icon まとめ

「靡く」という言葉を土のように使いか、今回の説明でイメージすることができたでしょうか? 「髪が靡く」という形で使われる言葉ですが、それだけでなく、大きな権力や勢いに服従してしまうような場合でも使われる言葉であることがお分かりではないかと思います。

私達の仕事の場面では、この「靡く」という言葉を使うことは、いい意味で用いられることはあまりにもないでしょう。

どうしても自分のカラーを出すことができずに流されてしまう消極的な印象があるからです。

時には、人に賛同したり、共感を覚えることもあるでしょうが、やはりぶれない確固たる信念を保ち続けることが大切だとか思うのです。